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軽田 紋
2021年7月19日 19:20
夢うつつ湯治日記 番外編~2泊3日 浜辺の旅 12月某日 88.3日目(2)荷物を受け取ると、よりちゃんはロビーのソファに座り、『さてこれからの予定だけど、どうしようか?』と切り出した。『もうすぐお昼ごはんなのだけど、本日のランチは実は考えていないんだ』と言う。『もうこれから帰らないといけないんだけど、午後はどこも行かないなら、いくつか候補のあるお店でランチを食べてから、駅
2021年7月11日 14:13
夢うつつ湯治日記 番外編~2泊3日 浜辺の旅 12月某日 77.3日目(1)寝る前に資料を読みながら妙なことを考えていたせいか、変な夢を見た。目が覚めるとまだ暗い。腕時計を見ると、朝6時を過ぎていた。お風呂は5時からやっていると言っていたな。昨夜の露天風呂で感じた、暗い海の不気味さを思い出して、少し躊躇したが、もうすぐ朝日も上がって明るくなるだろうからと思い、朝風呂に入ることに
2021年6月15日 18:01
6.2日目(4)部屋の電話がなった。私が出ると、「夕食の支度が出来ましたので、2階のレストランにお越しください」とのお知らせだった。『よし!夕食だ!』めいめい、支度をして、部屋を出る。2階に行くと、待機していた仲居さんの一人に案内され、席に着く。既にいくつかの料理が盛り付けられた小皿や小鉢がそれぞれの席の前に並べられている。目を引くのは、各人用に2つずつ置かれた加熱用の
2021年4月19日 18:23
5.2日目(3) 「で、動き回ったという狐塚の跡は全部でいくつ伝わるのかねぇ?」第二の?狐塚の跡を伝える祠に手を合わせた後、私は再び「〇〇地区の伝説 〇〇小学校調べ学習」のコピーの「狐塚のなぞ」の手書き地図を見た。他の2人も近寄って地図を見る。「…今朝の散歩で見た狐塚とここの祠の他に…3、4、5…全部で5か所“狐塚”があるみたいね」「この道の先にもあるみたいだね。行ってみようか
2021年3月29日 20:59
4.2日目(2)女将さんのいとこさんが書いてくれた、簡単な地図を持って、3人で旅館の玄関を出た。良く晴れて、陽ざしが温かい。柔らかい風に磯の香りが漂う。「まず、磯伝いに、えびすさまに行って、そこから畑のある方に上がって戻る道に行こう」「それがこの畑の中の農道なのね」「うん、この農道を、見晴らしが良いという狐塚に向かって歩いて、それから旅館に戻る」「狐塚が分かりやすいと良いん
2021年3月15日 22:16
3.2日目 (1)薄暗いうちに一度目が覚めた。でも今回は温泉宿ではない、海辺の小さな民宿。朝風呂に入ることもないので、再び眠ることにする。うとうとしていると、他の2人も目が覚めたようで、寝返りを打ったり、トイレに立ったりする気配。再び目が覚めた時は、冬至近くの遅い朝もやっと明るくなってきていた。「おはよー」誰からともなく声が上がった。「朝ごはんは7時半からだよね」と今回の
2021年2月25日 21:08
2.番外編~浜辺の旅 12月某日 1日目(2)食事は、広い和室の大部屋。宴会場にも使われるのだろうか、大きな床の間にカラオケセットもある。昭和レトロな、親戚の古い家に来たような気がした。壁にこの辺りのお祭りらしい様子の写真や大きな魚の魚拓が掲げられている。私達を含め3組の宿泊があるのだろうか、大きな座卓が3脚、少しずつ離した置かれ、食器がセッティングされている。既に一組、中
2021年1月24日 21:01
1.番外編~浜辺の旅 12月某日 1日目(1)友人二人に誘われて、週末に二泊、海辺の温泉に行くことになった。最近、深く掘削して、温泉が湧いたらしい。温泉というと火山の近く、山の中というイメージだが、確かに最近は東京の真ん中でも、火山でもなんでもない山でも、「温泉」と呼ばれる入浴施設がある。調べたら、近年になって「温泉法」が改正されて、有効成分が一定量含まれていれば、温度が低くても