コミュニケーションにまつわる相談エトセトラ
組織論なのか、個人論なのか!?
組織の中にいる以上、異論反論を認めない雰囲気というのはいまだにあるのが事実です。
そうするとチームや組織は思考停止状態となり、黒を白ということになってしまいます。
閉鎖された組織というのは忖度とご意向が反映されることで、トップが得をするカタチになるのです。
権力と地位を手に入れるとそこを譲ることはなく、死守しようとしてとんでもないことをやるのが組織です。
しかし、採用面接では個性を出して、プレゼンテーションをしていくことが必要になります。
これって相矛盾するものであることに気づきます。
最近では求人広告に風通しがいい、意見を言えて活発な職場などというキャッチコピーがありますが、信用してはいけません。
求人広告はマーケティングの手法により、共感と等身大のマーケティングから、応募者受けしやすい広告のフレームが存在しています。
同業界のフレームをパクることはご法度というところが多いのですが、異業種のフレームはパクることが可能です。
この手法はビジネス系SNSサービスで、会社の中の人へのインタビューが共感できる内容にまとめられていることがきっかけでした。
その他にもメルマガを開封させるようにするには、数字を入れて文字数にこだわり、5W1Hをいれるとか、小手先のテクニックがインターネットでググるとわかるようになっています。
SNSでセルフブランディングをしている人達が発信をしていることもよく見かけます。
人事についてもメンターになってくれる場合もあれば、叱ってくれる存在いなる場合もあれば、相談役になることもある。
採用して入社させることが目的ではないし、退職するまでにどうやって付き合っていくのかを考える必要があります。
そこで常に考えさせられるのが、組織論で話をするのか、個人論で話をするのかということです。
相談ごと、トップ10
就職、転職の家庭教師としていろいろな人の相談にのっていると上司の不満について出てくるのが次の10個です。
上司に非があるのか、その人に非があるのか、会社の対応に非があるのかはわかりません。
第三者としていろいろなことを掘り下げて聞いていくと、意外にも人間関係、賃金、労働条件の3つのテーマで3つの理由のカテゴリーにわけられることに気づきます。
1. えこひいきや不公平な扱い。→残業や仕事の割り当て、昇給、昇進などで
2. 管理職からのいじめ。→部下に対し、厳しく冷酷な、もしくは不必要に批判的な態度を取る。
3. 報酬面での問題。→業績評価や賃金調整の遅延、業務内容に合わない給料、賃金の平等に関わる問題など。
4. 問題ある業務量、勤務時間外の対応の要求や、ワークライフバランス
5. ハラスメントや不適切な言動
6. 上司の能力や役割への適性
→つまり、本来ならつくべきではない仕事について苦労している上司に関するもの
7. 業績評価の方法→リソースの追加もないままに、上司から目標値を前より高く再設定された、など
8. 上司からの指導やフィードバック不足→「上司から話しかけられることはまったくないのに、どう改善しろというのでしょうか?」など。
9. 上司のコミュニケーションの取り方→「上司から自分の仕事の大部分を取りあげてられてしまい、しかもそれを知ったのは上司がスタッフミーティングで全員に告知した時でした」など
10. 性格の不一致など、業務には無関係なことが理由で懲罰や解雇対象になるのでは、という懸念。
どれも大ごとに聞こえるし、実際大ごとな場合もあるが、部下が自分で解決する方法が分からないシンプルなコミュニケーション上の問題であることも多い。
優れた人事担当であれば、相談者に問題についてよく考えさせ、それが適切なら上司と直接向き合って問題を解決する方法を提案し、必要な場合は自ら介入する。
しかし、ことを荒らげたくないということだったり、人事の仕事を放棄している人達があまりにも多い。
こういう対応をしているから、人材の墓場と言われてしまう。
解決策:管理職の役割と腹を割って話すこと
どんな上司でもできることは、月に最低1度は時間を取って、プライバシーを保てる環境で部下と1対1で向き合うこと。
目的は、部下の仕事の進捗確認ではなく、部下との関係強化だ。
こうした打合せには、しっかりとした形式は必要ない。
特に、いったん部下との間に信頼関係が構築できれば、形式ばる必要はない。
単純に「調子はどう?」と尋ね、話を聞き、質問に答え、「何か手助けできることはある?」と尋ねればよい。
そして最終的にはこう聞いてみよう。「私はもっと良い上司になるために何ができる?」
部下に正直に話してもらいたいなら、自分がフィードバックに対してオープンだという姿勢を見せなくてはならない。
練習は必要だが、そのうち「私にやり方を変えてほしいことはある?」と簡単に聞けるようになるし、心からフィードバックを受け入れられるようになるだろう。
部下にとって、あなたに本心を話すのはとても難しいことだと心得ておくこと。
会社や組織構造上のさまざまな要素が、部下が心を開くことを阻んでいる。
特に、あなたに新しく何かをしてほしい時、もしくは何かをやめさせたい時、腹を割って話すのは難しい。
あなたは上司で、望めば部下を解雇することもできる。チームと信頼関係やコミュニティーを築きたければ、その力関係に留意する必要がある。時間も忍耐も必要だが、努力するだけの価値はある。
「どうしたらあなたを一番良い形でサポートできる?」と問い続け、フィードバックに耳を貸し、それを基に行動し続けることで、あなたは良い上司になれる。部下も、あなたへの不満を人事に訴えるのではなく、あなたと直接話してくれるようになるだろう。
部下の成長を考えるのが管理職
部下を成長させるためにいるのが管理職であり、能力開発をする役割があります。
チームを作る上で現在にチーム状況を把握して、チーム力をあげていくことがポイントになります。
えこひいきをしているということがわかるとハレーションも起きます。
場合によってはクーデターが起きることもあるでしょう。
そうならないためには、常に部下とのコミュニケーションをとることがポイントになります。
私も経験があるのですが、叱る時は人の目のつきにくい会議室で、褒める時は全員の前でやるようにしています。
全体的にたるんでいる時は、事前に叱られ役に対してシナリオを投げておきます。
あの人があんなに叱られるのであれば自分らもちゃんとしなきゃいけないという危機感と統一感を持たせる目的です。
事前に打ち合わせをしておけば、パワハラにはならない可能性が高くなるので、根回しは重要です。
しっかりと成長していることを認識してもらうためには、細かいことですが1日30分でもいいし、ランチタイムを有効的に活用して話を聞く時間を設けることをオススメします。
飲みニケーションもありますが、アルコールハラスメントと言われないようにリスクを潰しましょう。
私の女性の元上司がやっていたのが、午後4時から5時30分までの何でも相談会でした。
小さい会議室をとっておいて、部下のホウレンソウの場としていたり、部下とのミーティングを毎日やっていました。
これによって救われたのが、顔色を見ながら悪い報告をすることがなくなったことです。
大部屋ですと顔色や周りの雰囲気を気にする人が多いのですが、個室で叱ることはなく、どうしたらいいのかを的確にアプローチしてくれたため、なんでも話せるようになっていきました。
管理職は部下のために何ができるのか、会社のためになにができるのかを考える必要があります。
会社に忠誠を誓うのもいいですけど、それでは勝利至上主義の考え方と変わらず、思考停止に陥ってしまいます。
そういう組織でイノベーションを起こすことはできませんし、戦略的人事なんてこともできません。
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