採用の根底が揺らぐ
誓約書を書かせる企業がある!?
とある会合で耳を疑う発言が出てきて、びっくり仰天しました。
「最近は面接で実績を盛ったり、やったことがない業務についてやったことがあると平気で言う人が多いでしょ。だから、面接で話した内容について嘘偽りがないことを証明し、内容について虚偽があった場合は処罰、解雇の対象になるという誓約書を書かせるようにしたんです」とドヤ顔で言われた。
深掘りをしていくと気づいたのが、採用でのトラウマがキッカケで試用期間内に雇い止めをせざるを得ない状況にあったそうです。
社労士さんや弁護士さんと相談をした上で、そういう誓約書を書かせることが1つの抑止力につながるのではないかということで始めたそうです。
SNSが発展してしまっているため、炎上するネタになりかねず、ブラック企業のレッテルを貼られてしまう可能性があるのは事実です。
企業としては解雇することによってもらえる補助金の制度が利用できなかったり、口コミで悪い情報だけが独り歩きしてしまう可能性もあるため、難しい選択であったことは否めません。
面接はいい場所しか見せないの!?
採用活動を例えるときに、面接は恋愛、採用後は結婚という話を良くする人がいます。
恋愛期間ですからポジティブなことだけをいっていると、結婚した途端に相手のネガティブなことに目が行くことになり、理想と現実のギャップに対して嫌になってしまうと離婚=離職をしてしまいます。
なぜ、いいところだけを取り上げていうのでしょうか。
それは相手に嫌われたくない、企業ブランドを傷付たくないということが無意識に働いていることがよくあります。
面接で同席をしていると、社員の1人が実情からかけ離れた夢物語を話すこともしばしばあり、これが離職を促すキッカケになっていることに気づいていないのが問題だったります。
離職理由でよくあるのが、「面接のときに〜と言われていたけど、現実としては…ということに驚き、辞めさせてください」というのが以外にも多い。
面接の際にいいことばかりをいってしまうと期待値が膨らんでしまい、入社後のギャップに悩んでしまうケースもしばしば。
話を盛ってしまう人の特徴
これとは逆のケースも稀にあります。
それは応募者が職務経歴について虚偽の可能性があることをいっているケースです。
ただし、この場合は就業規則上に、「提出された書類について虚偽の記載があった場合については解雇の対象になる」と明記されていれば問題ありません。
しかし、実績や業務内容を裏付ける証拠を集めるのには時間がかかります。
保険関係で加入日、脱退日などはわかりますが、業務上のことまで調べていると人権侵害になってしまいます。
試用期間で判断をするのが妥当ではありますが、現在の労働三法上だと明確な理由がない限り解雇をすることや雇い止めをすることはできません。
面接時に話を盛る特徴としてあるのが、精神的な余裕がなく、聞かれた質問に対してできます!と言ってしまうパターンです。
精神的な余裕がないというのは、転職活動がうまくいかず切羽詰まった状況になってしまったため、どうしてもこの会社で仕事がしたいという焦りから話を盛る傾向が強くなります。
その際に深掘りをしていけばボロが出るのですが、面接官が表面的に受け取ってしまうため、齟齬が発生してしまうケースが増えています。
対策としては面接官のトレーニングをすることが必要であり、現場に権利を与えるのではなく、合議制にするなど対処法はいろいろあります。
面接も1人でやるのではなく、2〜3人の合議制にしておくなど体制にも変化をさせることが必要です。
感覚的に怪しい人は採用をしないという方針を決めたり、どうしてもという場合は、試用期間中にミッションをかしてそれを実行してもらう。
ミッションについては客観的にわかりやすくしておくことをオススメします。
日本人が一番得意とも言われている玉虫色の落とし所にしてしまうと、解釈する側によって齟齬が発生してしまうことが多くなるので、はっきりとジャッジができる内容にすることをオススメします。
腹を割って話せる環境をつくる
面接官に対するトレーニングも必要となりますが、面接の場で話しやすい環境を作ることもこれからは必要な時代になっています。
緊張をさせないまでいかなくても話しやすい環境、ギリギリを攻める質問をできるようにしておかないと、深掘りをすることができずに間違ったジャッジをすることによって、お互いに不幸になることもあります。
企業側としては高い買い物をしてしまった、応募者からするとこんな会社じゃないということになるともったいない。
違和感を感じたり、怪しい場合はパワーランチ、食事会などを挟んでもいいかもしれません。
会社の会議室ではガチガチかもしれませんが、ちょっと違うところで話をしてみると意外にも違う面が見えてくることもあります。
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