ポートピアを知らない妻
「えっ!!ポートピアを知らない!?」
先日、妻と何気ない会話をしたとき、「そろそろオホーツクに消ゆが発売されるね」と言ったら、「なにそれ?」と返された。
妻は実家の親もゲームに理解がある稀有な家庭で育ち、ドラゴンクエストシリーズも大好きなゲーマーだ。もちろん、ドラクエ生みの親である堀井雄二のことも知っているし、ドラクエ展やコンサートにも一緒に行ったことがある。
自分は「オホーツクに消ゆ」はプレイしたことはないのだが、作品はもちろん存じ上げているし、最近はリメイク発売されることで話題になっていることも知っている。その存在を知らないとは。
「オホーツクに消ゆは、堀井雄二がポートピア連続殺人の後に作った……」
「待って待って!ポートピアてなに?」
「えっ!!ポートピアも知らない!?」
思わず先代のマスオさんの声優みたいな「えっ!」が口に出る。最近のマスオさん(シティーハンターの槇村やってる人)はこのフレーズ言わないな。
「ポートピア連続殺人。子どもの頃、犯人が衝撃的で話題になるじゃん」
「全然、分かんない」
このゲーマーの風上にも置けないやつ。
俺の実家はやけにゲームに厳しくて、遊べるのは1週間に1時間というハードモードのルール設定だった。そのため、ドラクエ3の場合だと始めてからクリアするまで2年ぐらい掛かった。
そして、ついに最後のゾーマまでたどり着いたが、1時間ではどうあがいても倒すには時間が足りない。だから、俺は母親に泣きながら土下座してゲームの延長時間をもぎ取り、なんとかエンディングを見ることができた。
ポートピアを知らないなんて、ゲームへの冒涜だ。俺のあのときの涙を返せ。
この様に妻に言い返したいが、「マニアックなゲームだからね」と言って穏便に済ます昼下がりである。
妻よ、明日、私は「オホーツクに消ゆ」を買います。
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