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最新福祉脳!!!双龍天羅


数年前のことである。僕はせっせと毎日、誰も読まないであろうブログを更新して、更新して。誰も読まないであろうから、勝手なことを書きなぐって、気がつくとそこそこ読者さんがついてくれたらしく、一日数千件の方が見てくれるようになった。

当時はまだ珍しかった、小規模多機能型居宅介護を、もう少し世の中の方に知っていただきたく、一生懸命にやったところ、一部の介護業界の方にその存在を知っていただくまでに至った。そのときは、『世の中にはこんなに素晴らしいケアを提供できる装置(事業)があるんだぜ』という浮かれた気分ですらすらと書けていたんだけど、いつの間にか筆が進まなくなってやめた。

世の中を揺るがす震災があって、少しは思うところもあって書くのを進めるも、すぐに収まった。そこからは、読む人がいるから書かなくてはという強迫観念に近いものを無理矢理モチベーションにして書いた。地獄だ。

いくつかの雑誌連載も頼まれた。納期があって見せなければならないものを出さねばならないのもまた、地獄だ。

好き勝手書いていたものに対して文句を言われるのはどうでも良いし、好き勝手やっていることを咎められようと、どうということはないが、無理して書いたことや、やったことを、咎められるのは、やはり、面白くないもので、所詮、僕は、やりたいことしかできない人間なんだと、悟ったここ数年。

31歳で業界を席巻した自分が(自分で言うか(笑))、暦が一回りしてまた書いてみようと思った。ちょうど、亥年だしな。40を越えたら人前には一切出たくないといっていた僕が、人前に出ざるを得なかったここ3年間。自分の心の声を聞かずに我慢していた3年間。

こいつは地獄だ。どうせ死んだら地獄に落ちるんだから、せいぜい生きている間は天国とは言わずも、地獄で生活することはないよな。

所詮はクズだが、クズはクズなりに、自分のことを小綺麗に見せることに嫌けがさす。小綺麗でかわいいが正義の世界では息苦しいと思う世の中では、すべてのクズはもっと不細工でも生きることができる世の中に変化させないと、年を取ってくたびれたときに、生きていることすら恥ずかしい世の中になる。それじゃあ、目の前にいる高齢者は救われないというのが僕なりの道理。じゃあ、張り切って介護職は小汚なくいて、それでもモテている世の中がいいよな。

まあ、そんな地獄の期間にやった仕事ってのは僕の中に残っているわけもなく、積んでは崩し、崩しては積んでの繰り返しで、残ったのは少数の素敵な人と、多くの迷惑を掛けた(または掛けている)人。

金なんぞ、いくらも残らねえって話で相変わらず宵越しの金はないんだけど、多くの死んでいる時期の話はさておき、最近また、『夢想転生読んでいました』的な声の掛けられ方がそこそこあり、年を伺うと、30代~40前半。書いていた時期にちょっとだけ僕より後輩で、10年経ったら明らかに僕よりも大人の物腰の、旧キッズがいるわけで。夢想転生世代を卒業している彼らに対して、『僕も少しは成長しているかもね』と、情報を更新しないと少しむず痒い気持ちがあり、ぼちぼち書くことにはした。

見ない間にガキもでき、すでに5歳と2歳だ。

大人は『気』と、『金』と、『体』を使ってコドモを育てるべきと、いい続けここまで来たが、幸いなことに5歳の娘は今のところパパが大好きでいてくれている。もちろん、そんなものは後数年で終わるだろう。2歳の息子はそんな5歳の娘の庇護に置かれて、くそ生意気に見える。姉が二人で育ったからかもしれないが、男の子はどうにも苦手だ。どうせ僕の子だからろくな大人にならないだろうな。

40にして惑わずというが、惑ってばかりのおっさんで、どうやらまっとうに年を取っていないわけで、それでもまた、こうやってものを書けるかもしれないところまで帰ってくることができて、ありがたい。

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