会社ではなく、個人としてどう動くか!?
組織論から個人論に変化をしている
人事のみなさんがTwitterで発信することがブームになっていますが、今のままのやり方を貫いていたら、廃れていくだけでしょう。常にアンテナを張り巡らせて、少しずつマイナーチェンジをしていかないと、フォロワーが増えなかったり、認知をされることもありません。認知をされるためには常に進化をし続けていくことが求められる時代になっています。
私がたまたまコンテンツマーケティングを実践していただけで、「これからの人事はこうすべき」とまでは思っていません。あくまでも「こういうやり方もある」という思いです。
ただ、多様化していいとは思っていて。むしろこれからは「人事としてこうあるべき」がなくなってくる、と言ったほうが正しいのかな。
HRはマーケティングやコンサルの分野と異なり、まだまだ科学されていない分野です。やりきっていない、未開発分野で戦っているから、もはやこのやり方が正攻法、とは一概に言えないんですよね。
それぞれが、価値があると信じることをやったらいいと思います。そうすることで、これまで単一だった領域でいろんなことをやって、それで見えてくるものがあると思います。
そうして見えたものを持ち寄って、その時にまた今後のことを考えていけばいいと思いますしね。
私はたまたま、思いっきりコンテンツ発信に寄せたらどうなるんだろう、というのを実験したかったんです。ワンキャリアの中に採用担当はたくさんいますけど、その一人が暴れまくったらどうなるんだろう。
自分がよそ者だからこそというのもありますね。今までコンサルもマーケも関わったし、じゃあそれを全部採用のマーケットに持ってきたらどんなことが起こるかな、と。そう思って実験しているのが今、といった感じです。
「世の中に正しいことなんてない」。自分のスタイルを見つけてくれたらいいなと思います。僕自身も、いろいろなスタイルの人事の方と関わることで、共に新卒採用をアップデートしていきたいと考えています。
個人の意識が立場の溝を埋める
問題提起を軸にした発信活動の裏に「信頼構築」を意識していた寺口さん。企業と学生、両者が互いを繕ってしまうのは信頼関係が結ばれていないから、というのは新たな視点です。
学生との関係構築は、お互いが化粧をしあってなかなか本音で語れない、というケースが往々にしてあります。そんなときは、相手のことを聞く前に、まずは丁寧な自己紹介から。
自分はどういうことに問題意識を感じるのか。自分はどういう景色を見たいのか。
「人事として」という枷を、まず外して考えてみること。それが、無意味な上下関係が生まれてしまいがちな学生との関係構築において、異なる立場の溝を埋めるためのひとつのヒントとなるのではないでしょうか。
学生にとって、人事は企業を認知する最初の玄関口。