レッジョ•エミリアと星野リゾートのコラボが示唆する、日本の幼児教育の針路
大阪に、アトリエが出現⁉
こんにちは、保育・幼児教育編集部のHです。今回は、星野リゾートとレッジョエミリアのコラボレーションから、日本の保育・幼児教育について考えてみたいと思います。
去る9月14日、2022年12月14日に大阪・ハイアット リージェンシー 大阪の一部を改装し、「星野リゾート リゾナーレ大阪(ハイアット リージェンシー 大阪内)」を開業するというリリースがありました。
記事によると、幼児教育で有名なイタリアのレッジョ・エミリア市の手法を取り入れ、アトリエlや客室「アトリエルーム」を設置し、子どもたちの想像力を育むホテルを目指すといいます。
今、なぜレッジョ?
レッジョ・エミリアの取り組み自体は何十年も受け継がれているものですが、なぜ今日本で注目されているのでしょう?
おそらく非認知的能力が注目されていることに加えて、少子化の進展する今日、より子どもたちにていねいにかかわることが時代の要請となっていることが影響していると思われます。
そのアプローチの1つとして、長年の実績があるレッジョ・エミリアの取り組みが取り上げられているのでしょう。
中央法規出版でも、レッジョ・エミリア・アプローチに関連する書籍を刊行しています。今回の星野リゾートの取り組みでも協働しているまちの研究所にご執筆いただいた「保育の質を高めるドキュメンテーション 園の物語りの探究」です。
編著は「東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター」!
発達保育実践政策学センター(Cedep)さんは、乳幼児の発達や保育・幼児教育の実践、そのための政策に係る研究を推進する「発達保育実践政策学」という新たな統合学術分野の確立をめざして設立されました。
幼児教育・保育の振興に関する調査研究を推進するための国内大学で唯一の卓越した国際政策研究拠点でもあります。
ちょうど、2022年9月25日 (日) 14:00〜16:00から、オンライン形式で国際シンポジウム「レッジョ・エミリアの幼児教育の学び方を学ぶ:スウェーデンのレッジョ・インスピレーション」も開催されます。
「まちの保育園・こども園」さんも編著
まちの保育園・こども園さんは、「まちぐるみ」で子育てを、子どもたちと「まちづくりを」をコンセプトに活動されています。サイトをご紹介します。ほんと素敵で整理されていて見やすいです!
『保育の質を高めるドキュメンテーション』のご紹介!
「園の物語りの探究」というサブタイトルです。試し読みをこちらからどうぞ!
レッジョ・エミリアの幼児教育の特徴は「アトリエリストがいること」「プロジェクト型保育」「ドキュメンテーション」といわれますが、その1つ、ドキュメンテーションを取り扱った書籍です。
日本でも写真を記録に取り入れた「ドキュメンテーション」を導入している園が多いと思いますが、作って終わりになっていることが多いと聞きます。本書は子どもと保育者、保護者、地域をつなぐバイパスとしてドキュメンテーションをとらえ、どのように活用すればよいのかを提案しています。
「これからはやっぱりレッジョだよね」そんなふうに考えている方は、ぜひご一読ください。