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ビジネスリーダーの育成とリーダーシップを身につける5つのポイント

リーダー育成に必要な5つの条件

リーダーを育成するためには明確に、体系的にする必要があり、現場、人事、経営者が三位一体となって改革をしていかなければならない。
これについては、急務でありホンキでやらなきゃいけない改革の一つである。

1つ目がリーダーとしての職務が明確になっていること

体系的にきちんとした評価基準を設けることが必要になる。
周りからもこの人ならしょうがないと認めてもらえる基準の統一化が必要。
人事規定を見ていると、抽象的な言葉、横文字が羅列していることが多くある。
そういう規定にしているからこそ、色々な解釈をされてしまうため、
出世に対する足の引っ張り合いが起きてしまう結果を招いてしまう。

2つ目は社員全員が当事者意識を持って、チャンスがあると思うキャリアパス制度の策定

どんな職種でも、新卒、中途関係なく戦える土壌を作ること。
たいていの企業の場合は新卒プロパー神話を優先するため、中途採用については途中で頭打ちになってしまう。
新卒プロパーが優秀であるという思い込みと先入観がそこにはある。

3つ目は次世代のリーダーを育成するために時間を持つことが必要になる

通常業務で忙しいのはよくわかりますが、次世代の育成も必要です。
リーダーはじぶんの教科書を持っているものです。
その教科書があたっているかどうかを試す必要がありますが、たいていのばあいは、試さずにやっていることが多くあります。

チーム力が問われるところで一番わかり易い反応が出ますから。リーダーが信頼されているかどうかは、結果と経過をしっかり検証することで、別れることになりますので、よく自分のチームを見ておくといいでしょう。

4つ目は主要ポジションへの若手の登用を積極的にすること

これはスポンサーシップにもつながりますし、メンターも必要になるかもしれません。
20代のうちに管理職を経験させる事によって得られる効果は計り知れません。
スポンサーシップ、メンターなどサポート体制がしっかりとしていれば、失敗してもいいじゃないかという雰囲気作り、そこから学ぶこともあります。
決して本や講演で理解できるものではありませんから。

5つ目は全社員にリーダーシップを発揮できる環境を整えることが必要

一部の人しかリーダーシップが発揮できないのであれば、その他の人たちはモチベーションが下がります。

リーダーシップを取る場面の大小はあるかも知れませんが、全社員でリーダーシップを発揮してもらうことで、いろいろな場面で社員が活躍できるチャンスがあると社内が活性化していくだろう。

リーダーシップを身につける5つの方法

先に述べた5つのポイントを実行するためには経営陣、マネージャー陣の理解が必要になりますし、大きなうねりが起きない限り、変革は発生しないかもしれません。

しかし、次の5つの方法を実践することによって、すぐにリーダーシップを育成することができ、それがチームビルディングにもつながっていきます。

1つ目の方法は部下をリーダーとして育成しながら、評価することである。

リーダーとして人材を育成する場合は、中長期的な視点で育成をしなければなりません。
それには会社の方針をきちんと理解して、体現することができること。
また、スポンサーシップやメンターとしての役割を果たせるかどうかなど細かく評価をする必要がある。

部下を持っているリーダーが全員考えてほしいことがある。
自分の部下に対して、自分がやりたいことは何かを伝える、志の部分の周知徹底。
どんなインパクトを与えたいのか、目標の部分の共有。
どのように仕掛けていくのか、戦略的な考えの共有である。
そして、リーダーとして自律的な行動をするように促してほしい。

こういうことが徹底することができれば、
社畜という言葉は生まれなかったのではないだろうか。
これができていないから社畜という考え方が生まれた。

自律的に行動をしたことについては積極的に評価をすること。
失敗をする可能性もあるが、メンターやスポンサーシップによって、
フォローをする体制を整えておくことも必要になる。

他の課、他部署のマネージャーとの協力体制が必要になる。
社内で小さなうねりができはじめると大きなうねりに変化をして、イノベーションが起きるきっかけとなる。

2つ目は、リーダーの時間の3割を人材育成にあてること

眉間にしわを寄せて、パソコンに向かってイライラしている上司と、何気ないコミュニケーションを取るために現場におりてくる上司。
どちらが相談をしやすく、話をしやすい上司でしょう。

答えは、後者だということは言わなくても気づきますね。
話しかけやしい環境を作ることや自分からおりて同じ目線で仕事をする上司はそう多くいません。
たいてい管理職となるとデスクに座って、パソコンで数字とにらめっこをする。

これでは部下の信頼を勝ち取ることもできないし、いざというときには頼りになりません。
現場のことをわかっているつもりですから。
会議室で事件は起きているわけではなく、現場で起きているのだから。

部下が失敗をした時には、自分の席を守るために部下のせいにする人がほとんど。
部下が成功した時には、自分の評価を上げるために成果を横取りする人もいるぐらい。
一緒に汗水たらして率先垂範ができない上司ほど信用できません。

次世代のリーダーを育成するためには、率先垂範も必要ですが、それなりに自分の教科書を部下に教える必要があります。
そのためには時間を使う必要があります。

40時間の3割となると12時間。1日2時間半を部下の育成に充てる必要があります。
これはタイムマネージメントができないマネージャーは至難の業でしょう。
私の場合は始業開始前の1時間、終業時間から1時間前は部下から話を聞く時間として、電話連絡やパソコンのメール等は使わない時間を設けるようにしました。

コーヒーを片手にミーティングスペースに行き、ノートと資料だけを持っていました。
必要であればその場で部下から資料をもらって、相談にのることも多くありました。
また、新規開拓先で困っていることや仕事に関する質問を受付時間としていました。

そうして重要なことについては、翌日のチームミーティングでみんなに考えてもらい、答えをそれぞれに聞くこともよくやっていました。
それによってチーム力が強化され、部署で年間の売上NO1を取ることができた。

その会社は今はなくなってしまいましたが、当時の部下はいろいろな会社で
リーダーシップを発揮して、活躍しています。
そういう経験からもいえることですが、部下の育成にはタイムマネージメントがポイントなんです。

また、評価についても部下1人に対して上司1人で評価をすることはありませんでした。
チーム内で自分以外の全員が評価をして、360度評価をすることにより、公平な評価を目指していました。

そうすることにより、上司や他のチームメイトが何を期待していて、何を評価しているのかということがわかるのと同時に、フィードバックをすることで、すぐに修正することを可能としました。

3つ目は後継者の指名制度を取り入れる

後継者になる候補者がいるのであれば、英才教育をする必要がある。
そのためには、自分の後継者が誰になるのかを明確にして、上司、チームメイトからのフォローが出来る体制を整える。

リーダーが去ったあと、後継者が手腕を発揮してもらうことができれば、前任者であるリーダーの価値が上がることにもつながっていく。
人材育成のプロということになるとどの会社でも通用するスキルに変わる。

後継者の育成については数年かかるため、リーダーはいつ去ってもいいように、就任してからすぐに育成しないといけない。
それもリーダーとしての評価として取り入れられるため、個性を見抜いて、育成のしかたを間違いないようにしないといけない。

4つ目はかわいい子には旅をさせろ

部下を短期間で育成する方法としては、いろいろな経験が必要になる。
例えば、海外展開をしているなら、海外への異動もしかり、子会社への出向で、子会社の経験をすることで円滑に仕事が進められたりする。

もう一つの方法は修羅場と失敗を数多く経験させることでもある。
これはスポンサーシップやメンターとしての協力も必要になるが、責任のあるポジションで、リーダーがフォローをしながら、経験させることである。

修羅場と失敗を繰り返すことによって、経験値が増えていく。
そうすると緊急事態の際に、その経験を活かすことができるだろう。
経験をしていないと頭でっかちになるため、事態をより悪化させてしまうこともある。

しかし、異動をさせることについてはちゃんとした育成プランに基づくものでないといけない。
ジョブローテーションや育成プランがない異動は、戦力値を下げるだけでなく、リーダー候補者のキャリアにもキズが付いてしまうことになる。

育成プランを人事、現場、経営者でちゃんと共有をしておく必要がある。
どこか1方が目立つ形になるとしたら、それは失敗した育成プランである。
いろいろな仕事を経験させることで本人のモチベーションにもつながっていく。

5つ目はワクワクからはじまるキャリアストーリーを提示する

これはほとんどの企業でできていないことである。
ロールモデルがいない、目標とする人がなかなか出世しないということは、ポストがないということを意味して、転職するきっかけになる。

そうならないためにも、リアルストーリーでキャリアの話を共有する必要がある。
会社説明会でいっていることは、こうあってほしいという期待の話であるから、腹落ちをしないことが多く、現実を見て期待はずれということになり、
転職を考えてしまうことにつながってしまう。

あえて、リアルストーリーでのキャリアストーリーを共有することで、自分も最短距離で行けるのか、ちょっと遠回りをするのか、学歴や社歴に関係なくいろいろなキャリアストーリーが必要になる。

入社したら競争原理に基づいて、新卒中途の枠は関係ないというが、大手企業の場合は新卒プロパー神話があるため、昇進をするのは新卒プロパーだけ。
中途採用については、ある程度のところで頭打ちになる。

そういうことよりも、経営企画へ進みたいという部下がいたら、必要な要素としてマーケティング、広報宣伝、商品開発での経験が必要になるとか、
人事に進みたいという部下がいたら、採用、労務管理、人事制度、人材開発が必要などとキャリアの棚卸しを月に1回の面談で確認をする必要があるだろう。

部下がどうしても異動したいという事になったら、
スポンサーシップを発揮する上司にならないといけない。
人事や経営層に話を持っていったり、公募があれば推薦することをなど、
部下のために働くことも優秀なリーダーの素質である。

これができるようになれば、社内でのイノベーションはもっと簡単にできるだろう。
リーダーの人材がいないと嘆く前に、今いるチームメイトの戦力をしっかりと把握して、すぐにでも育成するという気持ちと行動がなければならない。

人事や周りの人に任せる育成方法はあまり良くない。
現場でちゃんと評価をして、リーダーシップがあると思ったら、その人をすぐに育成することで自分の評価もあげられるだろう。


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