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職務経歴書の採用基準≠即戦力ではありません。

スクリーニングは3つのポイント

書類選考をする際に人事が最初に見ているのは、次の3つです。
1:学歴
2:在籍していた会社の規模
3:転職回数

1の学歴については、ボスの顔色を見ている場合が9割です。
学歴コンプレックスって言われていますけど、「いい大学出身者」「いい会社出身者」を集めたいという気持ちが多い。

人事は評価が一番厳しい部署であり、目標を達成したからといって必ずしも最高の評価がもらえるとは限りません。
ボスへの忖度も含めて、ダークサイドスキルを発揮して、うまく立ち回らないと0評価になってしまう。

そのためにはボスに対して貸しをつくる必要があります。
貸しをつくるためには、ボスが評価をしてくれそうな人を採用することが自分の評価を手っ取り早く上げる方法です。

2の在籍会社の規模については、大手なら分業制だけど予算がつくため、いろいろな仕事を知っているケースが多く、原体験をしていることも多いと推測をする。

大手企業ならこれぐらいできるという先入観でたかをくくってしまうと、高い買い物をしてしまうケースも多くあります。

中小企業やベンチャー企業であれば、予算をつくことがあまりありませんが、マルチプレイヤーとしていろいろな業務を幅広く経験をしていることが多くあるので、非常に採用される確率がググッと上がっていくことになります。

大手出身者や大手へのコンプレックスがある人がボスである場合は、大手から転職をする人を獲得したいということが多くあります。
逆にいろいろな人とあってみようとか、中小企業やベンチャー企業出身者のボスである場合については、中小企業やベンチャー企業で活躍してきた転職者を採用するケースが多くあります。

なぜなら、彼らは共通言語を理解してくれる可能性が高く、仕事のやり方について1〜10まで確認をする必要がないと判断をしているから。

3の転職回数については未だにこの法則が残っているから不思議である。
30歳までは3社以内、35歳までは5社以内という鉄則である。
最近では35歳までに1度も転職していない人は呼び込みをしないという企業も増えている。

なぜなら、転職回数がない人を採用するにあたって、1社経験である場合は特に人間性、素直さと謙虚さを持ち合わせているかどうかを何度も面接をしていくケースと、試用期間を6ヶ月にしたり、契約社員で採用をしたりするケースが多くなっています。

面接では見抜くことができなかったことが、業務を通して見えてくることがあり、会社にとって高い買い物をしてしまうケースもあるから、慎重になっています。

女性の活躍社会というけれど…

この他にもスクリーニングの対象になってしまうことがあります。
管理職候補になると転職の可能性もあるため、扶養家族、子供の有無、性別などおおっぴらに公表はされていませんが、細かいスクリーニングをしている企業も多く存在しているのは否めません。

セクハラ、マタハラと言われてしまいますが、経営者や役員は女性の候補者に対していまだにいろいろな質問をしているのは事実です。
「旦那様が今回のご転職についてどう言われていますか?」
「お子様がいらっしゃいますが、フルタイム勤務で大丈夫ですか?」
「ご結婚されているようですが、将来転勤になる可能性がありますが大丈夫ですか?」などと質問をしていることが多くあります。

最近では人事が機転を利かせて、エージェントに確認をしたり、書類選考上、年収や転勤があることを質問してくることが多くなっています。
いまだに古き悪しき昭和の採用をしている企業というのは多くあり、採用代行をさせていただいているとびっくりすることが多くあります。

なぜ、実績を評価しないのか!?

企業の採用の裏側についてはいろいろな背景があります。
実績を上げていれば優秀かというとはかりきれないところがあります。
企業規模によって実績の出方もちがいますし、チームで仕事をしているので、チーム内でどうやってきたのか、どういうポジションだったのかと言うのは職務経歴書には書いていないケースが多くあります。

面接をしたらいいじゃないかという人もいらっしゃいますが、日本の採用傾向として、自分の地位を脅かす存在は採用しないことが暗黙のルールになりつつあります。

なぜなら、自分が長年の信用と信頼で勝ち取ってきたポジションを譲ることはしたくないからです。
管理職で上へいくにつれて、自分のポジションを譲るというよりかは定年退職までその地位にいたいという人が9割以上いるからです。

40歳をすぎると会社に貢献する投資人材と、会社のお荷物になるコスト人材では、定年までの20年から25年が大きく変わってくるからです。
投資人材になると、いいポジションでいい仕事ができるようになりますが、コスト人材になってしまうと早期退職者のリストに名前が載ることになってしまうからです。

コスト人材になると早期退職というウルトラCを使ってのリストラが行われるため、いつクビを宣告されるかわからない状況で仕事をしないといけないというのが事実です。

特に社内政治に強い側にいないと、いきなりの通告をされてしまうため、社内政治のダークサイドスキルも持っていないと、大変なことになってしまうのがわかっているからです。

自分の地位とポジションを守るためには社内の政治家というのは何をするかわかりません。
そのため、実績がある優秀な人材であったとしても反体制側に回った瞬間、早期退職社リストの上位に名前が載ることは間違いありません。

なぜ、企業が変われないのか!?

それが通例であり、慣習化してしまっていることがポイントです。
会社にイノベーションを起こしたいという経営者はたくさんいらっしゃいますが、改革を一気におこなおうとするとハレーションがおこり、クーデターも起きるリスクがあるからです。

1ミリでもいいから変えてって、数年単位でイノベーションを成功させようとする企業もありますが、抵抗勢力といわれる社内の政治家の餌食になってしまうこともよくあることです。

子会社への出向や陰謀説で型にはめて異物を追い出す浄化作用が働いてしまうことは間違いありません。
彼らの立場を危うくしてしまうのと、リストラをされるのであれば、異物を排除したほうが、自分のためになるという判断をしてしまうからです。

優秀な人材は年齢、性別問わず、必ず活躍をしてくれるのですが、その人の素直さや謙虚さ、バイタリティーというの実際に働いてみないとわかりません。

組織を動かすには人を動かさなければなりませんが、抵抗勢力といわれる政治家社員とうまく巻き込んでやっていかないと大変なことになるのは間違いありません。

これからの未来は変わっていく!?

過渡期に入っているとはいえ、未だに昭和の古き悪しき習慣が残っているのは事実です。
エージェントも応募者の味方であるように見えますが、企業の社外人事部みたいなもので、企業に忖度していることは否めません。
そうした時に、ご自身の実績をしっかりと理解してくれて、どのように売り込んでいくのかを考えるエージェントを見つけることをオススメします。

9割のエージェントは実績をしっかりと把握することはなく、最初に述べている3つの理由で判断をしていることが多く、右から左へ受け流すところが多くあります。

転職をすると決断をする前に、エージェントとの接触をしておきながら、自分の実績をちゃんと理解してくれる人を探しておくと、転職活動は有利に勧められることは間違いありません。


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