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幼馴染が屋台から連れて帰ったヒヨコの話。

私には今も仲が良い幼馴染が2人いまして、今回はそのうちの1人であるふじもんという人間に関わる話です。
ちなみに上の画像の右側が幼馴染、左側がベビかりし日のいわもんです。

ふじもんは4人兄弟の3番目に生まれ(兄姉ふじもん弟の順)
私の兄とふじもんの姉様が同い年なのもあって我々が生まれる前から親同士の交流があった。小学生低学年くらいの頃にはよく1人でふじもん家に遊びに行く日々。

ある日ふじもん家に行った際に
「今日はネギトロがある!!!!」
と興奮しながら報告され、ネギトロというものがよく分かって無かった私は
なんか凄い美味しいものなんかもしれん!!
とテンションが上がった。
ふじもんは皿に盛ったネギトロにラップをかけてレンジでチンし、つみれになったソレを2人で美味い美味い言いながら食べたのを覚えている。
今思い出しても意味がわからんけど、何でもきちんと火を通す教育が成されてて素晴らしいね。

本題に入ります。

小学校中学年くらいの頃の話。

ふじもんの家では沢山の動物を飼育していた。
熱帯魚(たしかアロワナ)、ウズラ、うさぎ、亀など。
1番上のお兄さんが動物好きで、気付かぬうちに増えていったんだとか。プチ動物園状態。

いつものようにふじもんの家に遊びにいった私に
「家族が増えた!!!!」
と見せてきたふじもん。
そこに居たのはなんとも可愛らしいヒヨコちゃんではありませんか。

「どうしたんこのヒヨコ!!!」
とテンションぶち上げで尋ねると、お兄さんが屋台のヒヨコ釣りで連れて帰ってきたらしい。

今では動物愛護的問題からほぼ見なくなったが、当時はお祭りなどの屋台でヒヨコ釣りというものが存在していた。

そこから連れて帰ってきたというヒヨコは
「ぴよこ」と名付けられた。
ちなみにうさぎの名前は「うさ」だったらしい。そのまんますぎる。

我々の後ろをチョコチョコとついて周るぴよこの姿にすっかり心を奪われてしまった私は、さらに定期的にふじもんの家に通うようになる。

数週間経った頃、ぴよこの頭に小さなトサカが生えてきていることを確認すると、その確かな成長に嬉しくなった。

自分が大人になってから知ったことだが、屋台のヒヨコはその扱いから弱ってしまっている個体が多く、また無知な子供が世話をしようとする状況が多いためかヒヨコのうちに亡くなってしまっているパターンが多々あったみたい。

しかしここは何を隠そうふじもん動物園。
お兄さんが鳥類の飼育に詳しかったことや常にぴよこの状態を確認できる環境等により元気にぐんぐん成長していったぴよこ。

気付いたらしっかりニワトリになってました。

そりゃそうなんだけども。
自然の摂理なんだけども。

ニワトリになったぴよこも白くて可愛いには可愛かったが、攻撃力も増し増しに。
めちゃくちゃつつかれる。足の出るスカートなんかじゃ会いに行けない。こちらが防御せねばならん。

あ、ヒヨコ釣りとして屋台で売られているヒヨコは全てオスなの知ってました?

つまり超鳴く。

私はいつも昼過ぎに遊びに行ってた為数回しか鳴声を聞かなかったが、朝が凄かったらしく。

"コケコッコォォォオオオオ"

早朝5〜6時に鳴り響くソウルフルなシャウト。

マンションの掲示板に騒音被害の張り紙がされるまで時間はかからなかった。

さすがにぴよこをどうするかという問題が湧いてきたのだが、この問題はアッサリ解決。
ふじもんの親戚に、牧場を営んでいる人がいた。
結局ぴよこはそこの牧場に引き取られたらしい。
雄鶏で親戚の子供から引き取ったニワトリということもあって、普通にペット的ポジションに置いてもらえたっぽい。良かった。本当に良かった。

広島では今週末からとうかさんという夏祭りが3年ぶりに復活する。
夏祭りの時期になるとふと思い出すぴよこの話でした。

ちなみにきちんと許可とった。

小鳥って可愛いよね。

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