個人の力VS組織の力!?これからの働き方を考える3つのポイント
これからは個人の時代である
2010年になるとフリーランスやノマドワーカーという言葉が流行った。悪いことではないけどもやりたいことをやるなら、会社や組織に縛られることなく、働くことがカッコイイ時代になった。
企業名で仕事をしていることに気づかなかった会社員時代があり、勘違いをしてフリーランスとなったのはいいけど、また会社員をしている人も多い。
組織に守られるということはそれだけ企業のわがままを聞いていくことが必要。
そして、最近注目をされているのが、フリーランスから会社員へ戻る人。起業家精神を持っている人であり、ビジネスプロデューサーとしての活躍が期待できるということらしい。
会社から必要とされる人材はビジネスプロデューサー的に全体をしっかり見渡せる人、他人事ではなく我が事としてモノゴトを捉えられる人など、会社にぶら下がることなく、個人でも活躍できる人が必要とされるのようになっている。
ひと言でいうと、フリーランスと同じぐらいのスキルを身につけることによって、会社に必要とされる人材になることが一番手っ取り早いはなしである。
そのためにはきちんと戦略的に考えなければいけない。
会社で必要とされる人材になる2つのステップ
キャリアパスの1つめの方法は、年功序列のキャリアパスのない外資系企業や、新興企業へ就職したあと、30歳前後である程度のスキルを身につけて転職をすること。
ハイリスクハイリターンではあるが、年功序列の順番制度がないというのはメリットだが、自力で前に進まない限り、1センチも前に進んでいないというデメリットが混在している。
年功序列、終身雇用が廃止されているというわけですが、賃金制度についてはいまだに採用側がゼネラリストを養成するための賃金制度や評価制度である。
新卒採用の採用基準としてもゼネラリストを養成したがる基準を設けている会社が多い。
最近ではキャリア教育ということでいろいろな仕掛けをしている学校教育があるけれど、新卒から外資系や新興企業への就職というのは少しリスクが高いといえる。
社会人経験がないということは教育研修がないというのと、社会人としての基礎体力が身につかない恐れがあるからだ。
そして一番いやな展開としては、3年未満でやめてしまうことで、社会人としてのキャリアをリセットすることになるからだ。
また、個人商店の集まりの中でキャリアを積むことになると、日本の大企業での社内政治力やシステムについて慣れない可能性がある。
学生起業家ということも選択肢にあるが、若いうちの失敗は取り返しがつくのと、柔軟な発想と展開でいろいろできるという魅力もある。
下積み時代をしないまま、いきなり活躍するという選択肢もある。
この方法についても、学生のうちに自分のキャリアビジョンがしっかりとしている人に限った話である。
20代のうちは社会人としての基礎体力をしっかりとつける時間であり、そこで自分のキャリアビジョンが見えてきたら、そこへ選択と集中をすればいい。
30歳から35歳、36歳から40歳で勝負をするのが一番いい方法ではないだろうか。
なぜなら、ちょうど実力もスキルも身についてきた頃であり、自分自身にも自信がもてるようになるじきであるから。
もう1つのターニングポイントは35歳という年齢である。
一昔前までは35歳でビジネスマンは一度死ぬと言われていた時期があった。
転職市場が欲しがる人材の9割が35歳以下ということが常識であったからだ。
若手を採用するほうがリスクが小さく、育成枠という扱いが浸透していたからだろう。
しかし、ここ数年で雇用の崩壊が起きてしまった。
団塊の世代が退職をしたことと、失われた20年で新卒採用をしなかったことが重なり、マネージメントができる人たちがいないということに、企業が今になって気づいたということ。
もう1つの理由は専門性とマネージメントができる人材がほしいということ。
ビジネスプロデューサーという言葉で説明するのがわかりやすいのですが、
いろいろな深く広く知識を持っている人、交渉力を持っている人、俯瞰の位置からモノゴトを見れる人など、横断的にいろいろな分野での経験を持っている人が少ないということ。
これができるのはフリーランスになった人を採用する方法しかないだろう。
会社員では受け身になって仕事をしている人が9割いるため、昔から、優秀な2割の人材で会社を支えているというのが当たり前のようにいわれている。
二八の法則ともいわれているが、自然界では当たり前の法則らしい。
ガラパゴス化する転職市場
ビジネスプロデューサー的な人材というのは市場にはあまり出てきませんし、フリーランスから会社に戻るという人材も市場にはあまりいないのが現実でしょう。
そして、年収が頭打ちになることもありますし、ポストに対して大渋滞が起きているのが、今の日本企業では当たり前の状況になっている。
係長、課長、部長と年功序列で上がっていたにも関わらず、今では実力主義や密室政治で決まることがある。
年収はなかなか上がらない、基本給も一気には上がらない、という状況になると転職をしたいと気持ちが、徐々に大きくなってくることになるかもしれません。
役職は上がらないまでも、一時金のボーナス査定などによって、プレイングマネージャーをしていると、年収が以外にも1000万円を超えるというケースもよく聞くようになった。
ベースアップということは企業にとっては大変負担が大きいのですが、一時金の支払いというのは一瞬の痛みで済むことになり、致命傷にはなりにくいというのが現状である。
私の知り合いのシステム部長は異業種から現職に転職のお手伝いをさせていただいた方ですが、その人も3年連続で優秀賞を獲得しており、年収は入社当初の倍の1000万円を超えている。
彼は常に「自分の評価が納得できることができない場合は、転職をさせていただきます」と言い続けている。
なぜなら、責任をおって仕事をしている以上、対価をもらうことは正しいわけであり、自分自身の評価と他者評価が一致して、はじめて自分の存在価値が問われる事になるということをわかっているからだ。
要するに組織のコア業務をやり、組織としても欠かせない人材になるということで、転職市場にとっても貴重な存在となり、年収アップ、引く手あまたということを理解しています。
そうすると、年齢の壁というのはいつのまにやら無くなってしまうので、ヘッドハンターが探し求めていることが多い人材になることができます。
ヘッドハンターとキャリアコンサルタントは全く違いますから間違えないでください。
ヘッドハンターは優秀な人材を実際にハントをしながら、キャリア戦略を一緒に考えてくれる。
ライフプランやマネープランなども幅広く考えられる人たちである。
ひとことで言えば、肉食系コンサルタントということができる。
キャリアコンサルタントはまったく逆の動きになる。
転職サイトに載っているレジュメから条件で絞込をして、スカウトメールを無差別に送りまくる。
すぐに転職をしてもらって、自分の数字にしようとするため、えげつないコンサルタントやなんちゃってコンサルタントが最近増えまくっていることが多い。
分業制になっているところがおおくなっているから、会社のことを知らなかったりしますし、頼りない人たちが増えているにもかかわらず、意識だけは高い人が増えている。
こういう人たちは淘汰される事になるでしょう。
尽くす人材から使える人材へ
よく愛社精神という言葉を口にする人事がいますが、今の時代に合っていないということを理解されていない人が多くいらっしゃいます。
中途採用の場であっても志望理由や志望動機を聞く人事は、昭和ノスタルジーの発想です。
これでは今の時代には通用しない考え方だと思います。
何ができるのか、案件にあう人材かということを判断できる人というのは稀です。
現場のこともわからない、専門性も身につけられないとなると、面接に出てくるだけ時間が無駄になりますから、ちゃんと案件のスキルを見極められるように努力をしてほしい。
2014年になると、日本の高度経済成長期を支えてきた企業が相次いで、年功序列制度の廃止を公表するようになってきた。
そして、トヨタ自動車の社長がいった、「終身雇用は崩壊している」ということがニュースになりましたが、会社は終身雇用を保証をすることができなくなってきた。
グローバル経済に巻き込まれているからこそ、日本式の雇用制度に限界がきていることを意味している。
最近では新卒からジョブ型を取り入れることを表明している企業も増えている。
新卒レベルの低賃金からのスタートではなく、持っているスキルによっては数年経験した社員と同じレベルからスタートすることになる。
この背景には一度時代の流れを見誤ると、これからのキャリアプランを台なしにしてしまうことになる。
年功序列制度は過去の功績の積み重ねに対して報酬を支払うことになるのですが、実力主義になるとタイムリーに報酬を支払うことに変化をしていくことになる。
人事的にいうと属人主義ではなく、ハイパフォーマンスを出せる人材を探すことになる。
もちろん、どんな企業でもそういう宣言はしないでしょう。
全国転勤が当たり前、ジョブローテーションでゼネラリストを育成するでしょう。
有給休暇の返上、休日出勤、長時間労働をさせることからは抜け出すことができない。
この先にあるのは解決金制度が法案成立になると、企業側にとっても解雇が合法化できることになる。
使い捨ての人材になるのか、会社を使う人間になるのかというのは今そこにある危機である。
多少わがままに見えてしまうが、自分のキャリアビジョンをしっかりもち、
目の間にある仕事をしっかりとすることで実績を残していけるのであれば、
自分の要求も言いやすくなっていくだろう。
使い捨ての人材にならないようにするにはどうしたらいいのかを考える時期にきている。
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