【採用の向こう側】入社後のミスマッチを防ぐにはどうするのがいいのか!?
面接はいいところだけを見せようと必死!?
人事が嘘つきといわれるゆえん。
採用の面接では「柔軟な発想ができる人がいい」「いろいろと発言をして、現状に満足することなくイノベーションをおこせる人がいい」などと言うことはありますが、入社をしてみると「いやいや、そんなことは言ってもリスクをとるより、今までのやり方でいい」ということで、現場と人事や経営陣が考えている乖離があると、すぐに人材が入れ替わる可能性がある。
面接の時にはすごくいいことを言っているけど、入社してみたら180度違うことをやっている会社に対して嫌気がさしてしまって、すぐに転職をする人が多くなり、ブラック企業などというレッテルが貼られてしまうことになる。
人事として面接に同席をしていると、マイクロジェスチャーから「あっ!本音で言っていないじゃん!」とか、「おいおい!嘘をついてどうするんだ!」ってツッコミたくなることもよくあります。
無意識のうちに嘘をついているとストレスが発生するため、微妙な表情の変化、言動の変化などが現れてしまうから不思議です。
Wantedlyは流行った理由とは!?
リクナビ、マイナビなど大手広告会社が主戦場だったのですが、Wantedlyというビジネス系SNSが登場すると、広告業界に風穴が開くことになります。今までの広告では一方的な情報発信によって、聞いたことのある会社への応募や検索上位表示される企業に応募が集中していたのですが、情報の双方向発信によって、共感と等身大のマーケティングへと移行した時期でもあります。
最近の主流になりつつあるのがSNSを活用したリファラル採用とは違う、ソーシャルネット採用が増えています。
これはファンベースという考え方が根付いていることによって、広告では獲得できなかったターゲット層へアプローチをすることになります。
ダイレクト・リクルーティングで転職サイトへ登録している人を一本釣りすることも主流になった時期はありますが、やはり転職潜在層までアプローチをすることができなかった現状があります。
なぜなら、マーケティングがでいていない会社がやっており、スピード感にかける対応をしてしまったことによって大きく水を明けられてしまうことになったからです。
SNSを利用した採用については、20%のコアなファンがいることで、口コミ伝染病となり、拡散していくことがわかっているからです。
1人のファンの後ろには6〜10人のファンが隠れており、これが数珠つなぎ担っていくから拡散力というのは計り知れないものになっています。
SNSの特徴として拡散力もハンパないのですが、あの人が言っているからという親和性もそこにはあり、災害時に間違った情報が流れてしまうのはそのためです。
SNSの普及、1億総監視カメラ、1億総記者の時代になってしまったため、本当の情報と嘘の情報が入り交ざって、大量に流されている時代でもあります。
共感性と等身大のマーケティングが流行った理由として、ファンベースをつくるため、人事や経営者が発信をすることで、偏愛を理解してもらうこと。ファンになってもらうことで拡散してもらうことも視野に入れて、本音と建前をうまく利用しているというのが特徴です。
企業としてはできるだけネガティブな情報は発信してはいけませんし、ネットの掲示板を見れば退職した人が書き込みをして、さもブラック企業であるかのようにかいている情報もあります。
こういった本当か、嘘かわからない情報をインターネットでググって調べて見ると、どんな会社かはよくわかりませんでした。
しかし内部の人たちが顔出し、実名を晒すリスクを取りながらも、情報を整理していったことがWantedlyが流行った理由とも言えるでしょう。
面接手段も変わった
採用がうまくいかない会社の特徴として、「応募してきた人を選んでいる」というマウンティング姿勢が商談や面接の中に感じることが多くあります。
時代は対等、横のつながりを重視しているにもかかわらず、一緒に働く人達と面接をしないというのが固定概念になっているからです。
最近では縦のつながりよりも横のつながりを強化する人が多く見受けられるようになりました。成功している人の多くについては、縦、横、斜めの連携がうまくいっていることが多く、弱いつながりを重視する人が増えているのが特徴です。
強いつながりで強固な地盤を築く人もいらっしゃいますが、ノマドブーム、フリーランスブームが起きたように、やりたいことをやるには弱いつながりを重視する人たちが増えています。
芸人さんでいることにステータスを感じている人、名だたる企業で働いていることでステータスを感じている人、やりたいことをやってステータスを感じている人など、その場所にいることが居心地がいいという人が増えています。
それだけ世の中が大きく激変しているにもかかわらず、採用面接は未だに形式張って柔軟性が乏しいのが現状です。
選んでいる状況ではなく、選ばれる時代になっていることに気づいてほしい。
そのためには面接回数が多くなるかも知れませんが、できるだけ一緒に働くメンバーとの交流、チームがほしい人材なのかということを見極めなくてはなりません。
最近増えているのが、メンバーとのランチ面談が増えています。
理由としては第三のエリアで食事をすることで、本音が出やすいというのが特徴です。
面談という形で会社の会議室であうよりもずっと効果的であることは否めません。
人事が書類で判断をしたのであれば、現場に面接を任せて、最終面接や必要とされる場面で同席をしながら、一緒に判断をすればいい時代に変わってきています。
役員と現場長だけでなく、一緒に働くチームメンバーが選ぶことによって、責任感と連帯感が発生することになり、数合わせの採用や理念と現状がかけ離れた採用から脱却できるのではないでしょうか。
面接に現場をしっかり巻き込むことが大事!
チームメンバーを巻き込めない理由としては、自分の部署が面接をするということは誰かが辞めるというサインと受け取られても仕方がないというのが現状でしょう。
チームリーダーがしっかりと情報公開をしており、コソコソせずに堂々としていれば問題はありません。
どこか密室の会議で決められたほうがハレーションも大きく、チームの崩壊につながってしまう可能性が高くなってしまうことは間違いありません。
人事の仕事は現場と経営者の間に入り込んで、会社の裏方に徹すること。
現場には現場の意見があり、その言葉を聞き真摯に向き合い働きやすい環境を作ること。
経営者は数年先をしっかりと見据えて、採用をしたり、会社組織を作り上げていくこと。
経営者目線をもち、現場の感覚を持ち合わせていなければなりません。
人ありきで成長をしていく企業ですからこれから求められる人事は今までのように定年退職までの時間を無事に過ごす人や人材の墓場と言われてしまうようでは全く意味がありません。
人事はいろいろなことにアンテナを張り巡らせながら、本質としては人と人の腹を割って話せる環境づくりや、現場のために動くことが必要な時代です。
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