記 2023/11/27 終わりたくねえよ 泣くな白けちまうだろ
今週の呪術廻戦めちゃくちゃいい。どのくらい良かったというと少女終末旅行と宝石の国に並ぶ。この2つは私の好きな漫画tier1で、今週の呪術廻戦は作品全体じゃなくてパートだけで言ったらそれらを超えるくらい良かった。パートだけで言えば、今際の国のアリスでアリスが全てのデスゲームを仕掛けた黒幕に「ただの中間管理職だろ?」と言うシーンやネウロでヤコが電人HALのパスワードがわかった理由を説明するシーンなどが好きだが、今週の呪術廻戦はそれくらい良かった。
何がいいって、何千年にも及ぶある種SF的な背景を持つ羂索にとっての人生の結末が「お笑い」に収束していくところだ。全く想定していないところから現れた人間がお笑いという概念を用いて羂索の心を溶かしていく。羂索は面白さがわからなくて戦いの旅を続けてきたがそれでも見つからなかった。だが高羽と出会うのだ。それって人生と同じで、私たちも知らないところから来たものに心を動かされている。知らないところから来たものに心を動かされて、「君 超面白いよ」と面白さの実在を認める。そこに非人間の人間性を感じる。羂索も人間なんだと思った。
ピンチャンが実在する世界では、「終わりたくねえよ」は高羽の持ちネタなんだなと思った。
https://vxtwitter.com/4444carbon13/status/1729007417000960438?s=46&t=5RVsscd3STa3-KdWAgRZEQ
ピンチャンが実在した世界と呪術廻戦の世界、両方の世界から「終わりたくねえよ」という文言は解釈できる。前者の世界では「終わりたくねえよ」とは、高羽が毎回漫才の終わりに発している、言うなればオードリーの「いや本気で言ってたらお前と一緒に漫才やってねーよ」と同じ決まり文句だ。漫才の持つ虚構性さえネタにして、あたたかい斜に構えた文句にしてしまう。漫才にはそれができる。終わりたくねえよ、めちゃくちゃウケてると思う。普通に漫才してたら急に真顔になって「終わりたくねえよ」って言うのめちゃくちゃ面白いから。
逃げ若にも暗号学園にも面白いと思ったはずだが、ほとんど印象に残らなくなってしまった。
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