眠れれば1日頑張れる➡︎癒されつつ進む
毎日休む時間も、自分自身のための時間もないくらい、常に動き回っています。「休んで」と言われても休めない現実があります。
1人で背負う在宅介護の恵みと厳しい現実を、現在形で体験中です。
2021年10月30日に戻ってきたママは、少しだけふっくらして、朦朧としていたような状態が減り、ここ数日食事の量も少し増えています。
ダイニングテーブルの前で車椅子に座っている時、キッチンに立つ私を見てずっと見つめて、微笑んでくれます。毎朝、私の顔を見つめて、私だと気づいてくれて、家の隅々を見て、今自分が家にいるのだと思い出してくれます。
時々、声を出して笑ってくれる時もあります。パット交換や移乗の時など、嫌な時もどこか痛い時も、声を出してくれるようになりました。昨日今日は、何か喋ってるような声を出してくれるようになりました。
ママが施設に入っている間に、家の庭を見せてあげたいとずっと願っていたことが、今、叶っています。外を見ることも、壁中に貼った写真を見ることも、家に来る子供たちをガラス越しで見るのも好きです。
私は、常にママに笑顔見せるようにしています。どんなに大変でも、そんなに眠れなくてしんどくても、ママには笑顔を見せるようにしています。ママの心の平安のためです。
でも、この間、ママが食事中にむせて、苦しそうに私を見つめて、「ママ!ママ!(咳払いを見せながら)出して!ママ!」と焦って私が顔を歪めながらママを心配していたら、ママがうまく咳払いができて、ハハハ!と笑って見せてくれたんです。
それに、眠れなくてつらそうに顔を伏せたり目を閉じたりしていたら、すごく心配そうに私を見てくれて、大丈夫だよって笑顔を見せたら安心したような表情をしてくれました。
前の施設の相談員さんが「お母さんズームで見たでしょう?!あんなになっちゃってるんですよ!」と療養型病院に行かせるしかないことをおっしゃりましたが、ママは、ちゃんといろいろわかるんです。ママは、ちゃんと本来あるところまでは回復できるんです。
私は毎晩、もしも私に何かがあった時(ちょっとした風邪をひいたりした時も含めて)、ママのケアを知らない人のところに送られてしまい、また恍惚の人になってしまう、そんな不安で寝れない状態が続いてます。(➡︎でも、これを書いた夜から「不思議なでも確かな力」が働いて、いつものように眠れるようになりました!PTL!)
親族で、1人でも相談できる、日ごろの生活を見て、いざと言う時に何をしたらいいかわかってくれる人がいてくれれば、当然、私はこんなに疲弊しないでしょう。
これは、以前の在宅介護時と同じです。ただ今回は、違った意味での大変さがあります。体調管理がとても大変です。ちょっとしたことで死に直結してしまうからです。明日から寒くなるとのこと、さらに配慮が必要です。
自分で何も言えないから。されるがままだから。少しでもママに寄り添って少しでもママの気持ちは同調して少しでも楽でありますように。
デイサービスに通い始めたら、途端にご縁性肺炎になって40度近い熱が出てしまいました。在宅介護の初日には、おそらく熱がこもって39度近い熱が出て緊急救急病院に行きました。
はじめの2週間は特に、実に多くの事業所名だったのいろいろな人々とのお話や契約、本当に大変でしたが、少しは慣れる部分もありますが、これからも大変さは変わりません。
施設や病院に預ければ安全だと思っている人がいるかもしれませんが、ママは普通の食事ができません。ケチャップ状態のとろみがゼリー食しか食べれません。しかも小さいスプーンで少しずつ1口1口5君をしたことを確かめないとすぐにご縁してしまいます。
しかも、小さいスプーンで少しずつ1口に2回か3回ゴックンしたことを確かめないとすぐに誤嚥してしまいます。おいしいね、カミカミごっくんしてね、喉につめちゃダメだよと1口1口声をかけながら、順調に食べさせなければなりません。
口腔ケアも、私が以前もしていたように、口腔ケアティッシュで口全体を前歯の上の部分などを傷つけないように拭いてから、歯間ブラシを一つ一つの歯間に当てて、ほんの少しだけ乾いた歯ブラシにテストをつけてブラッシングをして、再び、口腔ケアティッシュでふきとって、乾いたスポンジにほんの少しだけつけて歯茎を軽くマッサージします。歯ブラシとスポンジは、絶対に水分はしっかりととらないと、その水分が原因でご縁性肺炎を起こしてしまいます。
これをやらないと、すぐに出血するような歯槽膿漏になってしまいますし、誤嚥性肺炎の原因にもなります。実際に、家に帰ってきた時は、すぐに出血する歯茎場所が多かったのですが、このところ出血はありません。
おしもも、毎回ちゃんと拭き取って、インセンをしてあげないと、陰部のいろいろがひどいことになってしまいます。
褥瘡もできていましたが、今はだいぶ良くなっています。爪白癬は広がってしまっていますが、症状がないからとのこと、何も処置をされていないままです。きれいな爪も残っているけど、ママの爪は縦長でとてもきれいな爪の形。
今でも手を握ると、同じあの優しい感じが伝わります。
前の施設でもその前の施設でも、体位変換や移乗の時も、乱暴に動かす人がいましたが、ママはめまいを起こしてしまうし、急に動かされて不安になってしまうので、しっかり優しく声かけをして、ゆっくりとしっかりとしてあげないといけません。
マスクも清潔なものは、24時間つけておいてあげないといけません。口を開けっ放しにしているので、乾燥するし、感染予防になるからです。これはデイサービスの頃からショートステイでも特養でも老健でも守っていただいていました。
耳は、一度デイサービスの頃に、補聴器が血だらけになって帰ってきたことがあって、それから、ヒルドイド等綿棒につけて優しく耳掃除をしても、血が出てしまいますので、気をつけて看護婦さんがやってあげないといけません。
前にも書きましたが、1回の食事に1時間半ほどかかります。どこの施設もどこの病院も、そんなに時間をかけて1人の人に食事をさせる事はしてくれません。だから前の施設からも追い出されてしまったわけです。
まだ食べれるのに、まだ笑えるのに、まだこれから回復できるのに、介護者がいないから、介護者が疲弊するから、そんな理由で廃人でさせられてしまうのです。
私が倒れるわけにはいきません。でも、寝ようと思えば思うほど眠れないのです。眠れないなど一切なかった私でしたが、ママを引き取ってから、信じられないくらい眠れないのです。毎晩眠れないということがこんなに辛いことだとは思いもよりませんでした。
それでも仕事、日常生活に加えて、ママの介護をこなしています。眠れれば、それが可能です。
もちろん、ヘルパーさんも、訪看さんも、訪医さんも入ってもらっています。ママのゼリー食のお弁当も毎日宅配してもらっています。
皆さん優しくてとても良い方たちで、助かっているのも事実ですが、ヘルパーさんに1日から3日に1回1時間入っていただくだけでは、私のやる事はその100倍あります。
訪看さんの国の制度も、なぜ介護ではなく医療を使うのが2週間だと決められているのかが分かりません。在宅介護をしていれば、私は仕事をして何とかやっていますが、普通はできないことをしているわけですので、毎月の生活費の支給が必要です。
政府には、在宅介護にもっと目を向けてほしいです。改革される頃には、ママも私もこの世にはいないでしょうが、声はそれなりにあげています。
ママと私が守られるようにお祈りください。読んでくださってありがとうございます。