キャリアコンサルタント試験の勉強法 (30年度第9回)【前半】
私(※)は人と組織の『成長』を大切にしたい中小企業診断士・シニア産業カウンセラー・キャリアコンサルタントです。
私は、キャリアコンサルタント第9回試験※(2018/8/26・9/1)に運よく合格しました。
※試験機関:キャリアコンサルティング協議会
この時期、仕事が忙しかったこともあり、本格的に試験勉強を始めたのは2カ月前から。私のように、時間も限られ、キャリア支援を専門の仕事にしていない方に参考になればと思い、自分の勉強法をまとめます。
時間のある方は、もっと余裕をもった勉強方法をオススメします。
ちなみに、私は2014年に産業カウンセラーの資格を取得していますので、そのあたりの知識は頭の片隅に残っていました。ただ、普段の仕事では、使ってませんので、相当さび付いた知識でしたが・・
まず、時間もなかったので、ざっくり勉強の方針を決めました。
試験は次の3つ。
①学科:四択のマークシート
②論述:事例記録から設問に解答
③面接:ロールプレイと口頭試問
「面接」や「論述」は、今から時間をかけても、なかなか成果が出にくいと思い、講座で習ったことを確認する程度にしようと割り切りました。
特に、面接試験は、自分にとって、体感して身につけるべき点が大きく、テキストを読んでスキルアップするのは難しいと感じました。
そのため、勉強は「学科」に集中。
結果として、勉強の時間配分は『学科:8 論述:1 面接:1』ぐらいの割合でした。
(過去の産業カウンセラーの学習経験があったのも、面接や論述の時間を削減しようと割り切れた理由かもしれません)
Ⅰ.学科試験
学科試験は100点満点中、70点以上で合格できます。
つまり、50問中、15問までは間違えることができる。
私は「良い点を目指すこと」ではなく、「合格すること」を目標にし、次の2つを意識しました。
・勉強しても、正解を導くのが難しい分野に時間をかけない(例 時事ネタの問題)
・毎回、試験に出る分野の問題は落とさない(例 キャリア論)
目標を70点にすると、ギリギリなので、とりあえず80点を目標にしました。
1.勉強教材
私が試験勉強で使った教材は次の4冊と過去問(第6回~8回)です。
①キャリアコンサルタント(テキスト)
②確認問題集
③模擬問題集
④関連情報集
時間も限られていたので、他の参考書まで手を広げる余裕もありませんでした。
2.問題集を解く
まず、自分の現時点での『理解度』を確認するため、2つの問題集を2回、解きました。
①確認問題集(175問×2回)
②模擬問題集(100問×2回)
1回目は、簡単な問題以外ほとんど不正解。気持ちがなえますね。
「確認問題集」は、問題文がテキストの文章をそのまま使っているものも多いので、間違えたときにテキストを参照しやすいのがよいですね。
3.重点分野を決める
問題集2冊×2回すると、自分の苦手な分野がわかってきます。加えて、講座のときに「ここ出ますヨ」と言われたところや問題集でもよく出る分野は試験に出そうなところとしてチェックします。
「試験の出題分野」と「自分の理解」をかけ合わせて、重点的に取り組む分野を決めました。次の図のようなイメージです。
私の優先順位は「試験に頻出の分野」で、自分が「理解不足」のところ。次に、「試験に頻出の分野」で「ある程度理解できた」ところ。
時間があれば、自分の理解不足の分野を幅広く勉強したいところでしたが、試験の合格を最優先し、まずは試験の頻出分野を確実に答えられるようにしました。
ちなみに、自分の重点分野は「キャリア理論」、「発達論」、「アセスメントツール」あたり。特に理論、人名、やったこと、が連動して頭に入ってこなかったので苦労しました。
4.ノートにポイントを書く
テキストの順番に網羅的にノートを作成している余裕はないので、3.で確認した、試験に頻出の分野で、自分の理解が不足している重点分野に絞ってノートを作成しました。
私は、ルーズリーフの左側に、ポイントとなるフレーズを書き、右側にその説明を書きます。左右のどちらかを隠して、答えられるように何度も繰り返しました。
5.過去問を解く
試験1ヵ月前になって、直近の過去問(第6~8回)を解きました。答え合わせをして7割以下だと焦りますが、誰もが間違えそうな難しい問題は、さらっと確認程度で深追いをしませんでした。
むしろ、多くの人が落とさない普通の問題を間違えたところはしっかり復習するようにしました。
6.時事ネタ問題
時事ネタの問題は、「関連情報集」を中心に使って、試験の3週間前から集中的に確認。すべての社会・経済動向の統計データを暗記することはできませんので、問題集で出たようなところを中心に確認しました。
細かい数値やパーセントよりも、全体的なトレンド(増えているか、減っているか)を意識し、大まかな傾向をつかむよう意識しました。
7.試験時の対応
試験本番、思った以上に初見の問題が多かったような印象を受け、焦りました。ただ、他の多くの受験生も同じように感じていると思い、まずは普通の問題を確実に取ることに集中しました。
難しい問題でも、4択のなかで「これは違うのでは」と思うのが1つ、2つありますので、それを除いてから選択すれば、なんとか回答できるものもあります。最後まで、あきらめずに自分の納得のいく選択をすることが大切だと感じます。
続く。