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ショックな出来事の後、元気を失っている部下に伝えたい内容とは?
こんにちは。
me:Riseキャリアコーチの尾上(おのえ)です。(コーチ紹介インタビュー)
日々、マネジメントしていると、大切な部下が大きなショックを受けて、元気を取り戻せないでいることもあるのではないでしょうか。
たとえば、
・通勤中、事故現場を目撃してしまった
・事件や災害に遭ってしまった
・大切な家族やペットと離別してしまった
などです。
なかなか快復できない部下に対して、どう接すればよいか、思い悩むこともあるかと思います。
今回は、ショックな出来事の後に起こりうる「心と身体の反応・症状」について、上司として知っておいていただきたいことをお伝えします。これは、部下のPTSD(心的外傷後ストレス障害)や鬱発症を防ぐ効果があります。
まず、知っておいていただきたいことは、ショックな出来事の後、起こりうる「特有の」反応・症状があるということです。
その反応・症状は、大きく分けて3つあります。
1⃣「その出来事が頭から離れなくなる」
具体的には、
・ 生活している中で、フラッシュバックのように、その時の記憶が突然よみがえったり
・ 寝ているときに悪夢を見るようになったり
・ その出来事が常に頭にあって、仕事が手につかなくなったり
です。
2⃣「その出来事から距離を置きたくなる」
具体的には、
・ その出来事と関連する場所に近づけなくなったり
・ その話題に触れられなくなったり
・ 忘れるために、お酒の量が増えたり
・ 悲しいことがあったのに、逆に何も感じなくなってしまい、淡々と仕事をこなせてしまったり
することがあります。
このように、1つ目の反応・症状と真逆の反応が起こることがあります。
3⃣「様々なことに対して過敏になる」
具体的には、
・ 寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めてしまったり
・ ちょっとした物音や振動で、ビクッと驚いたり
・ 常に緊張状態が続いて、汗をかいたり、身体がこわばったり
・ 食欲がなくなったり、吐き気がしたり
・ ちょっとしたことでイライラしたり
・ 周囲に対して疑心暗鬼になったり
・ いつも以上に夜や暗闇が怖くなったり
することがあります。
もちろん、程度の差があったり、人それぞれ、そのときどきで、反応が異なることもありますが、これらの反応はどなたにも起こりうるものです。
そして、その理由があるのです。
では、なぜこのような反応・症状が起こるのでしょうか。
それは、人類のご先祖さまが、わたしたち子孫の脳に、生き残るための防衛反応として、プログラミングしてくれたためです。
我々のご先祖さまである原始時代の人類。その生命を脅かすような出来事、たとえば、熊などの猛獣に襲われてしまうこと。
熊に襲われた場合、その危険な場所に簡単に近づかせないように、脳は、その出来事を強烈な記憶としてインプットし、忘れないように仕向けます。
なので、頭から離れなくなったり、その場所を避けたりするのです。
あるいは、逆に、ショック状態が続くと日常生活が送れなくなり、次の危機に備えることができなくなってしまいます。
なので、脳はわざと感覚を麻痺させて、何も感じさせないよう仕向けます。
大きな事故に見舞われたときに、妙に冷静に対処できる人がいるのは、このためです。
はたまた、二回目の襲撃に備えて、脳はちょっとした異変に対しても敏感に対処できるように、身体を戦闘モード・緊張状態にさせておきます。
ちょっとしたことでイライラしたりするのは、そのためです。
これらは、すべて防衛反応なので、カゼにかかったときに出る咳や熱と同じ生理的な反応と言えます。
(もちろん、つらさの度合いは、カゼの症状と同様に考えることはできませんが)
そして、さらに知っておいていただきたいのが、これらの反応・症状も、時間の経過とともに必ず治まってくるということです。カゼの症状が治まるように。
1ヶ月から1ヶ月半で大部分が治まってくると言われています。
この反応・症状が長期間続くと、疲労がたまり日常生活に支障をきたすため、脳はこれらが長期間続かないように動いてくれます。
今回この内容をお伝えさせていただいたのは、これら特有の反応・症状が起こることを知らないと、「自分は弱い人間だ」と、必要以上に自分を責めてしまうことがあるからです。
また、冷静に対応してしまったがゆえに、「自分は冷たい人間だ」と、同じように必要以上に自分を責めてしまうことがあるためです。
この「自分を責める行為」が、のちのち、PTSDや鬱発症の可能性を強めると言われています。
以前、クライアントさん(コーチングを受ける方)に、
このような反応・症状が起こりうることをお伝えしたことにより、
「自分だけではないんだ」
「こういう反応が起きたとしても、自分は欠陥人間ではないんだ」
と安心されたケースがありました。
これは、知識を得たことにより、その後のメンタル不全を防いだ事例です。
では、これらの反応・症状に悩まされている部下に対して、何を伝えたらよいのでしょうか。
3つご紹介いたします。
① 誰にも起こりうるということ、それには理由があるということ、そして時間の経過とともに少しずつ和らいでくるということをお伝えしてみてください。
必要以上に自分を責めることを防ぐには、知識を得ることが必要なのです。
② 少しずつ反応・症状が和らいでいることを実感させてみてください。
すぐに反応・症状がゼロになるわけではないので部下はつらいと思います。ですが、少しずつ症状が和らいでいるので、症状がピークだった時と比べるよう伝えてみてください。
「そういえば、少しずつ睡眠時間が増えているかも・・・」
「変な汗をかく頻度が減っているかな」
などと感じてくれると思います。
少しでも状態が良くなっている実感があると、自信の回復につながります。
③ つらい状態を一人で抱えこませないで、誰かに話すよう勧めてみてください。話すと(放すと)、ほんの少しでも楽になることがあります。この「ほんの少しでも」楽になることが、大きな疲労を防いでくれます。
いかがでしたでしょうか。
わたし自身も、過去に事故現場に立ち会ってしまったときに、これら特有の症状に悩まされたことがありました。
「そのとき、このような知識があったら少しは楽になっていたかもしれない」
「一人で我慢しないで、だれか信頼できる人に胸の内を話していれば、苦しい時間も短くなっていたかもしれない」
との思いで、書かせていただきました。
本日の内容が、少しでも皆さんのお役に立てばうれしいです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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