キャリアコンサルタントは悩める中間管理職をどう支援していくべきか？

2024年9月26日 16:21

☆この記事の編集者：高橋秀誓👦｜国家資格キャリアコンサルタント
キャリア相談スキルシェアサービス『coachee』運営者｜人材業界歴約10年。人材業界での経歴は大手人材会社パーソルキャリアをはじめとして、
人材サービス会社2社経営し、現役でキャリアアドバイスも実施

★この記事の執筆者：りお👦｜国家資格キャリアコンサルタント｜GCDF-Japanキャリアカウンセラー｜Lead Careerにてキャリアコンサルタント受験＆活躍支援＆Banso Worksにて越境キャリアの支援

キャリアコンサルタントは、悩み多き中間管理職をどう支援していくのか？

現代のビジネス環境において、日本の中間管理職はかつてないほど大きな負担を抱えています。上司と部下の間で板挟みになり、期待に応えつつも自分自身のキャリアや人生を見失うことがあります。

管理職になりたい若手も激増しています。

■参考引用：77％が「管理職になりたくない」（JMAM)

■参考：「負担増え罰ゲーム化する管理職」（Abema News）

パワハラと言われるリスクもあるので、厳しい指導もできず、言いたいこともいえず、コミュニケーションも難易度が上がっています。

キャリアコンサルタントが支援する

こうした課題に直面する中間管理職にとって、キャリアコンサルタントは貴重な支援者となり得ます。実際に若き中間管理職からの悩み相談も増えていると聞きます。

この記事では、キャリアコンサルタントが中間管理職をどのようにサポートできるのか、その具体的な方法について探ります。

1. キャリアの見直しと自己理解の促進

中間管理職は、ちょうど30代後半から40歳とキャリアの中盤に差し掛かり、自分自身のキャリアパスに疑問を感じることがあります。昇進のプレッシャーや、現状維持への不安が重なり、何を目指すべきかが不明確になることが多いです。

ここで、キャリアコンサルタントは、対話やカウンセリングを通じて、自己理解を深める手助けができるでしょう。対話の中で整理をしたり、ツールを利用するなどして、中間管理職は自分の価値観や強み、興味を再確認し、自分にとって最適なキャリアの方向性を見出すことができます。

キャリアの方向性が見直せると、元気を取り戻せたりするものです。

2. ストレス管理とメンタルヘルスのサポート

中間管理職は、業務上のプレッシャーや人間関係のストレスに悩むことが少なくありません。

部下の管理、上司の期待、さらにはチーム全体の成果に対する責任が重くのしかかります。板挟み状態です。

キャリアコンサルタントは、ストレス管理のためのスキルを提供し、メンタルヘルスの維持に役立つツールやリソースを紹介することができます（もちろん、専門領域以外のメンタル疾患対応はしません）

また、コンサルタントはクライアントの悩む感情に寄り添い、対話を通じて心の健康をサポートすることで、管理職が健全な状態で業務に邁進できるよう手助けも可能でしょう。

とりあえず、話を聞いてあげるだけでも、心身が楽なるということもあるのです。

3. リーダーシップスキルの向上

中間管理職は、リーダーシップのスキルが求められるポジションですが、部下をどのように効果的に指導し、チームをまとめるべきか迷うことが多いです。

キャリアコンサルタントは、時に、個々の管理職のリーダーシップスタイルを見極め、それに応じたアプローチを提供できるでしょう。もちろん、リーダー開発の専門家ではないので、できることは限られますが、少なくとも、その糸口をつかむ手助けはできそうです。

具体的には、フィードバックの与え方やモチベーションの引き出し方、効果的なコミュニケーション方法など、実践的なスキルを身に付けさせることが可能です。

これにより、中間管理職は自信を持って部下と向き合い、チームの成果を高めることができるようになります。

4. ワークライフバランスの改善

多くの中間管理職は、長時間労働や仕事とプライベートのバランスが取れないことに苦しんでいると思われます。自分の時間が無くなるのです。

特に日本では、その責任感から、成果が出るまで長時間の労働を続け、心身共に疲弊してしまう管理職が少なくありません。

キャリアコンサルタントは、クライアントのライフスタイルや価値観を考慮した上で、ワークライフバランスを見直す支援を行います。効果的な時間管理や業務の効率化に関するアドバイスを通じて、管理職が仕事と家庭生活のバランスを取りながら、より充実した生活を送るためのサポートを提供することができるでしょう。

5. キャリアパスの再構築

中間管理職の多くは、現状に満足していないものの、次のステップが明確でないことがよくあります。今日をこなすだけで精一杯状態です。

キャリアコンサルタントは、クライアントが持つスキルセットや経験をもとに、現実的かつ達成可能なキャリアプランを一緒に描く役割を果たせるでしょう。

これにより、将来的に何を目指すべきか、どのようにステップアップしていくのかが明確になります。また、必要なスキルや資格の取得をサポートし、キャリアチェンジや、必要なら転職に向けた具体的な行動計画を立てることも可能です。

キャリアプランを立てると、見通しが広がり、元気を取り戻せることがあるでしょう。

６. 自己成長の支援

最後に、キャリアコンサルタントは中間管理職が自己成長を遂げるための支援を行います。管理職となると、ここが人生の最後のあがりのポジションだな・・などと、天井を感じてしまうこともあります。

日々の業務に追われて自分自身の成長を見失ってしまうことが多い中間管理職にとって、自分の成長を促すフィードバックや新たな学びの機会を提供することは非常に重要です。

キャリアコンサルタントは、クライアントが新たな視点を持ち、自己成長に向けた行動を起こす手助けをすることもできるでしょう。

これにより、中間管理職は自信を持ってキャリアを進めることができ、将来的なリーダーとしてのポテンシャルを引き出すことが可能かもしれません。

まとめ

中間管理職は、現代の職場において非常に重要な役割を担いながらも、多くの悩みを抱えています。

キャリアコンサルタントは、彼らのキャリア、ストレス管理、リーダーシップ、ワークライフバランス、そして自己成長に対して総合的な支援を提供し、より健全で充実した職業生活を送るための道筋を示してくれます。

中間管理職が抱える課題に対処するためには、外部の専門的なサポートが不可欠であり、キャリアコンサルタントはその重要な存在となり得るのです。