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薔薇のために:人を好きになりたいと思ったらコレ

【薔薇の為に:吉村明美】


人を好きになるって、能力だと思う。

特に大人になればなるほど。

小さい頃は、好きになるのは簡単だった。見るすべてのモノはキラキラ輝いていて、この世は光に満ちていた。

でも大人になると、

いやでもね

と否定し出す。すでにアレコレ知ると、

そうは言ってもね

とマイナス面を上げる能力がついてくる。

で、結果として、「好きになる」はハードルが高くなる。

恋はするものではなく、落ちるもの

という名キャッチコピーがあったが、

「どうやったら落ちれるんだっけ?」と考えているうちは絶対落ちることはない。

恋に落ちる はある一定年齢を過ぎたら「能力」なんだと思う。

さて、薔薇のために

とても愛溢れるお話。登場人物はひとりひとりみんな愛情深い。家族への愛、異性への愛、愛憎織り交ぜてあるけど、憎しみって、愛情深くないと起こらない。

ああ、人を好きになるっていいな、と素直に思うそんなお話。


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