キャリアプランは1〜3年周期で修正をしていくもの
キャリアプランは、短期、中期、長期で考えてみる
よく質問されることですが、20代の時に現在のポジションで仕事をしているというのは考えられなかった。
いろいろな紆余曲折を経て、現在のポジションについているわけですが、決して平坦な道ではありませんでした。
人生いろいろ、会社もいろいろだからです。
私はとある経営者から衝撃の一言を聞いてから、この考えをするようになりました。
「前提条件が変われば、予測も変わるんだよ。5年先、10年先を考えて行動するより、1年後、6ヶ月後、3ヶ月後、1ヶ月後、1週間後、1日を考えている方がよっぽどなことが起きない限り、大きく変更をすることはない。3年先を予言できたら天才だよ。そうしたら今頃は上場していたかもね」
何気ない雑談から出てきた話なんですけど、衝撃が大きすぎました。
それまでは、10年後を見据えて逆算するのが当たり前だと思いこんでいましたら、そうする意味が最初はわかりませんでした。
その人は続けて「人生突然、エンドロールが流れるかもしれないよ。明日の朝、起きれる可能性は年を重ねると同時に悪くなっていくし、ピンピンコロリという言葉があるように、元気だった人が亡くなってしまうことあるんだから。」
言い換えると、時間は限られた有限資源であり、その資源をどのように使うのかというのはその人本人が決めること。
他人がいろいろいったとしても、その人が幸せだと思ったらそれでいいんだから。
後悔することは山ほどあるかもしれないけど、自分で主導権を握って選択をしているのであれば、後悔はない。
あとからあの時こうしておけばよかったというのは、年齢を重ねるとわかることである。
年齢を重ねると同時に引き出しが増え、経験値がアップしていくことになる。
ロールプレイングゲームのレベル上げに近く、レベルが上がれば新しい呪文を覚えられるように。
こうなるまでに15年かかっているわけだから、自分の教科書を作ることができる人であればもっと早いかもしれない。
日本の行動経済成長期、バブルの頃までは、会社に忠誠心を近い、雇用を守ってもらうから、会社のわがままである人事異動や転勤については無条件で賛成をせざるを得ない状況だった。
失われた20年で働き方も多様化しているとはいえ、日本の企業の9割は古き良き昭和の工業生産制スタイルを貫き通している。
多様性が広まってきて、複業が認められるようになり、フリーランス、ノマド、アグリゲーターが生まれた。
会社に属さず個の力で勝負する時代になったのが現状。
会社員の中でも個の力が必要とされるじだいになってきているにも関わらず、いまだに長時間労働や古き良き昭和の人事制度を引きずる会社も多くある。
この常識がどんどん壊れていく時代がすぐそこまでやってきています。
だからこそ、せいぜい見通しができて2年、1年でも危うくなっているのが現状でしょう。
そういう時代に3年、5年、10年というのは、まだまだ古き良き昭和のストロングスタイルを貫いていると言えるでしょう。
就職活動でよくこのような質問がされる背景には、働く以上はキャリアプランを意識すべきだという考えがあるのかもしれません。私も、会社員が自分のキャリアプランを意識しながら働くことはとても大事だと思っています。
それは、キャリアプランが自分の今の仕事の良しあしを判断する1つの物差しになるからです。
どんなに大変な仕事でもそれをすることでなりたい自分に近づけるのであれば頑張ったほうがいいかもしれませんし、一方でどんなにラクな仕事でもなりたい自分から遠ざかっているのであれば長く続けないほうがいいかもしれません。
あまりにも自分のキャリアプランと今の仕事が合わないのであれば、転職という選択肢だってあります。
今の仕事が自分にとって良いものかどうかは、自分が将来どうなりたいのかを考えることである程度分かってきます。
キャリアプランを一切持たずに、会社で振られた仕事を受け身でこなしているだけだと、自分の人生ではなく他人の人生を生きてしまうおそれがあります。数十年後に「なんで自分は毎日こんな仕事をしているんだろう...」と思ってもそれは手遅れです。
自分の人生を能動的に生きたいのであれば、何らかのキャリアプランは持っていなければいけません。
10年先は読めないけど、1年先は読むことができる
大前提として、ゴール地点を変更することはできませんが、通過地点についてはいつでも変更をすることは可能です。
なぜなら、外的要因である仕事の関係、個人の関係が変わってしまう事によって、通過地点は大きく異なりますから。
念頭に今年の目標を掲げてみたのはいいけれど、ハードルが高すぎで諦めている人も多くいらっしゃいます。
そうならないためにはどうしたらいいのかということを考えてみましょう。
ゴールとして1年後の着地点を考えましょう。
そこから6ヶ月、3ヶ月、1ヶ月、10日、1週間、1日と逆算をしていくようにしましょう。
ズボラでナマケモノと言い張る人でもできるのが、1年後のゴール地点を決めたあと、6ヶ月後、3ヶ月後、1ヶ月後、10日後を他人に決めてもらうというのもあります。
他人が勝手に決めた目標を目指すのは嫌だという人もいますが、会社とのコミットメントと同じ感覚ならわかると思います。
目標を設定するコツとしては、思いっきり背伸びをするのもいいのですが、小さな成功ができるぐらいがちょうどいい。
120%〜150%ぐらいの目標設定にしないと、本気にならないし、覚悟もできない。
できるかできないかのギリギリのラインを攻めるのが、一番人が成長をするポイントです。
営業であれば会社の営業数字から個人に割り振られて来る形になります。
それは会社が必要としている利益を確保するために考え出された数値になります。
達成すればヒーローだし、未達だとお荷物扱いされ、人間以下の扱いをされてしまいます。
それと同じシステムなんです。
1人でやることは難しいので、数人のクローズドの空間で始めてみてください。
気の合う仲間、弱いつながりなど、あなた自身が人を選び、チームの運営をしてみてください。
ゴールを決めたら、他人に自分を分析してもらい、足りない能力について洗い出してもらうことによって、俄然としてやる気が湧くものです。
勉強をするということは座学だけではありませんし、体験、修羅場を経て腹落ちをするものだったりしますから。
チームでやることでメリットがあるのが、競争原理がそこに生まれるからです。
あいつがあれだけがんばっているから、私も頑張んなきゃいけないという気持ちになりますし、成功をしているのであれば、成功している方法を徹底的に分析して、フレームをパクってしまえばいいんですから。
私はこれを人生のマーク屋と呼んでいます。
この方法を大学ノートやパソコンでPDCAを回しながら、やることを勧めています。
私は1年設定、6ヶ月後設定、3ヶ月設定、1ヶ月設定、1週間設定にしており、ゴールをぶらさずにやっています。
人とあって話をしたり、講演会に参加をしたり、勉強会に参加をしたり、本を読んで知識を蓄えたら実践してみたり、毎日実験をしているような感覚で楽しみながらやっています。
実験には失敗がつきものであり、そこからいろいろんな事を学びます。
知識があってもきちんとアウトプットできないのであれば意味がないですから。
失敗したから恥ずかしいとか、失敗するかもしれない不安はありますが、やってみないとわかりません。
小さなことからコツコツとやっていくのが、キャリアプランとしては成功。
実力以上のことをやろうとすると、心も身体もまいってしまうので、ギリギリのラインを攻めることを繰り返していると、1年後振り返ると、あっ!これだけ成長してきたという実感ができるでしょう。