「皆さん帰らないでください!」熱血系新人の対応法!
「え?皆さん帰るの?業績達成したとはいえ、まだまだ受注取れますよ!残りましょーよ!もう、皆さんに次のアサイン行ってますから!残って残って!」
「え?田中(仮称)さん、まだ20時なのに帰るの?あのイベントの企画もっと練りましょう!私としては・・とした方がいいかと。あと1時間残って!」
転職して入社1年目の高橋さん(仮称)。
やる気がまんまんなのはいいけど・・というか、やるきマンマンすぎて、周りがちょっとひいてしまっている。
周囲を巻き込んで、仕事が終わることはない。いわゆる、典型的な会社人間で、かつ周囲を巻き込むタイプ。
■こちらもご参考
会社としては、働いてくれるのはうれしくはあるが、やろうとしていることは結構的外れで、自分が好きな事をやっている。
本人は「こんなに会社に貢献している」と悪気はまったくなさそう。逆に、周囲がおかしいと思っている。
こんなタイプの新人の方も、一定割合でいませんか。
熱血系新人の心理状態
このような方の仕事に対する熱中や周囲を巻き込きこみすぎる行動には、以下のような心理的背景が考えられます。
自己成長への異様すぎる意欲
新しい環境で自分を成長させたい、また成果を出して認められたいという強い思いがあります。特に、仕事が好きであれば尚更、積極的に行動しがちです。
期待とプレッシャーの混在
自分に課された期待やプレッシャーを感じ、それを超えたいという気持ちが原動力となっています。特に、上司や同僚に「役立つ人間」と見られたい願望が強い可能性があります。
周囲との温度差に気づきにくい
熱中するあまり、他の人々が同じレベルの熱意を共有していないことに気づかない場合があります。この結果、無意識に「巻き込む」行動が生じます。
全てと決めつけられませんが、行き過ぎると注意欠如・多動症(ADHD)の可能性もあります。
承認欲求の高まり
自分の頑張りを評価されたい、認められたいという欲求が、過剰なアピールや積極性に繋がっている可能性があります。全てではありませんが、家庭環境や学校環境で、さほど承認欲求が満たされなかったという背景の可能性もあります。
どう対応すればいいのか?
では、このような新人にどのような対応を取ればいいのか?
共感を示すがバランスを取る
まずは相手の情熱や意欲に共感し、ポジティブに受け止めましょう。「その熱意は素晴らしいね」と一言添えるだけでも相手は安心します。
ただし、「全員が同じスピードで進む必要はない」と伝え、周囲とのペースの調整が大切であることを穏やかに説明します。
適切なフィードバックを与える
「あなたの頑張りがチームにどう影響を与えるか」を具体的に示します。例えば、「その提案は素晴らしいけれど、準備時間を少し多めにとると他の人も巻き込みやすいよ」といった建設的なアドバイスを心がけます。
期待値の調整を行う
仕事への意欲が高い人ほど、目標設定が過大になりがちです。現実的な期待値を示し、短期目標と長期目標を区別してあげると、熱意を正しい方向に導きやすくなります。
周囲の反応を意識させる
「周囲の人がどう感じているか」を新人が自分で考えられるよう促します。具体的には、「Aさんも協力してくれたけれど、どう感じていると思う?」といった質問を投げかけ、振り返りを促すと良いです。
責任を分散させる
あまりにも一人で頑張りすぎると、他のメンバーが疲弊する可能性があります。そのため、新人に適切な範囲で役割を与えつつ、「他のメンバーに任せる部分も大事だよ」と伝えましょう。それでも、難しければ、「個人タスク」を多めに課すことで、自分のペースでできるようになります。
上司(であれば)としてのサポートを明確にする
熱血系の新人には、時折「自分一人がやらなければ」と思い込む傾向があります。上司として「困ったらすぐ相談してほしい」「一緒に進めよう」という姿勢を明示すると、安心感を持たせることができます。
対応時の注意点
感情的に否定したり、意欲を抑制しすぎないようにしましょう。否定的な対応は相手のモチベーションを下げ、孤立を招くリスクがあります。
相手のペースを尊重しながらも、周囲との調和を意識させることを忘れないことが重要です。新人の熱意を正しい方向に導けば、チーム全体にとっても大きな力になるかもしれません。