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学生と企業が抱えている3つの基準のズレ

ブラック企業とレッテルを貼られる前に

ソーシャルネットが発展する前やブラック企業とキーワードが出る前までは当たり前のことでしたが、現在ではコンプライアンスという言葉があるように、常識を逸脱してしまうとブラック企業というレッテルを貼られてしまう。

これが企業ブランディングに影響をすることも多くあるので、人事は特に注意をしてほしい。

100人いたら、100人全員に気に入られることはありませんが、せめて51人には気に入られたいと考えている。

嫌われる勇気を持たない人事が増えているのは事実。

今回はブラック企業とレッテルを貼られないようにするにはどうしたらいいのかを考えてみましょう。

その1:会社全体の対応がブラック企業

人事をしている時に選考を進める上でいろいろなアンケートを書いてもらったり、就職・転職の家庭教師として応援をしている学生からインターンシップや選考中の企業の対応について、いろいろな話を聞くことができました。

彼らいわく、エントリーシートの受付開始時刻に注目をする。

午前0時をスタート時間とする企業と、午前9時など就業時間の開始時刻に合わせる企業ではどちらが印象がいいのでしょうか。

もちろん、就業開始時刻にエントリーシートの受付開始がホワイト企業。

いくらインターネットが普及をして24時間365日いつでも受付けられるという状況になっていますが、午前0時スタートとなると時間外労働がハンパない企業である可能性があると感じてしまう。

この時点で会社説明会でイメージアップ作戦をしたとしてもマイナスからスタートをしているから逆転をする可能性は低いでしょう。

同じく採用担当者からのメール、電話、メッセージなどについても、同様なことが言えるのです。

できるビジネスパーソンとして即レスをすることが求められる傾向がありますが、学生には通用をしない。

就業時間開始時刻から終了の時刻ぐらいまたは、20時ぐらいまでの連絡であればホワイト企業。

それ以外の時間、休日など連絡が来ると、ブラック企業と判断をされてしまう。

残業時間は月20時間ぐらいと言ったとしても採用担当の対応次第では24時間365日対応しているという印象になる。

就業時間外も働くことになり、残業が多く、過労死してしまうかもしれないという警戒心を抱く事になります。

エントリーシート受付開始時間のタイミングや、採用担当者から送られてくるメールの送信時間ひとつで、その企業の「真っ黒」ぶりが、赤裸々に暴露されてしまうことを、われわれ社会人は肝に銘じなければならない。

その2:面接官の低レベル

面接官の低レベルさがわかってしまうと、学生の間では不評になってしまう。
みんなの就活やソーシャルネットで拡散をしていくことになる。

これは人事が警戒をしてちゃんと社内レクチャーをしていたら問題はないのですが、面接官が年上になる、役職がついているとビビってしまうため、そういう研修をやることはありません。

面接官の経験を優先するあまりに時代錯誤の面接が行われているのが現状である。
いまだに圧迫面接をする面接官が多くいます。

まだ雇われてもいないのに上司ぶった偉そうな態度をとり、おまけに人生の批判や説教を始める二流の面接官たち。

そういう人に限って、面接の質問も、無意味な質問のオンパレードだ。

「自分を動物にたとえるなら?」「あなたの色は何色ですか?」などの、突飛に見えてありきたりなつまらなすぎる質問を繰り広げる、ダメな大人たち。

彼らは端的に言って、「面接官たる自分が学生から評価されている」ことを理解していない。

今どき、自分の「バカな質問や愚劣な面接の態度」が即SNSに書き込まれたり、人事部に通報されたりして自分が窮地に立たされることなど、みじんも想像できないのだ。

面接における会社側の態度ひとつで、その後、入社したあとも二流の上司に苦しめられる三流ブラック企業であることが、面接の段階ですっかり見透かされてしまう。

また、そのような面接官を会社が選んでいる時点で、その会社のレベルも、バレバレに暴露されているといえるだろう。

さて、二流の企業の二流の採用活動は、それにつけてもレベルが低い。
なかでも二流企業に多いのが、とにもかくにも「目標とする人数を確保」することが採用の任務だと思っている「質より量」という二流の採用担当者だ。

その3:採用活動のレベルが低い

この特徴が一番多くの企業で表れる現象です。

いまだに母集団形成から考えている人事採用担当者が多いからこういう考えが出てくる。

候補者と自社とのフィットも関係なく、とにかく多くの学生を「採用セミナー」に呼び込むことに奔走する、五流のリクルーティング活動。

そして今どき、「特定の大学からの採用ノルマの人数」を達成することだけが採用活動の目的という、それはそれは目線の低い採用活動に転落している会社がある。

そんな五流のリクルーターたちは、「採用活動」に対する志が、極端に低い。採用戦略を通じて「会社の競争力を上げよう」「会社をよくしよう」などとは、絶対に思っていない。

また、「自社の環境を通じてその人が自己実現するのを助けよう」などとは、まったく考えてもいないのである。

この「就職人気ランキングや採用人数必達が最優先事項」という悲しい実態は、日本を代表する某総合商社の一角の人事担当者、新進気鋭のベンチャー企業の経営者など、いろいろな採用担当者から私が直接聞いたものだ。

「二流の深い闇」に転落している採用担当者たちは、ズバリ、「学歴・人数・就職人気ランキング」といった的外れな外形的指標ばかり追い求め、「会社との本質的なフィット」を見抜くことができないのだ。

「社長に怒られるから採用ノルマ達成」「就職人気ランキングも昨年並み確保」などという目線が低すぎる採用姿勢だと、もはや立派に五流の採用活動に転落していることは、言うまでもないことなのである。


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