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介護福祉士国試対策:障害の理解

▼こんにちわ。本日は『障害の理解』です。文字数がバリ多めですので、数回、数日に分けて取り組んでくださいませ🍀🍀🍀 制度面はすでに『介護福祉士国試対策:社会の理解④』でとりあげました。

▼ということで、ここでは、それ以外の問題の出題パターンを整理してみますネ。まずは出題基準をみましょう。

▼上の表の左襴「障害の医学的・心理的側面の基礎的理解」をみると、障害を身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、高次脳機能障害、難病に分類していることが理解できます。私も、この分類のしかたがいちばん分かりやすいと思います。
▼では、さまざまな問題の出題パターンを整理してみます。例によって、問題の解答はわざと示していません。見ているだけでは身につかないからです。きびしいようですが、面倒くさくても、いちいち調べて理解、暗記するようにしましょう。



1.ADL・IADL・QOLをめぐる問題の出題パターン

👉これらの問題は基本的事項です。必ず調べておきましょう。

(1)ADL(日常生活動作)の内容を問う問題:
例)
生活全体よりも、生活動作を中心にした視点で支援する。(生活支援技術28-41-2)
例)日常生活動作(ADL)に分類されるものとして、正しいものを1つ選びなさい。(こころとからだのしくみ28-100)
  1 買物
  2 料理
  3 洗濯
  4 乗り物利用
  5 入浴

(2)IADL(手段的ADL)の内容を問う問題:
例)
IADLに含まれない項目を1つ選びなさい。(リハビリテーション論15-23)
  1 掃除
  2 金銭の管理
  3 交通機関の利用
  4 入浴
  5 薬の管理
例)IADLに含まれる項目として、正しいものを1つ選びなさい。(こころとからだのしくみ24-101)
  1 洗面
  2 更衣
  3 移乗
  4 洗濯
  5 友人との付き合い

(3)QOL(生活の質・人生の質)の必要性や内容を問う問題:
例)
介護実践は、ADLの維持・向上を最優先にする。(介護の基本29-19-1)
例)QOLを高めるためには、どの利用者にも同じ方法で介護する。(介護の基本29-19-2)

2.ICIDH・ICFをめぐる問題の出題パターン


(1)ICIDH(国際障害分類)の定義と内容を問う問題:
例)
WHOの国際障害分類は、障害を機能障害、能力低下、社会的不利の3つのレベルで構造的にとらえる。(障害者福祉論12-18-D)
例)機能障害は、器官、臓器レベルの医学的な変調のことである。(障害者福祉論9-17-3)
例)ADLの遂行能力向上に制限が認められる場合を能力低下という。(リハビリテーション論5-22-C)
例)本人が社会生活に参加したがらないことを社会的不利という。(リハビリテーション論5-22-D)
👉古い分類ですが、第26回、第32回でも出題されています。

(2)ICF(国際生活機能分類)の定義と内容を問う問題:
例)
ICIDHは、身体障害に適合できない部分があるという批判があり、ICFが開発された。(障害の理解26-87-3)
例)ICIDHよりも、環境及び環境と個人の相互作用を重視したモデルとしてICFが提案された。(障害の理解26-87-5)
例)生活機能とは「心身機能・身体構造」「活動」「参加」から構成される。(リハビリテーション論20-26-A)
例)心身機能とは能力低下と社会的不利のことである。(介護の基本24-22-5)
例)活動とは、個人による課題や行為の遂行のことである。(リハビリテーション論22-23-1)
例)参加とは、生活・人生場面への関わりのことである。(リハビリテーション論22-23-3)
例)環境因子とは、人びとが生活する物的環境や社会的環境、人びとの社会的な態度による環境を構成する因子のことである。(介護概論19-74-D)
例)個人因子とは、人びとが生活し、人生を送る物的な側面や社会的側面、人びとの社会的な態度による側面を構成する因子である。(リハビリテーション論21-26-5)
例)ICFの社会モデルに関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。(障害の理解30-87)
1 障害は,個人の問題である。
2 障害は,病気・外傷などから直接的に生じる。
3 障害は,専門職による個別的な治療で解決する。
4 障害は,環境によって作り出される。
5 障害への対処では,個人のよりよい適応と行動変容が目標とされる。
例)ICFの社会モデルに基づく障害のとらえ方に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。(障害の理解33-87)
  1 個人の問題としてとらえる。
  2 病気・外傷から直接的に生じる。
  3 さまざまな環境との相互作用によって生じる。
  4 治療してできるだけ回復させることを目的とする。
  5 医療などによる援助を必要とする。
👉ICFは、必ず図を見ながら学習しましょう。

3.ノーマライゼーションをめぐる問題の出題パターン


(1)ノーマライゼーションの定義を問う問題:
例)
ノーマライゼーションとは、障害者を治療や訓練によって可能な限りノーマルな状態にすることである。(障害者福祉論12-18-A)
例)ノーマライゼーションとは「統合教育」という意味である。(障害の理解24-88-4)

(2)ノーマライゼーションの歴史を問う問題:
例)
ノーマライゼーションは、スウェーデンで初めて提唱された。(障害の理解24-88-2)
例)ノーマライゼーションは、老人福祉領域から生まれてきた理念である。(障害者福祉論6-17-4)
例)ニィリエは、ノーマライゼーションを具体化する原理を整理した。(障害者福祉論14-20-B)
例)「価値のある社会的役割の獲得」を目指すソーシャルロール・バロリゼーションを提唱した人物として,正しいものを1つ選びなさい。(介護の基本33-18)
  1 バンク-ミケルセン
  2 ヴォルフェンスベルガー
  3 メイヤロフ
  4 キットウッド
  5 ニィリエ

(3)ノーマライゼーションがもたらした影響の内容を問う問題:
例)
ノーマライゼーションは、大規模入所施設の「脱施設化」に影響を与えた。(障害者福祉論20-21-D)
例)ノーマライゼーションは、昭和40年代の日本の障害者施策に強い影響を与えた。(障害の理解24-88-3)

4.リハビリテーションをめぐる問題の出題パターン

👉これらの問題はいずれも基本的事項です。必ず調べておきましょう。

(1)リハビリテーションの定義を問う問題:
例)
リハビリテーションとは、中途障害者を対象とする機能回復訓練のことである。(障害者福祉論11-17-3)
例)リハビリテーションの意味には、生きる意欲の回復が含まれる。(介護の基本24-23-1)
例)リハビリテーションには、名誉の回復の意味がある。(介護の基本29-21-3)

(2)リハビリテーションの目的や意義を問う問題:
例)
リハビリテーションは、可能性を最大限に発揮することを目的とする。(リハビリテーション論6-21-2)
例)リハビリテーションの最終的な目的は、あらゆる人のADLの自立である。(介護の基本25-22-1)

(3)リハビリテーションの歴史を問う問題:
例)
リハビリテーションの考え方は、第一次世界大戦後に傷庚軍人の回復と再就職の問題として取り入れられた。(リハビリテーション論9-21-A)

(4)リハビリテーションの分類を問う問題:
例)
リハビリテーションの分野には、医学、教育、職業、社会などがある。(リハビリテーション論18-26-D)
例)職業的リハビリテーションは、リハビリテーションを構成する1つの領域である。(介護の基本25-22-4)
例)WHOによるリハビリテーションの定義で、「利き手の交換」が該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。(障害の理解31-88)
  1 職業的リハビリテーション
  2 医学的リハビリテーション
  3 経済的リハビリテーション
  4 教育的リハビリテーション
  5 社会的リハビリテーション

(5)医学的リハビリテーションの内容を問う問題:
例)
医学的リハビリテーションは、障害が固定してから開始する。(介護の基本29-21-1)
例)回復期リハビリテーションは、社会的リハビリテーションの一環として行われる。(介護の基本25-22-5)

(6)教育的リハビリテーションの内容を問う問題:
例)
教育的リハビリテーションでは、障害児者の全面的発達を促進させ、課題への対応や生活技能を発達させ自己実現を図るよう援助する。(リハビリテーション論17-26-B)

(7)心理的リハビリテーションの内容を問う問題:
例)
障害者の場合にはもちろん、高齢者の場合にも常に十分な心理的リハビリテーションの効果がある。(老人・障害者の心理3-43-E)

(8)社会的リハビリテーションの内容を問う問題:
例)機能回復訓練は社会的リハビリテーションである。(障害の理解33-88-5)
例)社会リハビリテーションでは、障害者の社会生活力を高める視点から支援する。(リハビリテーション論17-26-C)

(9)地域リハビリテーションの内容を問う問題:
例)
障害者や高齢者が住み慣れたところで、豊かな人間関係や市民生活を確保しながら、障害の軽減を目指す地域リハビリテーションが重視されている。(リハビリテーション論11-24-C)

5.バリアフリーデザイン・ユニバーサルデザインをめぐる問題の出題パターン


(1)バリアフリーデザインの内容を問う問題:
例)
バリアフリーとは、障害者たちの行動を妨げる障壁を取り除こうとすることである。(障害者福祉論11-17-5)
例)外出時にじろじろ見られたり、無視されたりすると疎外感や孤独感が生じる。このような周囲の態度から生じるバリアを心理的バリアという。(老人・障害者の心理17-43-B)

(2)ユニバーサルデザインの内容を問う問題:
例)
ユニバーサルデザインとは、すべての人にとって使いやすい製品や住みやすい環境の創出を目指すデザインのことである。(障害者福祉論17-20-D)
例)あらゆる人が暮らしやすい社会の実現に向け,どこでも,誰でも,自由に,使いやすくという考え方を表す用語として適切なものを1つ選びなさい。(介護の基本35-68)
  1 ユニバーサルデザイン
  2 インフォームドコンセント
  3 アドバンス・ケア・プランニング
  4 リビングウィル
  5 エンパワメント

6.自立生活運動(IL運動)をめぐる問題の出題パターン


(1)自立生活運動の目的や理念を問う問題:
例)
自立生活運動は、一度失った地位,名誉,特権などを回復する。(障害の理解35-50-2)
例)障害者の自立生活運動は、介助なしで生活することを目標としている。(障害者福祉論19-22-C)
例)アメリカの自立生活運動は、障害者自身の選択による自己決定の尊重を主張している。(人間の尊厳と自立30-1-1)

(2)自立生活運動の歴史を問う問題:
例)
1970年代に入って、アメリカのカリフォルニア州バークレーで、自立生活運動が展開されるようになった。(リハビリテーション論15-26-2)

7.障害者に対する介護をめぐる問題の出題パターン


(1)視覚障害者の介護のあり方を問う問題:
例)
視覚障害者の介護では、二次的障害を最小限に抑えることが重要である。(形態別介護技術9-89-B)
例)視覚障害者にとって嗅覚や皮膚感覚は、外界を認識するために重要な感覚機能である。(形態別介護技術9-89-C)
例)視野の狭窄がある場合、壁や家具などに当たってけがをすることがあるので、室内の整頓に心掛ける。(介護技術8-85-C)
例)弱視者の支援について、よく使う調理器具はいつも同じ場所に収納するように勧める。(生活支援技術35-98-5)
例)求心性視野狭窄のある人の移動では、階段の段差が認識しにくいことに留意する。(形態別介護技術20-107-B)
👉視覚障害者に対するガイドヘルプは『介護福祉士国試対策:コミュニケーション技術』でとりあげています。

(2)聴覚障害者の介護のあり方を問う問題:
例)
先天性聴覚障害児は、成長とともに視力が聴力の代償となり、視力の機能が高まる。(老人・障害者の心理23-44-4)
例)耳が聞えなくなったばかりの聴覚障害者は、精神的に危機状態にあるので、十分な成就体験を持てるよう援助する。(老人・障害者の心理11-40-4)
👉聴覚障害者とのコミュニケーションは『介護福祉士国試対策:コミュニケーション技術』(上リンク)でとりあげています。

(3)言語障害者の特性と介護のあり方を問う問題:
例)
失語症は、正常な言語を習得した成人の言語の理解や表出が障害された状態をいう。(老人・障害者の心理9-38-B)
例)聴覚障害から生じる音声言語の不正確さは失語症に含まれる。(障害の理解24-91-4)
例)右利きの人が脳卒中で右片麻痺になると、失語症を合併することが多い。(リハビリテーション論13-22-A)
例)失語症では、あいさつなどの定型化している言葉が障害されやすい。(障害の理解24-91-1)
例)感覚性失語では、聞いた話を理解することはできる。(形態別介護技術19-106-C)
例)脳梗塞発症後、言いたい内容をうまく言葉にできない状態を運動性失語という。(形態別介護技術13-98-A)
例)麻痺性構音障害とは、唇や舌などの動きが弱まり、言葉を正しく発音できないことをいう。(リハビリテーション論12-22-D)
👉これらの問題は『コミュニケーション技術』『こころとからだのしくみ』『生活支援技術』などの科目でも出題される可能性があります。また、言語障害者とのコミュニケーションは『介護福祉士国試対策:コミュニケーション技術』(上リンク)でとりあげています。
👉失語症と脳の損傷部位との関係、感覚性失語と運動性失語との違いを必ず調べておきましょう。

(4)肢体不自由者の特性と介護のあり方を問う問題:
例)
次のうち,四肢麻痺を伴う疾患や外傷として,適切なものを1つ選びなさい。(障害の理解35-53)
  1 右脳梗塞
  2 左脳梗塞
  3 頸髄損傷
  4 腰髄損傷
  5 末梢神経損傷
例)脊髄損傷者の介護では、特に直腸、膀胱障害による排泄障害に配慮が必要である。(形態別介護技術6-98-B)
例)脊髄損傷は自律神経障害の原因となる。(リハビリテーション論21-24-A)
例)脊髄損傷者は、知覚障害が起こることが多いので、褥瘡などに注意する。(形態別介護技術17-107-D)
例)頸髄損傷者は、体温調節機能の障害を伴うことが多いため、外気温などに応じて室内温度を調節する。(形態別介護技術13-92-B)
例)頸髄損傷で四肢麻痺がある場合、うつ熱になりやすいので、室温を調整する。(形態別介護技術20-103-C)
例)次のうち、腰髄損傷のある人の褥瘡の発生部位として、誤っているものを1つ選びなさい。(形態別介護技術22-108)
  1 肩甲骨部
  2 外果部
  3 仙骨部
  4 踵骨部 
  5 坐骨結節部
例)アテトーゼ型脳性麻痺のある人には、リラックスできる態度で接する。(形態別介護技術7再-88-4)
👉脊髄損傷に関する出題が非常に多いです。
👉これらの問題は『こころとからだのしくみ』『生活支援技術』でも出題される可能性があります。

(5)内部障害者の特性と介護のあり方を問う問題:
例)
心臓機能障害者は、呼吸困難や息切れなどがみられることが多い。(障害の理解33-94-2)
例)心臓機能障害者は半身浴にする。(生活支援技術32-49-3)
例)心臓機能障害者の排便時のいきみは、心臓に大きな負担となるため、便秘の予防が大切である。(形態別介護技術15-109-D)
例)埋込式ペースメーカーの装着者はシャワー浴にする。(生活支援技術27-52-1)
例)肺気腫のある人は、口すぼめ呼吸と腹式呼吸を習得する。(形態別介護技術18-104-D)
例)COPD患者が立ち上がるときには、息を止める。(障害の理解26-93-3)
例)酸素療養中の人は、鼻カニューレを外して入浴する。(生活支援技術27-52-3)
例)COPD患者の食事では、1回の食事量を減らし,回数を増やす。(生活支援技術33-44-5)
例)パルスオキシメーターは、静脈血の酸素飽和度を反映している。(医療的ケア30-110-3)
例)腎臓機能障害者は、老廃物の発生を減らすために厳しい運動制限を受けるので、スポーツはしない方がよい。(形態別介護技術12-93-D)
例)血液透析を受けている人は、透析直後の入浴を控える。(生活支援技術27-52-4)
例)HIV感染者は、他者の皮膚に直接手で触れることは避ける。(障害の理解26-89-2)
例)HIV感染者は、びらんを防ぐために肛門周囲を清潔に保つ。(障害の理解26-89-3)
例)ストマ用装具は、皮膚に接触すると皮膚炎を起こしやすいので、保清が必要である。(形態別介護技術16-110-D)
例)ストマのある利用者は、感染の危険があるので入浴してはならない。(形態別介護技術16-110-C)
例)人工肛門は、本来の肛門に近い位置にあるほど水様便になりやすいので皮膚の保護に留意する。(形態別介護技術17-111-C)
例)消化管ストーマ造設者は、装具を外して入浴できる。(生活支援技術28-52-3)
例)消化管ストーマ造設者には、排泄物がパウチの3分の1から2分の1程度溜まったら処理するように助言する。(生活支援技術30-51-1)
例)消化管ストーマ造設者には、れんこんやごぼうを多く摂るよう助言する。(生活支援技術30-51-5)
例)回腸ストーマ造設者は、食後1時間以内に入浴するようにする。(生活支援技術28-52-2)
例)人工膀胱は排尿の調節が可能なため、人工肛門使用者に比べ管理しやすい。(形態別介護技術11-98-C)
例)膀胱留置カテーテル使用者に尿漏れが見られたらカテーテルを抜去する。(生活支援技術32-51-4)
例)膀胱留置カテーテルの採尿バッグは膀胱と同じ高さに置く。(生活支援技術32-51-3)
例)自己導尿で再利用するカテーテルは水道水で洗い,乾燥させる。(生活支援技術33-49-4)
👉これらの問題は『こころとからだのしくみ』『生活支援技術』でも出題される可能性があります。

(6)難病患者の特性と介護のあり方を問う問題:
例)
関節リウマチ患者の関節保護のため、荷物は指先で持つ。(障害の理解27-92-2)
例)関節リウマチ患者がテーブルを拭くときは,手掌基部を使うように勧める。(生活支援技術35-99-3)
例)関節リウマチ患者が身体を洗うときは、ループ付きタオルを使うよう勧める。(障害の理解31-95-5)
例)関節リウマチ患者には、マットレスは柔らかいものを勧める。(生活支援技術28-58-4)
例)関節リウマチ患者は、自助具は使用しない。(形態別介護技術17-107-B)
例)パーキンソン病は、関節の変形や拘縮、随意運動の障害等運動機能に問題が生じる疾患であり、精神的な問題はない。(形態別介護技術10-100-D)
例)パーキンソン病で姿勢反射障害のある人には、曲がり角では直角に曲がってもらう。(生活支援技術28-47-2)
例)パーキンソン病で姿勢反射障害のある人には、一度足を引いてから歩き出してもらう。(生活支援技術28-47-3)
例)進行性筋ジストロフィー症患者がADLで最後まで自立しているのは、排泄動作である。(形態別介護技術11-91-B)
例)変形性膝関節症の高齢者への介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。(発達と老化の理解28-75)
  1 膝を冷やす
  2 正座をする
  3 杖を使う
  4 体重を増やす
  5 階段の昇り降りの運動をする
例)上肢リンパ浮腫の人の日常生活では、体重の増加を防ぐ。(障害の理解27-94-2)
例)脊髄小脳変性症の高齢者が頻繁に移動する場所には手すりを取りつける。(生活支援技術31-37-3)
👉難病患者に対する介護は超頻出です。
👉これらの問題は『こころとからだのしくみ』『生活支援技術』でも出題される可能性があります。

(7)重症心身障害者の介護のあり方を問う問題:
例)
重症心身障害とは、重度の知的障害と重度の内部障害が重複した状態をいう。(障害の理解24-94-4)
例)重症心身障害児者では便秘は多く見られるので、腹部マッサージ、腹圧のかかりやすい腹筋の運動などが必要である。(形態別介護技術15-108-2)

(8)脳血管障害後遺症者の特性と介護のあり方を問う問題:
例)
大脳半球に生じた脳梗塞による上下肢の麻痺は、病巣と同じ側に生じる。(医学一般19-64-A)
例)脳卒中片麻痺は、通常遠位筋より近位筋の方に強く現れる。(リハビリテーション論14-25-2)
例)脳卒中片麻痺の程度は、通常、上肢よりも下肢の方が重い。(リハビリテーション論16-23-1)
例)片麻痺者の調理動作では、肉など包丁で切りにくいものはキッチンバサミを用いる。(リハビリテーション論22-26-2)
👉これらの問題は『こころとからだのしくみ』『生活支援技術』でも出題される可能性があります。

(9)高次脳機能障害者の特性と介護のあり方を問う問題:
例)
高次脳機能障害では、日常行為や知的能力の障害が生じることがある。(老人・障害者の心理20-42-C)
例)失認とは、手足は動くのに衣服を着ることができないことをいう。(リハビリテーション論12-22-C)
例)左半側空間無視は、大脳の左半球の病変が大きく関与している。(形態別介護技術18-101-D)
例)半側空間無視は、本人がそれに気づいている。(障害の理解34-88-4)
例)失行とは、目的に沿った動作ができない状態である。(認知症の理解29-78-2)
例)失行では、洋服をうまく着られなくなる。(認知症の理解31-81-3)
例)遂行機能障害では、日常生活や仕事の内容を計画して実行できない。(障害の理解24-93-1)
例)注意障害では、突然興奮したり、怒りだしたりする。(障害の理解28-89-2)
例)社会的行動障害では、新しいことを覚えられず何度も人に聞く。(障害の理解30-90-3)
👉頻出です。
👉これらの問題は『こころとからだのしくみ』『認知症の理解』『生活支援技術』でも出題される可能性があります。

(10)知的障害者の介護のあり方を問う問題:
例)
知的障害者は常時、身体的健康面のケアが必要なことが多い。(老人・障害者の心理10-42-5)
例)知的障害があって判断を周囲に委ねる場合でも、本人の意向を尊重する方向で支援する。(形態別介護技術17-110-D)
例)知的障害児者のできそうなことに着目し、自分でしようとする気持ちを育てるように介護する。(形態別介護技術15-110-B)
例)知的障害者の身辺処理、コミュニケーション、移動、作業技術、数量処理などの能力は、指導訓練や環境整備などによって伸びることがある。(老人・障害者の心理12-40-A)
例)乳児期の知的障害児には、身体的な成長と精神的な成長のアンバランスに配慮する。(障害の理解26-90-1)
例)学童期の知的障害児には、家族が家庭内で自傷行為に対処できるよう指導する。(形態別介護技術23-111-3)
例)成人期の知的障害者では、家族の障害受容を支援する。(障害の理解26-90-3)
👉これらの問題は『こころとからだのしくみ』『生活支援技術』でも出題される可能性があります。

(11)精神障害者の介護のあり方を問う問題:
例)
せん妄のときは、部屋を真っ暗にする。(精神保健20-69-B)
例)精神障害者の身体に関する訴えは、精神的問題とは関係がないので気にかけなくてもよい。(形態別介護技術17-109-D)
例)統合失調症の回復期では、病の体験と現実との葛藤があることを理解して支援する。(障害の理解24-92-3)
例)てんかん発作が弱まり、呼吸が回復してきたら、側臥位をとらせて嘔吐物による窒息を予防する。(精神保健16-71-D)
例)アルコール依存症者のセルフヘルプグループへの参加は、回復への支えとなる。(老人・障害者の心理22-46-4)
例)精神障害者の支援では、外出などの予定に応じて薬の量を調節するように助言する。(形態別介護技術22-110-4)
👉これらの問題は『こころとからだのしくみ』『認知症の理解』『生活支援技術』でも出題される可能性があります。

(12)発達障害者の介護のあり方を問う問題:
例)
自閉症スペクトラム障害者が不適切な行動をとったときは強く制止する。(障害の理解28-91-2)
例)自閉症スペクトラム障害者には、予定の変更があるときはメモや絵を使って予告する。(障害の理解28-91-3)
例)学習障害者では、抽象性の高い学習内容の場合、具体的な教材を使用する必要がある。(老人・障害者の心理20-48-5)
例)ADHDの子どもには重度の知的障害があるので、分かりやすい説明・指導を行う。(老人・障害者の心理19-48-D)
👉これらの問題は『こころとからだのしくみ』でも出題される可能性があります。

8.障害者の心理をめぐる問題の出題パターン


(1)障害者の心理全般に関する問題:
例)
身体障害の種類や程度と、その個人の性格特性とは、高度の相関関係がある。(老人・障害者の心理7再-40-1)
例)中途肢体不自由者は、障害の発生によって身体像の修正を迫られて心理的混乱を生じることがある。(老人・障害者の心理11-40-5)
例)言語障害児者にみられる心理上の問題は、人間関係の中で表れるフラストレーションということもできる。(老人・障害者の心理8-42-1)
例)先天性の肢体不自由者は、障害が重いほど自己の障害を過小に評価する傾向がある。(老人・障害者の心理4-42-1)
例)先天性視覚障害児におけるバーバリズムとは、適切な概念やイメージの裏づけがないまま、言葉だけ学習してしまう状態をいう。(老人・障害者の心理21-43-2)
👉これらの問題は近年は出題されていません。とくに障害児のフラストレーションと、バーバリズムという用語を調べておきましょう。

(2)障害受容プロセスの内容を問う問題:
例)
中途重度身体障害者は、軽度障害者より引きこもりになりがちで、障害受容が困難である。(老人・障害者の心理19-42-A)
例)上田敏による障害受容ステージ理論の5つの心理過程のうち、最初の段階として、正しいものを1つ選びなさい。(障害の理解31-94)
  1 受容期
  2 否定期
  3 ショック期
  4 混乱期
  5 解決への努力期
例)中途身体障害者では、機能回復訓練の実施によって、後戻りすることなく障害の受容が達成される。(老人・障害者の心理19-42-B)
例)障害受容のショック期では、現実を実感することが難しい。(障害の理解29-92-1)
例)受容期には価値観が転換し始める。(障害の理解36-51-4)
👉頻出です。障害受容のプロセスを学習しましょう。

9.患者会・セルフヘルプグループをめぐる問題の出題パターン


(1)セルフヘルプグループの内容を問う問題:
例)
セルフヘルプグループの目的として、最も適切なものを1つ選びなさい。(介護の基本27-27)
  1 療養上の管理指導を行う
  2 専門的知識を提供する
  3 自助具を作成する
  4 就労移行支援の窓口になる
  5 課題を共有する
例)セルフヘルプグループに該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。(社会の理解33-6)
  1 町内会
  2 学生自治会
  3 患者会
  4 専門職団体
  5 ボランティア団体

10.レスパイトケアをめぐる問題の出題パターン


(1)レスパイトケアの定義と目的を問う問題:
例)
レスパイトサービスとは、介護を担っている家族に休息の機会を提供するサービスのことである。(障害者福祉論17-20-C)
例)レスパイトケアの目的として、適切なものを1つ選びなさい。(障害の理解26-96)
  1 利用者の身体的安静を確保すること
  2 介護を担う家族に休養を提供すること
  3 介護職に休息を提供すること
  4 利用者のリハビリテーションの機会を確保すること
  5 介護を担う家族の経済的負担を軽くすること
👉レスパイトとは何かを調べておきましょう。


▼これにて『障害の理解』は終了です。長時間おつかれさまでした😊😊 ゆっくり休憩してくださいませ🍵🍵🍵

⭐⭐⭐次回は『介護の基本』です。よい週末を⭐⭐⭐

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