「聴く力」を鍛える2つのポイント
こんにちは。
me:Riseキャリアコーチの井本(いもと)です。(>>コーチ紹介インタビュー)
最近、書籍「LISTEN」(ケイト・マーフィ 著)や「人は聞き方が9割」(永松 茂久 著)のように、
“聴く” や “聞く”
をテーマとした書籍や記事を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
実際に、私がコーチングセッションを実施させていただいている中でも、
「どうしたら私も聴く力を身につけられますか?」
といった声をいただくことが増えており、聴く力への関心の高さを感じています。
昨今のみならず、経営学者 ピーター・F・ドラッカーも重要性を説いてきた「聴く力」。
今回は、この「聴く力」を鍛えたいと思っている方へ2つのポイントをお伝えしたいと思います。
■「聴く力」を鍛える2つのポイント
その2つのポイントとは
① 事実や感情をフラットに受け止めること
② 話し手の興味・関心事に関心を持つこと
です。
逆を言うと
① 聴き手の価値観で否定・賞賛をしない
② 聴き手の興味・関心事にフォーカスしない
ということです。
そう言われてもなかなかすぐにイメージしきれないと思うので、この2つの点については、ある対話から一緒に考えていきたいと思います。
■話を引き出す聴く力
ある週明けの月曜日、あなたは、会社同僚から
と話しかけられました。あなたはどのように返答しますか?
例えば、以下の中では、どれがあなたの返答と近いでしょうか。
私なら・・・
4の「社外セミナーに行ったんだ。」と返答をし、
相手が言いたいことをお話くださるのを少し待ちます。
同時に1・2・3のような返答は意図的に避けます。
■話し手が話したいことをスムーズに話せる返答がベスト
一見、どの返答も“悪くないのでは”と思われる方もいらっしゃるかも知れません。
そう思われた方は、4つの返答パターンがその後どのような対話に繋がっていくのか想像してみてほしいのです。
Aさんを話し手、Bさんを聴き手としてそれぞれのパターンのその後を考えてみます。
1:賞賛パターン
賞賛し褒めることは、相手に不快感を与えることなく意欲を高めることにも繋がることもございますが、評価のニュアンスで会話をすると「良い・悪い」という話の構図が出来てしまい、良し悪しの話ではない場合や、失敗した話を吐露したかった場合等では、話し手が素直に話したいことを話せなくなる可能性があるので注意が必要です。
2:聴き手の興味・関心にフォーカスしてしまうパターン
こちらでは、受け取り手の興味・関心あることを質問してしまったことで、会話の方向性を握る主導権が話し手から聴き手に変わってしまっています。この後も、Bさんからの質問にAさんが応えるという質問攻めの流れになってしまうのが想像できますよね。
3:会話泥棒パターン
こちらは、完全に自分の話にすり替えてしまっており、話し手は自分の話をする気さえも奪ってしまう危ないパターンです。
4:フラットに受け取るパターン
話し手の興味・関心がどこにあるのか決めつけず、社外セミナーに行ったといった事実をそのまま受け止めたシンプルな返答をすることで、話し手が話したいことをスムーズに話すことができそうです。その後の展開も話し手が話したいことを話し、聴き手がその話を受け取っていく心地よい対話の流れがイメージできますよね。
あなたの周りにいらっしゃる、話の聴き上手な方も思い浮かべてみてください。
きっとその方は、
・否定や賞賛などの判断は少なく、フラットに話を受け入れてくださり
・話の方向性をあなたに合わせてくださっている
のではないでしょうか。
■まとめ
今日は、具体事例を交えながら
今からできる「聴く力」を鍛えるための2つのポイントを紹介しました。
いかがでしたでしょうか。
是非、ご自身の価値観や興味関心のフィルターを少し脇に置き、この2つのポイントを身近な対話で実践してみてください。
たった2つのことを意識するだけで、相手が話したいことを話すことができ、あなたも話を聴くことが出来ているという実感を得られるかも知れません。
聴く力を身につけたいとお考えの方に少しでも参考になっていると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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