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イノベーション人材とグローバル人材はなかなか育成できない3つの理由
本当のグローバル人材とは…
グローバル人材を探している外資系ヘッドハンターが、「日本企業が考えているグローバル人材と外資系が考えているグローバル人材は違うんだよ!」と初対面にもかかわらず、ちぃーとお怒り気味に話をしてきたことがあった。
日本企業の場合は3年以上、その業務に携わって1人前という考え方があるのと、出世レースについては不可抗力であり、半ば諦めムードさえ漂わせている。
管理職のポストというのは数に限りがあるのと、社内政治というものがあり、それはまるで白い巨塔のようなドラマがあったりするものである。
実力のあるものよりも、忠実な犬になることを求められるからである。
金と権力を持っている人のしたにいる事が勝ち組と考えることが常識になっているからである。
落語の世界で真打ちになるため21人抜きということをやったりすると話題になるが、ビジネスの世界での何人抜きという飛躍することはほとんど無いと言っていいだろう。
実力があって有能な人であったとしても、社内政治に敗れてしまえば、
生かすも殺しもせずに飼い殺し状態で、冷遇されながらズルズルと企業にいることが多い。
これでは外資系や海外企業が求めているグローバル人材にはならないだろう。
日本人の国民性と言ってもいいかもしれないが、いい意味での意見対立や喧嘩をすることを嫌う傾向がある。
戦わずしてお互いのメリットを探していき、損得があまりない状況で落ち着けるのが古来からのやり方である。
これでは現在のグローバル化の波に巻き込まれてしまったらひとたまりもない状態であることに気付いていない。
また、ひとつの会社に長く勤続しているということは、保守的な考えをしていると見られてもおかしくない。
井の中の蛙大海を知らずではないが、その会社のルールが常識となってしまうため、
いろいろな変化の波に乗りきれず、モノを見る視点は1つしか無いため失敗することにつながる。
3年というキャリアの逆算
3年在職していることが正解という時代も終わりを迎えているのかも知れない。
海外の企業は40代でCEO、COO、CFO、CIO、CHOなど役員になることが必須条件である。
そうすると昇進するスピードは3年という期間でみないといけないということになるだろう。
ポストがあくまで待つという日本人の思想とはかけ離れている部分があるかも知れない。
しかしこれがグローバル化の荒波に巻き込まれていく時代では、当たり前になる時代がすぐそこまで近づいているという危機感をもってほしい。
同じ業務につくこと、同じ職責をまっとうする期間が長くなるというのは、
仕事に対する慣れと経験からそつなくこなすことができるようになってしまうというのがある。
それはキャリアとしてプラスになるのかというと、マイナス査定がついてしまう。
世界で戦う人材になるためには、UPorOutをしなければならない。
どんどんと昇進をするためにはどういう立ち振舞をすることがいいのかということを考える必要がある。
仕事上の経験とはどれだけの修羅場をくぐって来たかというのがポイント。
同じ業務や同じ職責を長く続けているということはただの惰性であり、
キャリアアップとかスキルアップなどをしていないということを意味している。
面接で修羅場のことについて質問をすると、大半の人が答えられない。
そんな意識を持っている人がいないということになるからだ。
そういう意識を持っている人たちがグローバル人材を育成するというのはちょっと疑問だ。
仕事が順調で、評価も安定していることがいいことではないということを理解してほしい。
家族がいるからリスクを取りたくないという人もわかるが、それではグローバル化のビジネス世界では戦えない。
仕事が順調に進んでいると思うのであれば、自分で仕事をつくるか、難しい仕事へチャレンジすることをオススメします。
転職をススメているわけではない
何度も同じことを言っているのですが、転職をする前に圧倒的な実績とスキルを持っていますか?
他社でも通用するスキルを持っている自信があるのであれば、転職という選択肢を考えましょう。
スキルに自信がないのであれば、転職をするより社内異動や今の職務で圧倒的な実績をつくろうじゃありませんか。
転職回数と年齢を重ねていくと、人財市場の価値が下がっていくことになるからです。
新卒プロパーで入社して10年間同じ会社に勤めた人と、転職回数3回という人では、
年収がこの時点で100万円から150万円の差がついてしまう。
生涯賃金でも1000万円から2000万円近く変わってしまうのが現状。
中小企業へ転職をした際にはもっと差が広がることになる。
家を購入できるぐらいの差が開いてしまうということをイメージしてください。
転職を繰り返すということは年収は維持できるとしても、生涯賃金で差がつくことになる。
いかにして自分を高く採用してもらえるかがポイント。
そのためには圧倒的な実績とスキルを証明する必要がそこにはあるのです。
転職する理由は人それぞれにあるのはよくわかりますが、ネガティブな理由で転職を考えるときはあまり良くないということです。
例えば在職している会社で正当に評価をされないことや、管理職のポストが開かないということで転職をする事はリスクがともないます。
実績をきちんとあげられているのであれば問題はありませんが、実績をあがられていないにも関わらず、他責を理由に転職をするということは、ジョブホッパーになる可能性が非常に高いと判断をされてしまうことになります。
ジョブホッパーというイメージがついてしまうと、人材市場の価値は底辺層になりますから、転職をする際には慎重になってくださいと言い続けている理由がこれです。
外資系の場合は3年以内に昇進をして仕事の幅が広がっていくことが優秀な人財の条件ですが、日本企業の場合は5年ぐらい在籍をして、徐々に昇進をしながら仕事の幅を広げていくことになります。
転職しても活躍している人たちの特徴として一番多いのがこの傾向です。
真のグローバル人材になりたいと考えている人であれば、自分でポジションを取りに行くことをオススメします。
受注産業の仕事の仕方ではなく、この問題といえば、あなたというぐらいのレベルまで仕事ができるようになれば、他社でも通用するスキルを持ち合わせていることが多くあります。
転職活動はまだまだ水面下でおこなわれるケースが多くありますが、エージェントや仕事仲間に対して仕事を探していることを伝えてもいいと思います。
クチコミで仕事をするチャンスが回ってくる可能性があるからです。
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