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これからの採用トレンド大予測

採用手法は年々進化をしている

最近では採用広報、スクラム採用という言葉をよく聞くことがあります。
その前はリファラル採用、ダイレクトリクルーティングなどというと言葉がありました。
更にその前はソーシャルリクルーティングという言葉もありました。

このように数年周期でナビやエージェントに頼らず、費用対効果が得られる手法が次々と編み出されてきたのが採用手法です。
いろいろな戦術は毎年のように編み出されていますが、戦略として成功をしている企業は1割あるかどうか。

理由は3つあります。
1つ目は経営者や役員に人事経験者、人材経験者が少ないということ。
2つ目は人事が忙しいということを理由にして、新しい手法に着手しない横暴型の人事であること。
3つ目はソーシャルリクルーティング、リファラル採用、ダイレクトリクルーティングなどぜんぜん違う方法と手段であるにもかかわらず、採用と一括りでまとめてしまい、知ったかぶりをしている人事や経営者が多いこと。

戦術についてはググったり、SNSをチェックしていたりすると書かれているのでわかったつもりになっている。
いわゆる知識のメタボリック状態に陥っています。

その戦術を自分の教科書として落とし込む前に、上っ面だけをなでてやってみたとしても、理解していないため人を動かすところまで来ていないのが現状です。

現場からすると、「何ぶっ飛んだことをいってんだよ!」「それをやったからなにか見返りはあるのか?」という冷めた雰囲気になってしまって、協力を得ることができなくなってしまうのが9割。

トレンド予測1:リファラル採用は衰退期

今でもリファラル採用をするために苦労をしている会社が多くありますが、原因としては会社のファンになっている社員をうまく巻き込んでいないことが原因。

また、短期的に結果を求めるあまり、インセンティブを設定しても会社に対して忠誠心がなく、友達には紹介して一緒に働いてもいいという社員が多いこと。

トップダウンで友達や知り合いを紹介してくださいといったとしても、現場はお小言としてあまり聞いていないのが現状。

インセンティブを設定したとしても、採用後3ヶ月、6ヶ月までは支給をされなかったり、格安だったりするため、なかなか紹介をしたいとは思わないのが現状。
これと同じような状況下に入ったのがビジネス系SNSのWantedlyです。

トレンド予測2:Wantedlyの採用がしにくくなる

いろいろな人事が口を揃えて言っているのがWantedlyの採用が難しくなっているということ。
LinkedInとWantedlyは大きく違います。
LinkedInについては、ビジネス系SNSですが求人広告型が載っていますが、Wantedlyについては、求人広告のような情報が載っておらず、勘違いしてくる人も多く、採用に至らないケースがほとんどということを言っています。

WantedlyはTwitterやFacebookなどのSNS採用でビジネスに特化をしたものであり、30歳以下、エンジニアを中心に共感と等身大のマーケットスタイルがうけて、転職希望者に集中をしているわけでなく、タレントプールを作るには最適化もしれません。

玉砕混合型であり、中長期的な採用プランを考えている企業にとってはメリットがありますが、短期的に採用したいという企業についてはメリットが出にくいという特徴があります。

転職潜在層をターゲットにするのであれば、中長期的な戦略が必要となり、新卒採用のリクルーターのような動きが必要になるのは必死です。

用途に応じて求人広告、エージェントを使い分ける必要があるのですが、そこをちゃんと理解していない経営者、役員、人事がいるので、採用がうまくいきません。

トレンド予想3:エージェント離れば進む

リファラル採用、SNS採用がうまくいっている会社にとってはエージェントからの採用というのはポジションによっては必要になりますが、以前のように何でもかんでもエージェント頼りという展開にはなりません。

ある程度のスキルをもっていたり、管理職に限定される展開が予想されるため、エージェント離れがどんどん始まっていくでしょう。

エージェントフィーも高騰をしており、年収の35%が基本になりつつあるので、1人の採用に数百万円単位になります。
資金が潤沢なIT企業は紹介手数料をアップするため、エージェントもそちらへ加担することになるため、流れが変わってしまう傾向がよくあります。

また、エージェントが候補者をコントロールするため、情報が掴みにくくポイントがズレたクロージングをされてしまうと逃げてゆきます。

リーマンショック前のようにエージェントを使ってでも採用スピードを上げるということは今後もなくなり、知恵を絞って自力型の人事が増えることによってエージェント離れが今以上に進むことは間違いないでしょう。

トレンド予想4:採用コンサルティングが必要な時代へ

これからの採用については戦略的に動かないとうまく採用ができない可能性が高くなっています。
動いているうちに採用ができるケースもありますが、戦略的に緻密さが求められる時代となり、更に俯瞰的に仮説を常に立てながら走らないとうまくいかない時代へ突入しました。

昔のようにラッキーパンチがあたって、採用ができる状況ではなくなったということが言えるでしょう。
なぜなら、それはSNSやインターネットの掲示板など、情報量が圧倒的に増えていることが顕著に現れているからです。

新卒採用について考えてみると採用した20%〜30%がナビ媒体からの採用で残りの70〜80%がリクルーティング活動やSNSからの採用という数字が出始めています。

これはファンベースという考え方が根底にあり、ファンが増えると雪だるまのように増えていくということがあります。
コアなファンがSNSで発信することによって、そのフォロワーが拡散して、そのフォロワーが拡散していくことになります。

6次の隔たりということが言われていますが、6人媒介すると理想の人に近づいていくことができるようになります。

最近ではTwitterで募集をする会社も増えており、成功している理由としては、広告へアクセスするよりSNSで流れている情報を信用しやすいというのが兆候とあります。

災害時のデマが拡散されてしまったりするのも、自分のタイムラインに流れてきた情報をそのまま確認もすることなく、拡散してしまうということが問題視されています。

これは出所について気にしない傾向があり、みんなが拡散しているから拡散しなきゃという同調圧力がそこにはあります。
Twitterについては実名でなくてもいいこともありますので、出所についてちゃんと調べておかないといけない場合もあります。

リファラル採用、SNS採用、ダイレクトリクルーティング、合同企業説明会、自社サイト、紹介会社経由では、方法も手段も違いますし、候補者の特徴によってクロージングの仕方も変わってきます。

より多くの場を経験している専門家が少ないというのが特徴であり、

トレンド予想5:SNS採用が全盛になる

最近のU-30について行動分析をしてみると、Twitter、Instagramを中心に情報を集める傾向が多くなっており、ググるより、Twitter検索をする傾向が強くなっています。

ググると情報の真偽が分かりづらいし、似たような情報がたくさん出てくる。
Twitter検索をすることによって、沢山の人がリツイートしていたり、イイネを押しているから、いい情報という判断を無意識的に行ってしまっているのが現状です。

そこをうまく使って採用をしている企業が増えているのと、社員がワクワクしながら、面白いTweetをしている企業が増えています。
これは最近言われているスクラム採用に近い形であり、社内全員で採用に対するベクトルを一緒にすることによってできる技です。

TwitterやInstagramを使った採用をしたほうがいいですよって言われてもあまりピント来ず、どうしたらいいのかわからないまま、手間がかかって採用効率が悪いという先入観に駆られてしまうのは事実です。

やったことがある人ならわかりますが、求人広告よりも定着率が高く、会社のことを理解して入ってくるため、入社後のズレが最小限に抑えられるということが理解されていません。

採用は流れがあり、短期間での成果を求めるのであれば資金を投入していろいろな手段で採用をすることをオススメしますし、中長期的に採用をしていくのであれば、TwitterやInstagramからのファンベース採用がこれから必要になります。

ファンベースにするには定期的な情報発信とオフラインミーティングなどいろいろな手法が必要になります。
ファンの人達への特別感を出すことによって、ファンがファンを呼ぶようになり、彼ら、彼女らを媒体として新しいファンの獲得につながります。

アパレルの店員さんがオススメのファッションコーディネートをInstagramでアップして、たまにInstagramを見た方限定で割引サービスなどを展開することによって、お店の売上が昨年同月対比で40%もアップをさせていたりします。

最近では人事が自分たちが体験したことを少人数のセミナーとして、TwitterやInstagramのファンの皆さんを中心にやっていたりします。

SNSは情報漏えいやコンプライアンスを守らなければいけないということはありますが、研修や監視の目を広げておくことによって防げることは間違いありません。

会社の利益に対して明確に損害を与えた場合には損害賠償の対象になるということや社内情報の統制などについては、研修を行って置くことや投稿内容によって損害賠償の対象になるということを周知しておくことで抑止力はあります。

こういうやり方についても社内のファンから少しずつ広げていくことが必要になる時代です。
リファラル採用で成功している企業にとってはフレームを使うことができますが、そのフレームがないと時間がかかるのは事実です。

戦略的に詳しく、社内の信用預金がある人をリーダーとして、すぐにやることをオススメします。



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