キャリア論に関する違和感
キャリアには正解がない!?
最近はいろいろなところでキャリア論が論じられています。
根本的なことを忘れてはいませんか?ということを聞きたくなってしまう。
それは、個性あふれるキャリアであり、その人のキャリアが自分にとっては正解にはならないということ。
根本的なこととは、次の3つのルールである。
1:社会とは窓ガラスを割らないルール
2:理不尽と不条理のルール
3:敵を蹴落としていくルール
1の社会とは窓ガラスを割らないルールとは、時代を追わないということ。
ジョブ型に移行したいという企業が多くありますが、評価については感情論抜きでドライにチェックすることができるのだろうか。
ジョブ型の導入については、賛成をしている人も7割近くいるようですが、人事や経営の視点からすると、ルール作りを現行法に則って行うことが優先であり、その際にルール上、正社員ではなく契約社員にせざるを得ない。
理由は正社員の場合は解雇理由が明白に明確になっていないといけないことがあり、もう1つは補助金や助成金をもらっている企業にとっては、解雇となるとその補助金や助成金がもらえなくなってしまうことがある。
補助金や助成金に頼っている中小企業にとっては、かなりハードルが高くなってしまう。
もう一つは、戦力外通告をするときには今の制度では簡単に解雇できないため、総合職への職種変更であったり、昇格、降格のルール作りが明文化して、誰もがわかりやすいルールであるということが言えるかどうか。
職種を変更してもたいていの場合は給与はスライドするケースが多くあり、降格による減給については、就業規則等で定めておくことが必要であり、周知徹底をしておくことも必要になる。
日本企業の評価は直属の上司、管理する上司が評価をしたのち、密室の会議室において、人事や経営陣が再度評価をしていくというのが通例である。
めちゃくちゃがんばったのに、この評価なのかよ~!やってらんねーなぁ~!転職活動を始めるか~!?ということになってしまっている。
自己評価と他者評価が違うということ、自己評価が高い人は仕事ができないというのが、今まで人材ビジネス、人事を経験してきて裏打ちされている。
2つ目の理不尽と不条理のルールとは、社内政治であったり、出世のルールというものが存在をしているということ。
落語家さんの真打昇進の時に、〇〇人抜きで真打になったとかいうことがよくありますが、日本の企業文化は未だに年功序列の呪縛から抜け出せていない。
在籍年数が長くなってくると同期のライバルが出世をするか、転職をするかで数えるほどしかいません。
そこで出世レースから出遅れてしまうと、そろそろこの人を昇格させないといけないという同調圧力がかかってくる。
何人抜きで出世レースに抜きんでてくると、たいていの場合は妬み、嫉みから足の引っ張り合いなどで、型にはめる社内政治家が行脚していく。
彼らは自分のポジションを脅かす人については、過剰反応をしてしまう。
仕事はできないけど、何気にリストラの名簿に載らないのはそういうバランス感覚がすごいということ。
3つ目の敵を蹴落としていくのは、同期のライバル争いだったり、社内の政治家であったり、抵抗勢力との戦いには、絶対に負けられないということ。
一度の敗戦が出世レースでは大きなダメージを追うことになり、イメージから敗者復活がなかなかできないというのが、日本企業の根底にはある。
一度レッテルを張られてしまうと、そのイメージが先行してしまうことになるので、その会社に残っている限り、冷遇をされてしまうリスクがあるということ。
社会人が勉強をしなくなったたった1つの理由
日本人の1日平均勉強時間が6分しかない。
諸外国だと1~2時間といわれている。
この差は何なのかというと、長時間労働が原因。
働き方改革で残業時間が圧縮される傾向になってきているとはいえ、1日2時間程度の残業、早出出勤などをしている。
通勤電車でおしくらまんじゅう状態で、座ったとしても立っている人の荷物が目の前に来たりする。
スマホ片手にSNSで情報を収集したり、オーディオブックで知識を蓄えたりする人が増えています。
資格取得のために、仕事が終わってからカフェやシェアオフィスで勉強をしている人もいますが、限られた時間をうまく使えない人が9割です。
新しいことにアンテナを張り巡らせることができることになるのは、出世レースが終わった後になるのは目に見えてくる。
そこでもアップデートできない人は、ハラスメント上司ということになったり、リストラの対象になってしまうことになる。
120位問題とは
先進国で女性が活躍している順位が120位であるということ。
アベノミクスの3本目の矢として、注目を集めたけれど、なかなかことが進んでいないのが特徴。
最近ではパワーカップルといわれるように、男性女性ともに自力で稼ぐことになり始めた。
ここから見え始めたのが、一億総中流社会の終焉を迎えているのではないかということ。
金持ち10%、中間層80%、貧困層が10%というのが今の日本の状態であり、この状況から一億総中流社会とも、一億総下流社会ともいわれるようになってしまった。
2023年に新時代が幕開けをしたときに、金持ち、中間層、貧困層の割合が、全部1:1:1になってしまうといわれています。
ギグワーカーとして副業をする人もいらっしゃいますが、副業をする人にとって、消費税のインボイス制度が導入される2023年からは苦難に副業になるといわれています。
国税庁のホームページをしっかりと見ていただきたいのですが、本来であれば2022年に改定をするところを、コロナショック影響で2023年に1年延期をしている。
法人化してインボイス制度が導入しておかないと、2023年からは副業難民が生まれる可能性があるので注意が必要である。
できれは2022年に実績を上げて、合同会社、株式会社にしておくことが必要になるでしょう。
リカレント教育というけれど…
労働時間を欧米並みに年間1500時間程度にして、1日2時間程度の時間を捻出することができることができたとしても、本人に覚悟がなければ、勉強会ややスクールに通ったとしても腹落ちはしない。
研修と一緒ですけど、本人が必要だという気持ちにならない限り、只々時間が過ぎて行って、何を学んだかよくわからないというのが特徴です。
日本企業が労働時間を管理して、残業時間の圧縮をしているのはわかりますが、生産性と効率性を求めるあまりに、余裕がなくなってしまっている。
ハードもソフトもアップデートしなければならないが、ほとんどの企業が残業規制や福利厚生などハードだけをアップデートして、ソフトにあたる従業員に対する研修や時代に合わせた考え方についてはアップデートをしなかった。
45歳定年説や早期退職の話を聞いていると、年齢で金太郎あめのようにしていいのだろうかという疑問がわいてきた。
能力で代謝をさせることではなく、年齢というのは失われた20年で出来上がったいびつな組織構成が問題になっているのではないかと考えるようになりました。
バブル経済が崩壊をして、山一證券や日本興業銀行が倒産をしたりする時代に、新卒採用が0.6という時代があり、管理職なのにプレイングマネージャーとして現場で数字をつくり、部下の才能を開花させるために苦労をしていた管理職が多かった。
キャリアとは…
大きな川を流れているようなイメージを持ってほしい。
急激な流れのところもあれば、緩やかなところもあり、川幅も数十センチから数百メートルまである。
川の流れを左右するのは、企業文化だったり、理不尽と不条理のルールであったり、人事異動であったりする。
やりたいことが見つかったら、そこに全力で向かったらいい。
やりたいことが見つからなければ、そのまま川の流れ身を任せて流れていくのもいい。
また、転職というカードを使って、流れている川の変えてもいいわけ。
正解はないのだから、その時に自分が感じた得のあるほうを選択していれば、他責にすることはなく自責で勝負することができるのだから。
内部昇進を目指すコース、本業のスキルの掛け算でマネタイズ化できたらコミットメントマスターとして独立をしたり、趣味と本業のスキルの掛け算でマネタイズ化を目指して、コンテンツマスターを目指したりすることがこれからの働き方になってくるだろう。
副業が複業になり、稼げる人はどんどん稼ぎ、投資家のエリアに入っていくだろう。
ビジネスマンやギグワーカーを続けている限りは、競技場をぐるぐる回っているラットレースからは抜けだすことができないだろう。
これが2023年から始まるということになると、2022年にはある程度の形にしておかないと、取り残されていくことが目に見えている。
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