老いはかわいい、かわいいは正義

先日Twitterでこんな投稿を見かけ

なんとなく「じゃあ、老いの概念をアップデートしちゃえばいいじゃん」と返しました。

で、もう一度考えてみたのですが。

それ、良くない???

老いを良くない事だと捉えるから隠したいし、抗いたいわけで、

老い=かわいい・老い=カッコいい

老い=イケてる

とアップデートしちゃえば、

「ちょっと聞いて昨日私、帰り道が分からなくてお巡りさんに助けてもらったの」

「俺、ムスメに加齢臭がするって言われた」

ええっ!!かわいい!!・スッゲー!カッケー!!!

になると思うのです。

老いをクリアするステージにしちゃえば

「え、お前まだ白髪が生えたステージなの!?俺なんて老眼から白内障までクリアしたぜ!最速じゃね!?」

みたいな自慢話もできます。

一体いつから人類はこれほど老いに抗うようになったのかなと調べてみました。

よく聞く言葉は「アンチエイジング」です。

アンチエイジングという言葉が日本でいつからはやり始めたのか寡聞にして存じませんが、アメリカで1993年に抗老化医学というジャンルが医学会が発足したそうです。

1980年頃長野県で健康長寿体操が「ピンピンコロリ体操」という言葉で提唱されています。

人類は長い間「老い」をマイナスなものと捉え、抗ってきたのです。

そして若く見える、若く在ることが「イケてる」コトだった。

まあたしかに、イタイのとかツラいのとか避けたいです。原因が「老い」なら老いに抗いたいのは人類の欲求としてあってしかるべきなのかもしれません。

今回は言及しませんが「老い」と「死」は密接な関係にあり、「死」に抗うという根源的な欲求が「老い」への抵抗なのだとは思います。

あの一休和尚ですら今際の際に「死にとうない」と口にし、葛飾北斎は「あと10年生きたいが、せめてあと5年の命があったら、本当の絵師になられるのだが」と言ったそうです。

「死」への恐怖、生への執着は本能的で避けがたいものなのかもしれません。

なのでこの案は延長上に「死」がある「老い」ではなく、事象としての「老い」です。

老いを遊ぶ

なんてことができたら面白いな、というお話しです。

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