違いを言えますか?共感的理解と受容的態度!
よくキャリア面談・カウンセリングの際の関係構築で必要とされる「共感的理解」と「受容的態度」。
この違いを正しく言えますか?
定義を確認しましょう!その違いは
共感的理解=理解したこと(知情意)を伝える事
受容的態度=批判、非難せず、無条件肯定する事
★共感的理解・・話し手がどのように感じているか、考えているかを、できる限り正確に知ろうとするこ と。カウンセラーが理解したことを相手に伝えること、表面的に同調や同感するのではな く、話し手の「ものの見方・考え方」にそって理解しようとすること(出典:木村周『キャリア・コンサルティング 理論と実際』雇用問題研究会2010年39頁以下、209頁)
★受容的態度・・批判や非難の目を向けることなく、受容的な態度で話し手に接すること。話し手をひとり の人間として大切に思いやること(無条件の肯定的関心)(出典:木村周『キャリア・コンサルティング 理論と実際』雇用問題研究会2010年39頁以下、209頁)
共感的理解・受容的態度の事例
例えば、クライアント(相談者)さんが、こう言ったとしましょう。
CL「先日急に、管理職昇進の推薦を受けたんです。一瞬は嬉しかったんですが、すぐに不安になりました。管理職には向いてないし、育児両立もできないので、断ろうと思うんです。」
CC「そうですか、管理職の推薦を受けたが、断ろうと思われるんですね」 ☚否定しない!非難しない!肯定する。 【受容的態度・伝え返し】
CC「育児両立もあるんですね。そうすると、嬉しい反面、ちょっと不安、心配になっちゃう感じですかね」☚理解したことを返す!【共感的理解】
いまいちな共感的理解
まず、共感的理解でいまいちな例として
CC「不安ですか。はい。なぜですか?」
上記はとりあえず、不安という言葉を返しただけで、そのあと直ぐに理由を聞いて問い詰めてしまってます。表面的に、同調・同感しているように見ててしまい、関係構築が深まらなそうです」
CC「すごいですね!素晴らしい!」
上記はほ褒めちぎってしまっています。褒めるという行為自体、上下関係を示唆するので、好ましくはありませんし、「理解したことを返した」わけではありません。これもできれば避けましょう!
いまいちな受容的態度
受容的態度についても、以下はどうでしょうか?
CC「管理職の推薦ですか。おめでとうございます!それは、勿体ない気もしますけどね。。」
これは、受容したようで、自分の意見としては、勿体ないからどうにかすれば?というメッセージに聞こえます。意向にくぎを刺してはいけません。
いかがでしょうか。
似ているようで違う、受容的態度、共感的理解、うまく両方を使いながら、コンサルティングの前半戦はじっくり関係構築するのが、ポイントです。
頑張りましょう!
実は普段からやっている共感的理解と受容的態度
このように文章にすると、なんだか難しそうだな。。と思うかもしれません。実はでも、人間の本能的に貴方も、普段結構やっていることなんです。
例えば、女性はカフェでお茶会など、サラリーマンの方は、同僚同士の居酒屋での会話です。この会話では、この二つが良く出てきませんか?
A「今日ちょっと仕事でミスしちゃって、、なんか落ち込んじゃって」
B「うんうん、落ち込んじゃうよね。そういう時って。」
A「部長からのめちゃ振りがすごくて。。いやーやっていられないよ。」
B「そうそう、あの部長でしょ。やってられないと思っちゃうよね。。」
上記のような会話です。もちろん、極端な例ですが、イメージはこちらです。
決して、採用面接のように、質問ー応答のようなかちっとした面接モードでいると、キャリア面談も「質問モード」になりがちです。気を付けましょう!
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