税金: 「定期贈与」＜ー 税務署的には、課税になってしまいます。
今回は「定期贈与」について見て行きましょう。
「定期贈与」: 一定の期間にわたって、一定の金額を贈与することをいいます。たとえば、1,000万円を10年間にわたって毎年100万円ずつ贈与するという場合、定期贈与となります。
定期贈与は、暦年贈与とは異なり、贈与税の基礎控除が利用できないため、毎年の贈与額が110万円以下であっても、贈与税が課税されます。
個人では「暦年贈与」で１１０万円以下で無税と思っていても、対策を誤ると税務署がこれは「定期贈与」と言ってくる可能性があり要注意です。
定期贈与とみなされる条件は、以下のとおりです。
贈与する財産の内容、金額、時期、回数などが明確に定められていること
贈与する財産が、贈与者から受贈者へ移転されることが予定されていること
贈与する財産が、贈与者から受贈者へ定期的かつ継続的に給付されること
定期贈与とみなされると、贈与の開始時にすべての金額を贈与する意思があったとみなされて、贈与額の合計額に対して贈与税が課税されます。
たとえば、1,000万円を10年間にわたって毎年100万円ずつ贈与するという場合、贈与の開始時に1,000万円の定期金に関する権利を贈与したとして、1,000万円に対して贈与税が課税されます。
定期贈与とみなされないための注意点は、以下のとおりです。
贈与する財産の内容、金額、時期、回数などを明確に定めない
贈与する財産が、贈与者から受贈者へ移転されることが予定されていない
贈与する財産が、贈与者から受贈者へ定期的かつ継続的に給付されない
定期贈与とみなされてしまうと、贈与税の税率は、4,500万円を超えると55%と高くなるため、注意が必要です。