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#59 個は群になる ~ディアエヴァンハンセン~

おはこんにちこんばんは。
ここ最近朝夜めちゃ寒くて冬の訪れを感じてます。
秋と冬の境目って、毎年よくわからないっすね。。。



数日前、予告を見て心を奪われた映画を観てきました

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ディアエヴァンハンセンという、ミュージカル映画です。
ブロードウェイで上演されている作品の映画化、
作品の名前としてはなんとなーくは知ってましたが、ストーリー展開も音楽も何も知らずに今作観ました。
いやぁ…無知って得だなぁと思いつつ、知ってる人からするとまた違う面白さがあるんだろうなと!
今日はディアエヴァンハンセンの感想レビュー、いきまひょ!


作品のテーマは「孤独」

今作、何度か映画館に足を運んだときに予告は数回観てました。
加えて宣伝写真の文言にもある通り、
思いやりでついた嘘。そして、たどりついた本当。

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この言葉通りの作品でした。

この文言は主人公エヴァンのことを指してますが、
エヴァン以外にも孤独を感じているキャラがたくさん出てきます。
これが非常にリアリティがある、
誰に感情移入するかで見方が変わる。


孤独って、人が思う感情なのでグラデーションがあると思います。
人によっては些細なことに見えるかもしれないし、
人によっては些細ではないかもしれない

感情としては負。
この負の感情のグラデーションがかなり深い。
濃いというより深いという方が正しい気がします。


色んなグラデーションがある感情だと思いますが、
"孤独"
を今までの人生で、全く感じずに生きてきた人っていないんじゃないかと思います。
ティーンの頃、多感な10代の頃は特に。


僕も今までの人生の中で途方もない孤独を感じたことが
数え切れないくらい何度もあります。
本物の四面楚歌を味わったこともありました。
なんならクリエイターという仕事の特性上、
今も常に孤独との戦いでもある。


孤独って、真っ当な解決策が何もない
と思ってます。
付け焼き刃で紛らわすことは頑張ればできるけれども、
根幹の解決策にはならない。
僕が今まで言われてきた刃としての言葉は

「君みたいな辛い人たくさんいるよ」

でした。
たしかに間違いではないと思う。辛さを全く感じずに生きるなんて不可能。
ただ、人が思っている感じている感情を理解するなんてもっと不可能。

"辛いのベクトルは自分が決めるもの"

この作品の主人公エヴァンの気持ちが痛いほど分かる人もいるだろうし
そんなんで辛いのか、みたいに思う人もいるような気がする。
どんな感想を持ったとしても、あなたの感情。
人としての心を持っているからこその感情。
僕は今作を観た人の感想を片っ端から聞きたいとすら思います。


一緒くたに考えられがちかと思いますが、
「共感と感動」
はまるで別物だと思ってます。
今作に共感したのか、感動したのか。
コロナ禍の今だからこそ、映画化される意義があったんじゃないかなと、
僕はそう思いました。


とにかく力強い音楽

僕は音楽家なので、やっぱり音楽に焦点が当たります!
今作とにかく音楽が最高です。

言葉では言えない、喉元を通せない内に秘めた感情
がナンバー(歌)になってます。(ミュージカルなので当然ですが)

内に秘めた感情って、どうあがいても目に見えない。
というより出し方を知らない&隠すのが上手だったら
余計に見えない。
そんな人としてのぐっちゃぐちゃで繊細な感情を彩る音楽が、
とにかく魂を揺さぶってきます。


冒頭のナンバー(Waving Through a Window)からスゴイんです、
めちゃくちゃに内に秘めた感情の爆発💥

こんなに後ろ向きで希望と絶望の感情がごった煮なのに、
えげつないくらい強い音楽。
心の中はぐっちゃぐちゃ、でも表には出せない。
そんな深い深い感情が音楽として存在する…
スゴイです、えげつないです。


そして歌っているベンプラットさんの歌声の使い方がまた素晴らしい。
Wavingの歌詞の部分、1番の最初はファルセット(裏声)です。
でも2番以降はファルセットじゃない。高音!
感情がどんどん爆発していく、心の中で。
率直に「表現力すごすぎる!!!!!」と思いました!
これぞミュージカル。




扱っている内容がなかなかヘヴィなので、今作の感想は観る人によってかなり分かれると思います。
めちゃくちゃ泣ける人もいれば、胸にしこりが残るような胸クソと思う人もいると思う。

どんな感想を持っても良い、でもあなたは一人じゃない

最後に劇中のこのナンバーを貼っておきましょうかね。

では、また!

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