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マインドコントロールされたサラリーマン


会社の昇格試験を受けなかった部下Aさん

先日部下Aさんの元気がなさそうだったので理由を聞いてみました。

Aさんは私の10倍ぐらい仕事ができる人材なのですが、昨年会社の昇格試験を受けませんでした。

私の会社の暗黙のルールとして「部下には昇格試験を受けさせるべき」という考えがあります。

それが上司である私の評価にも繋がったりします。

そのことを知りつつも私は

「Aさんが受けたいと思えば受けたらいいし、そうでなければ受けなくていい。あなたの人生なんだから。」

とAさんには話していました。

そういう意味でFIRE状態のサラリーマンは、自分の評価なんてどうでもいいので気楽かもしれません。

※FIREとは不労所得>生活費の状態のこと。
詳しくはこちら

それに昨年Aさんが試験を受けるか受けないかを必死に悩んで、受けないという決断をしたことは痛いほどわかっていますし。

※試験を受けるかどうかについてAさんとは5回ぐらい面談した気がする(笑)

Aさんが落ち込んでいた理由

Aさんは元上司の方から昇格試験を受けないことに対し、こんなことを言われたそうです。

元上司「なんで試験受けないの?」

Aさん「管理職をできる自信が無くて。」

元上司「お前の自信なんて関係ない。下の子のために今のポストを空けるべきだろ。それにお前は成長したいと思わないのか?」

Aさん「私は今の立場でも成長できると思っています。」

元上司「今の立場なんかの成長と管理職の成長は比べ物にならない。もっと成長するために昇格試験受けろよ。」

マインドコントロールされたサラリーマン

Aさんの話を聞いて以前読んだ本を思い出しました。

社会問題にもなったブラック企業を生む要因として…企業倫理の問題が大きいことは言うまでもないが…うつ病や過労死にまで至ったケースをみると、彼らが、従順すぎるほど企業の中の価値観に従い、期待に応えようともがいていた状況が見えてくる。

与えられた職責を果たし、上から認められるということに価値をおく人ほど、知らず知らずその組織を支配する空気に吞み込まれてしまうのだ。

岡田尊司『マインドコントロール P25』

※Amazon のアソシエイトとして、この記事は適格販売により収入を得ています。

この文章ほど強烈な話ではないのですが、元上司も知らず知らず組織を支配する空気に呑み込まれているように感じました。

普通に考えれば元上司にとってAさんは他人です。

Aさんが昇格試験を受けるかどうかなんてどうでもいい話です。

しかしAさんがどうしたいかよりも、組織としての正しさをAさんに求めてしまう。

元上司に悪気は全くなく、むしろAさんのためを思って言っているように感じます。

「あなたのため」は「誰のため?」

私はこの話を聞いてちょっとした怖さを感じました。

元上司は目の前のAさんのためと思いながらも、気づかぬうちに会社の利益を最優先させる思考に陥っているからです。

言われている本人は気づいています。

Aさん「元上司は私のことよりも会社にとって良いことを優先させるんです。それが透けて見えるのがすごく嫌。」

会社の利益と個人の幸せは合致しないときがある

私は会社の利益という観点で見れば、元上司は正しいと考えています。

優秀なAさんが出世することで会社に対して大きな利益をもたらすでしょう。

ただそれはAさんの幸せとは相反してしまいます。

そんな時に私たち中間管理職はどう考えればいいのでしょうか?

私にはその答えは出ていませんが

会社は法人と言われ人に擬態しているけど、人ではないでしょ。優先すべきは人でしょ。

このようなサラリーマンとしては歪んだ考えを今は持っています。

中間管理職はむずかしい!!(笑)


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