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「もみじ」は何の肉?
「紅葉」や「もみじ」という言葉は、古くから、いわゆる隠語としても使われています。
お茶で「もみじ」と呼ばれるものがあります。
どんなお茶かというと、お茶を濃く味よくたてることを「もみじ」といいます。
広辞苑にも載っていて「紅葉(こうよう)」と「濃う好う(こうよう)」をかけたシャレです。
さて、この「もみじ」、古来から鹿は付きものになっています。
百人一首に登場する歌人・猿丸太夫(さるまるのたいふ)の句にもこんなものががあります。
「奥山に紅葉 踏み分け鳴く鹿の 聲きくときぞ 秋はかなしき」
ここに紅葉とともに、鹿が登場してきます。
また花札には、鹿ともみじが描かれています。
花札のその鹿、そっぽを向いているように描かれています。
実は、ここから生まれたと言われている言葉が「シカト」です。
花札の鹿が10月の札ということから、「しかと(鹿十)」になったといわれています。
江戸時代には肉食が原則禁止されていました。
そのため、獣肉の隠語には植物や花の名前が使われることが多かったのです。
鹿ともみじの関係が深かっためか、鹿肉のことを「紅葉(もみじ)」と呼ぶようになったようです。
ちなみに、馬肉のことは「桜(さくら)」と呼びます。
新鮮な馬の肉は桜色だからとか、あるいは春が旬で美味しいからなどいくつか説はあるようです。
ほかには、イノシシ肉のことを「牡丹(ぼたん)」と呼びます。