【休職体験談 No.14】「新卒で地方に飛ばされたので、戦略的休職をして都内回帰に成功した話」
こんにちは。休職タイムズです。今回は、大手メーカーに新卒入社しながらも田舎に飛ばされ、休職に至った森野さん(仮名・23歳女性)のエピソードをお届けします。
プロフィール
名前:森野 彩希(仮名)
年齢:23歳
性別:女性
前職(配属先):大手メーカー・地方工場(新卒入社後半年)
休職理由:
希望に反して、人口数千人の山奥へ配属。
田舎生活に耐えられず、やむなく休職。
その後、上司や人事と掛け合って、都内の配属へ復帰成功。
1. 「本社でバリバリ働くはずが、なぜか地方工場へ」
大学卒業後、私は「大手メーカーの新卒採用に合格したんだから、当然都会の本社で華やかに働くんでしょ?」という期待を抱いていました。正直、周りからも「都会の企業に決まってすごいね」ってチヤホヤされてたんですよ。
ところが、研修を終えて配属先の通知を見たときの衝撃といったらありません。
「○○工場 総務部」──地図をチェックすると、最寄りコンビニまで車で20分?駅まで1時間? 「本当にこんな場所が日本にあるんだ……」なんてレベルのド田舎でした。
2. 「山奥すぎて生活圏が狭い! 人もいなければ遊ぶ場所もない!」
実際に赴任してみると、想像以上の不便さに唖然。
人影がほとんどない道路
夜は街灯すら少なく、外へ出るのが怖いレベル
スーパーや飲食店は数軒だけで、しかも閉店が早い
大学時代は都内で暮らしていたので、自然の多さよりも、何をするにも“車必須”な生活が圧倒的にストレスでした。せっかくの休日だって、「どこへ出かければいいの?」と思うほど行き先がないんです。
3. 仕事にも馴染めないし、同期は都会にいるしでイライラ
工場の総務課には地元出身の上司や先輩が多く、平均年齢も高め。若い社員がほぼおらず、話が噛み合わないこともしょっちゅうでした。みなさん親切ではあるんですが、正直私がイメージしていた“オフィスワーク”とは程遠い。
さらに追い打ちをかけたのが、都心配属の同期たちがSNSに投稿する楽しげな写真。
新しくできたカフェでのランチ
週末のイベント参加
おしゃれなオフィスでの打ち合わせ風景
これらを目にするたび、「なんで私だけこんな僻地に……」とイライラが増していきました。
5. 診断書を武器に「休職させてください」と直談判
配属から半年ほど経つ頃には、不眠や食欲不振で本当に体調が少しずつおかしくなってきました。病院では「軽度の適応障害の可能性がある」と言われ、医師から診断書をもらうことに。上司にも改めて、「私は本社か都市部じゃないとムリ」と訴えたんです。
しかし会社側はすぐに異動を認めてはくれず、結局「じゃあ休職させてください」という形に落ち着きました。私としては、「配属先が変わらないなら、休職してでも抜け出すしかない」と思い切った感じです。診断書があったおかげで手続きもスムーズでした。
6. 休職から復帰後、念願の都内配属に異動
休職中は実家で療養しながら、産業医や人事との面談を繰り返しました。その際にも、「このまま地方工場に戻るのは絶対に無理なので、都内の部署に異動させてください」と再三アピール。正直、これはもう“泣き落とし作戦”でもありました。
結果的に、会社も折れてくれたのか、復職後は都心にある支社の総務部門へ配属されることになったんです。もちろん、まわりには迷惑をかけたと思います。でも、私としては「そもそも希望していた都会勤務なんだから、最初からそうしてくれればよかったのに」という気持ちもありましたね。
終わりに
「こんな山奥に配属なんて聞いてなかった!」という怒りが原動力になった結果、一度休職を挟んだ末にやっと都内勤務を手に入れることができました。田舎での暮らしを楽しめる人もきっといますが、私はどうしても耐えられませんでした。自分のライフスタイルや価値観に合わないなら、それを我慢し続けるよりは、声をあげて現状を変えることも選択肢の一つだと思います。
私は正直、少しゴネてしまった感は否めません。でも最終的に、心身を壊してまで不向きな場所に居続けるより、都内配属に戻って本来のパフォーマンスを発揮できるほうが会社にとっても良いはず。もし同じような状況で悩んでいる方がいたら、どうか自分の気持ちに正直になってください。
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