気象庁にも使われている「時化(しけ)」と「湿気る」との意外な関係
「時化(しけ)」とは、天気が荒れて波が立つような状態です。
ちなみに、気象庁では波の高さによって海の状態を判断していますが、その波浪表に「時化(しけ)」という言葉は使われています。
ですから天気に関するニュースなどでもよく見聞きしますよね。
ちなみに、気象庁が「しけ」という言葉を使う基準は以下の通りです。
「時化(しけ)」と呼ばれる状態は、波の高さが4mを超えてからを指します。
・おだやか:波の高さが0m〜1/10mまで
・おだやかなほう:1/10mを超えて1/2mまで
・多少波がある:1/2mを超えて1と1/4mまで
・波がやや高い:1と1/4mを超えて2と1/2mまで
・波が高い:2と1/2mを超えて4mまで
・しける:4mを超えて6mまで
・大しけ:6mを超えて9mまで
・猛烈にしける:9mをこえる
この「しける」という漢字の「時化」ですが、なぜこの字を使うのかはわからなくて当て字のようです。
この「時化(しけ)る」ですが、「湿気(しけ)る」と同じ意味を持つ言葉とされています。
「湿気(しけ)る」とは、食べ物が湿ってしまうことです。
実は、この「湿気る」が転じて「時化る」になったという説もあります。
こちらの「時化(しけ)る」も、元々は空気の湿り具合から"空が曇る"ことを指す言葉でした。その後、海が荒れることも指すようになり、様々な意味に広がりました。
例えば、海が「時化(しけ)る」と、漁師の皆さんは船が出せず、寮に出ることは出来ません。
そうなると「魚が獲れない」ことから「不漁」とか「不景気」を意味することもあります。
「しける」の「時化る」と「湿気る」の関係、こうやってみると繋がっている理由がわかりますよね。