スタジアムnote【後編】
「早く日本中、世界中を気兼ねなく安心して旅できたらいいのになぁ」スタジアムnote【前編】を書きながら切に思いました。国内スタジアムをめぐる旅には必ず気づき、発見があります。それはサッカーだけでなくスタジアムに集うヒト、モノ、コトとも関係があるようです。
後編はこの3スタジアムをご紹介します。
④シティライトスタジアム(岡山県岡山市) ⑤ノエビアスタジアム神戸(兵庫県神戸市) ⑥パナソニックスタジアム吹田(大阪府吹田市)
④シティライトスタジアム
2020年2月高知から大阪へ帰る途中、立ち寄ったのが岡山のスタジアムでした。J2ファジアーノ岡山。矢島選手(現ガンバ大阪)の所属チームとして知ったのがきっかけでした。JR岡山駅からバスで約6分と今まで旅したスタジアムの中では主要駅からのアクセスはすごくよかったと感じました。
スタジアムに向かう途中に公園があり子供たちがサッカーボールで遊んでいました。ボールが転がってきたので得意げにボールを軽く蹴り返したら、斜めにボールがそれていき恥ずかしかったです(笑)ストイコビッチ監督の革靴でヒールトラップからのシュートがいかに神業かを改めて思い知りました。
スタジアムボランティアの年齢層の幅広さが好印象でした。学生から地元の年配の方が一緒になってファジアーノ岡山、スタジアムを盛り上げる姿はクラブが地元に愛されている証だと思いました。
ちょうどJ2開幕戦だったので試合前のセレモニーではダイナミックな書が即興で披露され、今年もJリーグが始まる高揚感がありました。
ここから約4カ月リーグが中断するなんてその時は予想だにしませんでした。この経験から「やっておきたいことは先延ばしにせず即実行」その大切さを再認識しました。
⑤ノエビアスタジアム神戸
2019年7月バルサが神戸にやって来ました!海外サッカーは詳しくありません。日本選手の所属チームを少し知っている程度。なぜバルサを見たいと思ったか。イニエスタ選手擁するヴィッセルと古巣バルサとの対決をこの目で見てみたいと思ったからです。知り合いの指導者が育成をお手本にしていることもあってスペインサッカーにも興味がありました。一番遠い席でも1枚1万円。普段のJリーグチケットの約5倍の値段がしました。
偶然にも自分の誕生日だったので自分へのご褒美に2万5千円の席にしました。「自分の誕生日にバルサの試合を神戸で観れる」普段から偶然の重なりや繋がりを大事にしています。これは観に行かなあかんと(笑)
地下鉄海岸線「御崎公園駅」から徒歩約6分、国道沿いの平道。直進なので分かりやすかったです。スタジアムグルメに神戸牛の焼肉串など「せっかく神戸に来たから食べたいな」と思わせる胃袋をつかんだ見事な戦略だと思いました。
コパ・アメリカの日程と重なり残念ながらメッシはいませんでした。髪を伸ばしたグリーズマン、美しかったです。彼のプレーを初めて観たのはロシアW杯です。フランス代表のキャプテンとして抜群の安定感。他にラキティッチ、ブスケツなど海外サッカーに疎い私でも名前を知っている選手がスタメンでした。豪華すぎるスタメン表。
漢字・カタカナ表記もありました。
ヴィッセルのイニエスタ選手を直に観戦したのもその時が初めてでした。360度眼がついてるんじゃないかと思う視野の広さ、アイデアあふれる正確なパス。プレーに魅了されてあっという間に前半が過ぎていきました。
後半バルサはトレーニングマッチということで主力選手を交代させ、サブの選手を入れていました。イニエスタ選手も交代で実質、両チームフルメンバーで観れたのは前半だけでした。もっと観たかったですが、バルサのサッカー、スペインサッカーの「型」と言われるものを充分感じることができました。自由にプレーしているように見えて、幼いころから積み重ねている共通認識のようなものがバルサの育成出身の選手間にはあると思いました。
⑥パナソニックスタジアム吹田
地元大阪のスタジアムを『スタジアムnote』のトリにしました。企業や個人の寄付金で2016年に開場したサッカー専用スタジアムです。大阪モノレール万博記念公園駅から徒歩約15分と夏場は歩くのが少し大変かもしれません。通常のアクセスルートは駅からエキスポシティ前に階段の登り降りがあり、スタジアムの駐車場を周回してスタジアムまで歩くので、けっこう疲れます。半年ほど前、モノレール高架沿いに歩いていく別ルートを知って歩いてみると通常ルートより平坦で楽でした、所要時間も気持ち短いと感じました(個人の感想です)
エキスポシティの観覧車の夜景がきれいなナイターがおすすめです。
パナスタで観るガンバ大阪の試合は年間平均3試合。熱狂的ファンではないですが長年住んでいるホームタウンの試合観戦はもはや「年中行事」です。毎年決まった神社へ初詣に行くあの感覚に近いです。
スタジアムで一番印象に残っているのは2017年天皇杯を観戦したこと。川崎のコレオグラフィーの美しさは見事でした。
試合は延長までもつれ、鹿島が優勝しました。その時ピッチで泣き崩れる中村憲剛選手が強く印象に残っています。そして今年2021年の天皇杯で、出場こそなかったものの見事リベンジを果たして引退しました。プロの第一線で地道に積み重ねてきた歳月は決して裏切らない、中村選手をみてそう感じました。
スタジアムnoteこれにて完結です。今年は通称海ぽちゃスタジアム、ミクニワールドスタジアム(福岡県北九州市)に行ってみたいです。早くスタジアム旅ができる日常に戻ってほしい、そんな願いも込めて書きました。最後まで読んでいただいてありがとうございます!