
うさぎドロップ:「好き」ってなんだろうと思ったらコレ
【うさぎドロップ:宇仁田ゆみ】
人を好きになるって、なんだろうね。人は何のきっかけで人を好きになり、いつまで好きなんだろう?好きになるのに何か分かりやすい切っ掛けでもあればいいけど、心の中に標識が立っているわけでもなく、どうやってそれを恋愛と友愛と家族愛と区別していくんだろう。
いつの間にか心に住みつき離れない人は、どうやってカテゴライズしていくんだろうか?
「好き」って気持ちには本当は損得はない。好きだから相手に幸せになってほしいし、好きだから相手のそばにいたい。
だけど、気が付けば
相手が自分を好きになってくれないなら他の人にしよう
という感情が生まれたりする。
いつから「好きでいる」ための条件は「相手も自分を好きなこと」になったりするんだろう。
うさぎドロップ。これは「好き」という気持ちについて真剣に考えたくなる物語。
りんは、6歳の時にダイキチに引き取られる。ダイキチにとってりんは祖父の隠し子。一見6歳の叔母と30歳の甥、という関係。自由気ままな一人暮らしの30男が、子供を引き取ったことで、職場の配置転換を余儀なくされるなど右往左往しながら、どうにか暮らしていく。
日本で子供を育てる難しさ、はきっとある。だから子供をつくらないという選択をする人も増えた。ましてやそれを「一人で」となると、その困難は倍増するかもしれない。
ひたすらに相手の幸せを願うのはとても尊い「好き」。好きにホントは理由や条件やカテゴライズはいらないような気がする。
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