このモヤモヤの正体は?
私が自然農に出会ったのは、かれこれ十数年前。
病院の医師には治らないと言われた、大人になって突然発症した皮膚炎(病院ではアトピー性皮膚炎と診断された)を自分で治してみようと決意し、自分の細胞がなんたるか、自分の体と心が何でできているのかを知りたいと食養生を独学であれやこれや追求していた頃に友人が教えてくれたのがきっかけだった。
自分の体に入れるものを一つ一つ選択し、食い改めをしたら、自分でもびっくりするくらいのスピードで完治してしまった。
その後、大人対象に食養料理講座を開いたり、日本古来の発酵食のワークショップを国内外で開催したりとしていたけれど、今はその対象が都会で暮らす子供たちへと変わり、たねから食べ物を育てる体験、自分で収穫し、調理し、食べて、残渣をまた土に還すという命の巡りの学びの場を共にしている。
「都会の子供たちは、田畑の経験もないだろうし、反応はどうだろう?」
と心配していたのは最初だけの杞憂に終わった。子供たちは土を触ることも、命を育てることも、料理することも、基本的にみんな抵抗なく、とても好き。興味がなさそうな素振りに見える子であっても、次に会った時に、前回したことをよく覚えているし、成長の変化にも敏感だったりする。
逆に驚いたのは、大人の方で。
講師を勤める私のサポート、兼子供の見守りとして、大人の方がアシスタントとして1人入ってくれる時があるのだが、サポートのはずが、、、
子供たちとの対話を遮って、初歩的な質問をいくつもしてくるのには本当に参ってしまう。月に1〜2度ほどの頻度で来られるというのもあって、子供たちとはすでに共有した学びの内容を「私は知らない」ということで尋ねてきたり、「前回同じ質問してましたよね??」というほぼ同じ内容の質問を、すでに記憶がないのか(そもそも関心がそんなにないのでは?と疑ってしまうことも)してきたりと、限られた時間を子供たち中心に進められたらと組んできたプランもままならず。。。
「結局このモヤモヤの奥に潜んでいるのは、どんな感情なのか?」
と、自分に質問して見た。
返ってきたのは、
「その場・その時間・一緒にいるメンバー・この学びの主旨(誰に向けて、何を伝えようと意図しているか)・準備をしてきた講師、全てに対してリスペクトを感じられないだよ。それが悲しいし、気分が悪いよ。」
改善できるよう、感じている素直な気持ちを伝えてみよう。
個人的な質問は、学びの時間ではない時にしてもらうのが良いだろう。
限られたこの時間は、子供たちに注意を向けたいということも伝えよう。
その日のために準備してきたことがあることも伝えよう。
大人だから、そのくらい察知できると思い込んではいけなかったのだ!
なんだかんだで、モヤモヤは晴れてきたのでよかった。
自分も含めて、大人がちょっと心配になってきた。
いや、かなり心配。
無意識で、自分も似たようなことをやってるのかもしれない。
「大人たち、大丈夫かい?」
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