香川への移住10ヶ月目。地方都市暮らしの幸福感を考える
ふと思い立って、このテーマで書いてみたくなりました✏️
というのも関東に住んでいる時よりも、いまの暮らしのほうが幸福度が確実に高いと感じているからです。
移住してもうすぐ10ヶ月ですが、この幸福感の正体を自分なりに振り返ってみようと思います🙏
移住の条件は「海が近くにあること」だったので、家の目の前に海が広がっていると、それだけでハッピーな気分になれます。
けれど今回の記事ではもう少し感覚的な生活に根ざした部分を取り上げてみようと思います。
「自分がどこに属しているか」という感覚の違い
これは独特な感覚というか、人によっても違うと思うので、あくまでも私の場合です。
東京で暮らしていた頃、私にとっての「所属」は最寄り駅を中心に考えるものでした。たとえば「渋谷駅に住んでいる人」というように、駅単位で自分を位置づける感覚がありました。
これは電車が主要な交通手段である都市ならではの特徴かもしれません🚃
一方、香川に来てからは「高松市」というもっと大きな単位で自分の居場所を考えるようになりました。そのせいか、高松市に住んでいる人たち全体が「ご近所さん」のような感覚になったのです。
私が公共施設で働いてるため「様々な地域に住んでいる方と接点を持っている」という特殊性はありますが、家でずっと仕事をしている夫もなんとなくこの感覚はわかるそうです。
これは車社会であることも関係しているのでしょう。
先日も友人と遊びに行く際に私が車で迎えにいき、帰りには家まで送るということがありました。
友人の家から自宅までは車で15分ほどで「近くに住んでるな〜」って感覚になりました。(電車だと6駅くらいはある)
東京に住んでいると「家まで送る」って行動そのものがほとんどないので、なんだかワクワクした気持ちになりました☺️
そんな「ちょっとした距離感」が、心地よい親しみや安心感を生んでいるのだと思います。
選択肢の少なさがもたらす幸福感
「選択肢は多いければ多いほど良い!」そう思う方もいらっしゃると思います。特に私も若かりし時、選択肢がないことはとても不自由に感じていました。
ただ歳をとったせいか、現代の情報量が多いせいか、ほどよい選択肢というのが今の私には心地よく感じます。
高松市は地方といえど、生活に困るほど選択肢が少ないわけではありません。
ただ、東京ではお店やイベントが選びきれないほどあります。
もうそれは把握できないほどに🥹
だから私はもう把握することを諦めてたと思いますし、能動的に集めようともしていませんでした。
私が住んでいる香川県高松市もイベントはたくさん開催されていますが、なんとなく把握しきれる範囲で「選んで参加した」という充足感があり、そこに楽しさを感じます。
「選択」ということを考えている時に、TEDの動画を思い出しました。
話し手のシーナ・アイエンガー教授は、「ジャムの法則」という心理現象を発表しており、この法則は選択肢が多すぎると逆に選択が難しくなり、満足度が低くなるというものです。
私が感じていたことは、まさにこの法則そのものです。
いくつか市内でやっている特定ジャンルのイベントに2〜3つ参加すると、そこには知っている人がチラホラいることもあります。
これはイベントの数が少ないからこそ起きる現象です。顔見知りが増えることで人との距離が縮まり、結果として安心感や所属感が高まります。
田舎ほど密な距離感ではありませんが、『知り合いがそばにいる』『何かあれば声をかけられる』というほのかな安心感が、言葉にしづらい幸福感に繋がっていると感じます。
移住してみないと分からない変化
選択肢がほどよく絞られることで、人とのつながりが深まり、「自分がどこに属しているか」の感覚が変化する。
このことは移住前には想定できなかったことです。
環境を変えることで自分の感覚が変化するのは本当に面白いことですね。
それも半無意識的変わっているので、きっと1年後には忘れてしまうと思って書き留めました。他にもまた思いつたら書こうと思います🥰