
「働かないおじさん」は本当に悪いのか?日本特有の問題と対処とは。
「働かないおじさん・おばさん」問題。Windows2000、窓際族とも呼ばれ、社会問題にもなってきました。どちらかというと、中堅規模以上の会社に存在し、悪いイメージを抱きがちですが、「本当に本人だけが悪いのか?」について考察してみます。
まず、「働かないおじさん・おばさん」には2パターンあります。
「働かないおじさん・おばさん」2つのパターン
❶ 1つ目は、「役職がある、またはしっかり期待された業務アサインがされているのにやらないパターン」これは、問題だとは思います。
❷ 2つ目のパターンは「そもそも、目立った業務アサインもされず、期待されている役割が与えられない(ほっとかれている)パターン」があります。
2つ目のパターンは、本人からしてみると、「仕事やりたいんですが・・」と言っていて、やる気はあるにはあるのですが、「会社側からほっとかれるケース」です。
後者の場合は、必ずしも本人が悪いとも限らないのではとも思えます。
Aさんのパターン
Aさんは、メーカー勤務の営業職です。
「手は空いていて、手伝えることがあれば手伝いたいんですが・・」
とやる気がないわけでもなく、聴くところ、すごいスキルと経験、資格も持っているAさん。
しかし、なぜか、会社からは「役職・役割」や「業務アサイン」はこれといってされないということ。どうしようもないので、若手のサポート的な業務をして、役には立とうとしているようです。
Aさんの思い当たる節としては、社内の派閥には、あまり関わらない方で、中立的立場を守ってきたそうです。業績が同じくらいでも、有力な派閥でうまく立ち回っていた同僚は結構出世をしているところを見ると、派閥への接し方が原因かもと思っているようです。
Bさんのケース
また、Bさん(商社勤務)も、パターン2の「ほっとかれているパターン」です。この方の思い当たる節は、若い時に、社内を揺るがす「大ミス」を犯してしまったようです。しかし、本人からすると、大きな挑戦をしただけで、後悔はしていないということ。
恐らく上記の大ミスのレッテルが張られ続けており、「ほっとかれる」立場になってしまったのではないかとのこと。
働かないおじさん・おばさんの対処とは
そもそも、働かないオジサン問題は、日本特有の問題です。
ジョブ型の欧米では、ジョブを具合的にアサインし、結果を見て、処遇を落としたり、解雇したりできます。
日本で見ていると、業務や評価が曖昧なままとなっており、働かないおじさんも、定量的に評価が出来ていない問題もあります。業績評価よりも、派閥や人間関係を重視してしまう傾向もあったり、挑戦を評価しない風土もあります。
よって、改善するとしたら、しっかりジョブ(仕事範囲)を定義し、定量的に評価する。そして、出来ていないなら、出来ていないで、しっかりフィードバックし、育成するか、処遇を落としていく必要はあるでしょう。
先ほどのパターン2(やる気はあるが、仕事のアサインがされないオジサン)に、しっかりジョブを定義して、与えたところ、思いもよらぬ、大活躍をしたという例も聴いたりします。
なんとなく人間関係だけで、判断していたやり方から、「実際にやらせてみる、役割を与えてみる」だけで、改善するという例もあるんです。
いかがでしょうか?
働かないおじさん問題を、本人だけの問題としてとらえるのは早とちりかもしれません。もっと、しっかり、業務と成果を、定量化、可視化して、考えてみてもいいかもしれませんね!
!!おじさんでも才能を目覚めさせる一冊('ω')