得する管理職、損する管理職の5つのポイントとは!?
マネージメント5箇条とは
私も管理職としていろいろな経験をしてきました。
時には30人近い部下を束ねていた時期もあり、いろいろな失敗をしてきました。
また、いろいろな人から教えを請うこともあり、そこから5つの共通点がありました。
ポイント1:成長する機会を与え、導く
自分が経験をしたことがないこと、スキルが必要なことについては、尻込みをしがちである。
それは不安と失敗できないというプレッシャーからそういう反応をしていることが多い。
一番手をつくるということは一番大変なことであり、誰もが先頭で逃げ切るというのはいまの時代にはあまりやりたくないことかも知れない。
それは自分が足踏みをしているうちに、後ろから捲くられたり、差されたりするという危機感がない。
私もよく言っていたのが「現状維持ということをいうのであれば、衰退していることを意味する」だった。
一度獲得したポジションを足踏みをしているうちに、他の人に奪われた経験からそう言っていた。
一番手をつくるということは成功する確率が51%あったら、一緒に走りながら、フォローをしていたことを思い出す。
二番手、三番手はそんなことをしなくても、自然に育ってきたからである。
二番手、三番手以降というのは観察力、洞察力が優れていれば自然に後ろをついてくるからである。
失敗することでいろいろな引き出しが増えるチャンスを二番手以降は失っていることに気づいていない。
一番手として育成する人物はエースと言われる人ではない。
努力を仕方を知っている人を一番手に育成することであとがついてくる。
才能がある人はある程度まで伸びるけど、努力の仕方をシラないケースが多い。
努力の仕方を知っている人というのは、どんな状況においても自分の位置に満足をすることなく、さらなる高みに登って行くことができる人が多いから、一番手として育成をしたくなる。
一番手に指名されると本人はプレッシャーかも知れない。
はっきりと悪いところを指導して、直すところを具体的に伝え、悪いところが直ったのかどうかをしっかり伝えることで、育成をしていくことを考えていればいい。
最近はプレイングマネージャーとして余裕が無かったり、指導、育成を知らない管理職が増えているから、怒ると叱るを履き違えている人が多いというのが特徴である。
怒るとは感情的になり、そこには愛情も信頼関係もないことを示している。
叱るとは成長をしてもらいたいと思っていうことはきちんと伝える。
そしてどう解決することが一番いいのかを一緒に考えていくことになる。
日本人はハングリー精神が足りないともいえる部分であるが、目上の人から何かを言われたら、感情を押し殺して睨みつけるか、答えを見つけようとして、あまり考えずに色々と口先だけになりがち。
そうするとさらに上司の怒りが増してしまうという悪循環がある。
外国人の場合には理論整然と何かを伝えてくる。
しかも感情的に伝えるのではなく、論理的にビシッと伝えてくるから不思議だ。
お国柄と言ってしまえばそれまでですが、反応が違うから面白い。
一番手になると感じた部下については「組織マネージメント」「プロジェクトリーダー」として、ドンドン登用していくことをオススメします。
失敗をすることで引き出しを増やしてやること、不安にならないようにしていくことに力を入れていくことが必要になりますし、一挙手一投足に注目をしながら、フォローをしていくこと必要です。
組織マネージメントやプロジェクトリーダーとする場合には、社内の信用預金がある程度獲得した上で、信頼度が高くなってきた時期を見極めて登用することが必要になる。
信頼と実績がないのに抜擢をすることはハレーションを起こすことになるからである。
ポイント2:変化を怖がらさせない
特にスタープレーヤーやエースと言われる社員になると常に手元においておきたいのが、管理職としての自分の地位を確固たるものにするためには必要になります。
そして居心地がいい場所を見つけてしまうと異動をしたくないという気持ちもあります。
アウエーの環境に置くことで成長をすることもよくあります。
女性のゴールデンエイジを逃さずにその時期にいろいろなことを経験させることは、管理職としての素地作りの時期にもあります。
本店から支店への異動であったり、海外の事業所への異動でったり、同じ業務で異動させることがポイントになります。
エキスパートとして活躍できないのであれば、これからの時代は戦えません。
本人がキャリアチェンジをしたいということであれば別ですが、日本企業の大半は役員候補や幹部候補ということになるといろいろな職種を経験させる習慣がある。
それが3年に1度回ってくると言われている転勤である。
結果を残していることになると期間の短縮などが多くありますが、たいていの場合は3年周期で部署異動が行われるのが通例です。
ゼネラリストを育成したところで、専門的な知識が陳腐化していることに気づかず、戻った時にキャリアがグチャグチャになることが多くあります。
そうならないためにも上司が部下の意見をきちんといいた上で、キャリアの手助けをする必要性があるのはいうまでもありません。
特に20代の異動や転勤というのは時間的にも心理的にも余裕があるので、いろいろなことを吸収しやすい状況であるため、いろいろなことを経験させることが必要になります。
ポイント3:手本を見せる
昔から言われていることですが、じぶんのやり方を見せる事で理解をしてもらうことが一番早い方法です。
さすがマネージャーという尊敬できるレベルの仕事を見せられてしまうと、部下の尊敬度が一気に上がります。
クレームの対応であったり、受注を諦めていた案件をクロージングして受注につなげたりする場面では、論理を連ねていうよりも現場を一度見せる事も重要な方法である。
特にできるビジネスマン、できる管理職ということがわかると尊敬される可能性が高い。
いくら机上で教えこんだとしても、どう立ち振る舞ったらいいのか、どう切り返せばいいのかというのを実際に見せることによって、理解をすることができるのと、分析をする習慣があるのであれば、それも1つの育成方法であり、考えさせる方法でもあります。
最近では上司との同行営業が少なくなったり、ここぞという時に上司を切り札として使う人はあまりみなくなりました。
私はここぞという勝負時に上司を切り札として投入することでいろいろな難しい契約をものにしたことがあります。
上司とのコミュニケーションを常にとっておくことがポイントであり、どんなことでもホウレンソウを忘れていなかったからこそ、できたのかもしれません。
管理職になった時もコミュニケーションを取りながら、ここぞという時は同行をしていました。
本人たちには何も言わないし、気付いたことがあればあとから質問するからと言いながら、彼らのクロージング技術を観察することが多くあり、困ったときにパスを出されれば、何とかしてうまくまとめることができたことも多かった。
最近では失敗することを恐れていたり、ハングリー精神が足りないと感じる人が多い。
途中で諦めてしまう人も多くいますし、できない、やれない、無理ということで、敵前逃亡をしてしまう人が増えている。
いろいろなものを背負っていないからという意見もあるけれど、失敗することでいろいろな引き出しを増やすことができるのだから、ドンドン失敗しなさいという風潮ではないからかもしれない。
何事も結果を求めて、しかも短期的にやり続けるため、できないということになると諦めてしまうのであろう。
一度負け癖がついてしまうとその思考から抜け出すまで時間がかかる。
小さな成功体験を繰り返していないため、不安になり、ココロもカラダも蝕んでいくことになり、途中でリタイアすることになるのかも知れない。
只中というのは不安でしょうがないということを理解していない人が多い。
これは上司が小さな成功体験をつませることを怠っているから、こうなっているのは事実でしょう。
ポイント4:成功体験をつませる
私がむかしよくやっていたのは、ある程度成長をしてきたと感じた部下がいたら、私の重要顧客を担当させるようにしていた。
もちろんフォローをしながら進めていきますが、メイン担当は部下ということにしていた。
何かヘタをうてば顧客から直接私のところに連絡が入るようにしながら、部下をさらなる高いステージに引き上げていくことをやっていた。
なぜそういうことをしていたのかというと、新規開拓というのは時間がかかりますが、最初っから最後まで自分が担当するため、あまりプレッシャーがない。
しかし、引継ぎということになるとまたちょっと違う。
前任者がちゃんとしていればいるほど、後任者はプレッシャーがあるものです。
顧客にとっても後任者との信頼関係の構築からはじめなければならないため、前任者と後任者との比較があり、サービスの質が落ちるとなれば、他の業者を利用することもあり得るからこそ、見えないプレッシャーと戦うことになります。
顧客によっては引き継ぎが終了した途端に、他の業者とランクを入れ替えたりすることもあり、後任者はいろいろなプレッシャーと戦うことになるので、引き継ぎが難しいといわれる理由です。
これから大きく変化をする顧客を担当しているのであれば、積極的に部下に任せてしまいましょう。
法人営業の場合は最初っから大口契約という可能性は非常に少ないのですが、ある程度、顧客との信頼関係と実績が出来上がってくると大口契約の可能性がでてきます。
そういう顧客がいるのであれば、部下に任せてしまうことで成功体験を積ませましょう。
小さな成功体験、小さな失敗体験というのは引き出しを多くさせるためには必要なことであり、原因と結果をしっかりと分析させることによって、どんなことが起きてもどうじないぐらいにならないといけない。
予定調和をぶっ壊されてしまうと面接でも、商談でも答えられない人が増えている。
マニュアル主義が悪いとはいわないけれど、アドリブ力がない人が多い。
コミュニケーションはスジナシですから、経験数を踏まないと答えられないことが多い。
またわかりやすく本質をついた質問をしたり、回答をすることが年を重ねるとできない人が多い。
いろいろな経験が邪魔をすることになり、言い訳を先に考える人の思考が身についてしまったからである。
人は言い訳を考える天才であり、保身したいということが無意識にやっていること。
そういう人はある程度まで出世をするけど、頭打ちになりやすいタイプである。
そういう人にならないためにも、戦略的にいろいろなクライアントを担当させることによって、小さな成功体験をドンドン積ませていくことが20代後半のゴールデンエイジには必要である。
小さな成功体験を積み重ねることで、のちのキャリアで飛躍することも多くあります。
小さな成功体験を積んでいることで、不安になる要素が減ることもあり、何とか出来るんじゃないか、こういう経験をしてきたから出来るんじゃないかとなれば、飛躍するチャンスがそこにはあります。
ポイント5:人間力で引きつける
私はいろいろな人に助けられた経験がある。
一番最初の会社では人材のプロがいてくれたから、人材ビジネスの基本を教えてくれた。
二番目の会社では商談のあやであったり、本音とタテマエの見分け方など、数字を上げる基本を教えてくれた。
三番目の会社では大手ならではの社内政治などいろいろと社内で成長する方法を教えてくれた。
いずれも共通している上司の点がある。
見た目はむちゃくちゃ怖い人ですが、懐は深い人であった。
豪快な人でもあり、細かく気配り、心配りが出来る人であった。
困ったときにはいろいろと相談をして解決方法を教えてくれたりして、人間もすごく出来た人たちであり、その人達がいなかったらこんなになることはなかっただろう。
こういう人たちがいるからこそ、何とかしなきゃいけない、このままではいけないと考えるようになった。
会社は辞めてしまっても、弱いつながりが続いているのはそういうところからかも知れない。
私も人材エージェント時代は2000社近くの企業を見てきたからよく分かるのですが、経営層に魅力がある会社というのは無茶なクロージングをかけなくても、すんなりと決着することが多くあった。
共通点は面接というよりは自分のキャリアのことを考えてくれて、会社の成長がイメージできた。
そして、経営層から末端まできちんと会社の意思統一ができてるわけであり、人としても魅力的な人が多かった。
逆に経営層に魅力がない会社というのは、クロージングをしても失敗するケースが多かった。
理由を聞くと、社内での成長のイメージができない。この会社でキャリアが描けないというのがほとんどだった。
また、重箱の隅をつつくような質問が多くあり、何事も論理詰めなんだというイメージが合わないとか、人の魅力がないということでネガティブなイメージをもつ人が増えていた。
私も転職をする際にいろいろな人に言っていることですが、どんな仕事をするのかというよりも、誰と仕事をするのかという点に注目をしてください。
どんな仕事をするのかというのは大手であれば、資金も潤沢ですし、やりたい事ができるチャンスがあります。
しかし、轢かれたレールの上を進んでいるだけで、自分で道を切り開く事はありません。
中小企業やベンチャーの場合は、知恵と覚悟を決めないとできないことが多い。
荒地を切り開いて、そこを整地して、家を立てる。そして町を発展させていく楽しさがそこにはある。
誰と仕事をするのかというのは、自分自身が成長できるチャンスがあるかどかということです。
キャリアアップしたい、新しいことに挑戦をしたいと思っている人が多いのですが、どうするにしても人の力を借りることができなければ、何も出来ないというのが結論です。
一番最初の会社でよく言われていたのは、人をうまく使いながら、最高の結果を出すことを考えろということがありました。
チームの作り方を教えてくれたんだなって今になるとわかるのですが、当初は何を言っているんだかちんぷんかんぷんでした。
人をうまくつかうというとことばのあやがありますが、チーム内で専門家に仕事をしてもらうことで、最高のパフォーマンスを出してくれる事になりますから、そこから信頼と実績を築くことができる。
そして、最高の結果を得ることができるということに繋がることは、10年以上かかってわかった事実です。
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