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【休職体験談No.19】「300万円が消え、貯金0円。占いに狂わされた私の現実」

こんにちは。休職タイムズです。今回は休職中に占いにハマってしまい、貯金0になってしまった田中さん(仮名・29歳女性)のエピソードをお届けします。


プロフィール

  • 名前:田中 茜(たなか あかね)

  • 年齢:29歳

  • 性別:女性

  • 前職:地方の中堅企業 事務職(新卒入社後6年目)

  • 休職理由

    • 長らく「ここで穏やかに働く」と思っていた会社で急な異動や業務量の激増に心身が耐え切れず、医師の助言で休職。

    • 休職期間中の孤独と不安から占いにのめり込み、気づけば300万円を溶かし、貯金がゼロになるまで依存してしまった。


1. 「安定した会社で長く働くはずだった」のに

私は大学卒業後、地元では評判の良い中堅企業に事務職として就職しました。そこまで華やかな野望はなく、堅実に働いていければ十分だと考えていたんです。同期もそこそこ仲が良くて、「私、ここで人生を築くんだろうな」なんて、漠然と将来をイメージしていました。

しかし3年ほど経つと部署異動が相次ぎ、上司からは「それ、なんでできてないの?」と厳しく責められる日々。仕事量は倍増し、朝起きるたびに頭痛と吐き気が襲うようになりました。気づけば6年目を迎えても体調は回復せず、心療内科で「しばらく休まないと危険」と言われ、ついに休職を決断。
まさか、この休職期間がさらに破滅的な結果を招くなんて……当時の私は想像もしなかったのです。


2. 休職のはずが暇すぎて…占いサイトを覗いたら沼にハマる

最初の数日は、ただ眠るだけで精一杯でした。朝から晩まで外に出る気力もなく、自分を責め続けるループ。友人は仕事があるから誘うタイミングも合わず、孤独感は増すばかり。そんなある日、SNSで「当たりすぎる占い師」の投稿が偶然目に止まりました。心が弱り切っていた私は、何かにすがりたくて無料鑑定のボタンをクリック。これがすべての始まりでした。

「どうせ占いなんて」と思っていたのに、その無料鑑定結果がやけに胸に刺さる。「あなたは大きな転機にいる。しっかり浄化すれば幸運をつかめる」と煽られたとき、“この苦しみから救われたい”という思いが突き刺さったのを覚えています。


3. 最初は無害だった…気づけば高額コースに吸い込まれ

無料鑑定のあと、有料セッションを1回受けてみたら自分の性格や状況を驚くほど言い当てられて、思わず感激してしまいました。「仕事は頑張りすぎるほど自分を追い込むタイプですね」なんて指摘されると、心の中で「そう、まさにそれなんだよ…」と涙が出そうに。
すると占い師は

「実はもっと深く“波動”を修正するコースがある。このままでは次に進めません」

と言葉巧みに勧めてくるんです。値段は5万円、10万円……最初は躊躇しましたが、「私が救われるなら安いかもしれない」と思い込んでしまった。そして別の占い師にも手を出し、SNSで「当たる!」と評判の個人鑑定にも足を運び、気づけばそんな“浪費”を繰り返す生活へと加速していました。


4. 300万円が吹っ飛び、貯金0円の現実

ある占い師は“特別浄化の儀式”を名乗り、1回30万円を要求してきました。冷静に考えれば非常識な金額なのに、私の頭は止められず、クレジットカードのリボ払いを設定していたり、退職金用の積立を解約したり……いま考えると狂気の沙汰としか思えません。

そして“儀式”だの“波動改善グッズ”だのに費やした金額を合算したとき、あまりに巨大な数字に息が詰まりそうになりました。「300万円……? 私、こんな大金をどこに消費したの!?」と、通帳残高を見つめても頭が真っ白です。貯金はすでにゼロ。将来に備えてこつこつ積み上げたお金は、すべて消えていました。あの日、床に座り込んで現実を理解しきれずに泣き崩れたことが、今も忘れられません。


終わりに

本来なら、休職は傷ついた心と体を癒やすための機会です。会社のストレスから解放され、少しずつ元気を取り戻すはずでした。ところが私の場合は、もともとの不安と孤独感を埋めようとして占いにすがり、正気を失うほどの額を注ぎ込んでしまった
もちろん占いそのものを全面的に否定するわけではありません。実際、占いの言葉に救われたり、前向きな気持ちになった瞬間はありました。でも、それが度を越えた依存に変わり、自分の大切なお金や将来まで奪われてしまったのは、紛れもない事実。
今、私の通帳は空っぽで、これから先どうやって生きていけばいいのか分からないほど落ち込んでいます。「こんな無駄遣いするなら、いっそ会社を辞めて好きなことでも始めていれば…」と悔やんでももう遅い。それでも、まだ生きていかなきゃいけない。
もし同じように、休職中に占いにどっぷりハマり始めている人がいたら、どうか私のようにならないで――。自分を癒やしてくれる言葉が欲しい気持ちは分かるけど、“本当に出せるお金の範囲”を守ることがどれだけ大切か、この痛々しい体験が少しでも伝わればと思います。私にはもう取り返しようのない300万円の穴だけが残りましたが、せめてこれを警鐘に変えて前に進むしかありません。


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