介護と体位変換
安楽な体位の保持
寝たきりの場合、関節の拘縮や褥瘡などの予防のため安楽な体位をとることが必要
安楽な体位の特徴
①利用者にとって楽な姿勢が保持できる
②褥瘡の好発部位や麻痺の部分を圧迫しない
③肘や膝が適度に曲がっている
④両足が重なったり腕が体の下敷きにならない
⑤皮膚同士が長時間密着しない
体位変換
褥瘡予防のため二時間に一回の頻度で体位変換が必要
体位の種類
立位
基本体位であり、つま先を約60度開く
手は体の両側に垂れる
顔を正面に向け真っ直ぐに立つ
緊張した姿勢
仰臥位
背部がほぼ支持面
筋肉の姿勢は最小で重心も低い
頸部が緊張しないように枕を用いる
側臥位
身体の左右をどちらか下にし臥位
頭、頸部、背部が一直線になるようにする
上腕は少し曲げる
股関節と膝関節をやや屈曲させる
腹臥位
頭は横向け
肘は軽く曲げる
頸部と背部は一直線になるようにする
端座位
ベットの端に座り、足を床につけた姿勢
姿勢の保持に様々な筋肉が収縮
脳の脳幹網様体の刺激となり覚醒しやすくする
下肢の拘縮予防になる
仰臥位から端座位の介助
①利用者の健側に立ち、声かけをして、これから行う介助について説明する
②利用者の患側の手を胸部や腹部に乗せる、利用者をできるだけかかとと臀部に近づけ、膝を立てるようにして小さくする
③片手で利用者の頸部を支えながら向こう側の方に手をかけ、もう片方の手で大腿部を抱えて起こす、利用者の臀部を軸にして回転させるようにしながら上半身を起こす
④起立性低血圧の兆候や気分が悪く無いかなどを確認してから靴を履く介助をする
⑤利用者の両側が床面についているか確認する
⑥利用者に違和感や痛みが無いか確認する
側臥位から端座位の介助
①健側の肘を支点とするため健側を下にした状態で肘を曲げる
②頸部を支えながら上側の肩に手をかけ、もう片方の手を大腿部にかけ、臀部を回転させるようにして足をベット下に下ろす
③同時に利用者は健側の肘を支点にして状態を起こすようにする
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