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ライターとしての目標はなんですか?
#ドーナツトーク は、誰かが出したお題についてのバトンリレー式の連載。書き終えたら次の人を指名し、最後はお題発案者が〆めます。 思えば、私の世界はいつも狭く、浅い…
これはね、壁に呼ばれたの。
※以前つくって、そのまま放置しているウェブサイトで唯一書いた文章。消えてほしくないので、こちらにも転載しておきます。依田さんはこの個展のあと、お亡くなりになりました。藤野でもぜひ個展を開催したいと伝えていましたが、その余力もなく、実現しないまま逝かれてしまったことが、今でも心残りです。
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まるで絵のように生々しく、鮮やかで、立体感のある、
おそらくはレンガ造りの建物の壁。
その、圧倒的臨
2011、2013、2016、2019。映画「藍色少年少女」再上映によせて。
先日、吉祥寺アップリンクで再上映されている映画「藍色少年少女」を見に行ってきた。観るのは、いったい何回目になるだろう。
「藍色少年少女」を紹介する記事を書いたのは、初公開直前の2015年のことだった。演劇表現を通じて、子どもたちの心と身体を解放しようと始まった神奈川県旧藤野町(現相模原市緑区)の表現活動団体「ふじのキッズシアター」が、映画をつくりたいと一念発起。その主旨に感銘した映像制作会社「曲
ライターとしての目標はなんですか?
#ドーナツトーク は、誰かが出したお題についてのバトンリレー式の連載。書き終えたら次の人を指名し、最後はお題発案者が〆めます。
思えば、私の世界はいつも狭く、浅い。
音楽ライターをやっていたとき、興味があったのは、世の中的にはほとんど知られていないインディーズバンドだった。無事にメジャーデビューが決まると、私の役目は終わったような気持ちになって送り出し、勝手にひと区切りつけて、新たなインディー
煙が立ちのぼる、朝。
うちからゴミ捨て場までは徒歩2分。
家を出て、細い1本道を針葉樹の森に向けて入っていく。
てくてく。
川を渡り、森はすぐに抜ける。
畑といくつかの家が見えてきて、景色がひらける。
視線を少し上に向けると、
ばらけて建つ3つの家から
煙が立ちのぼっている。
薪ストーブの、煙突からの煙だ。
冬の朝の清浄な空気のなか、音も立てずに上がる煙は、
静かで、動かない里山の風景に「動」の気配を漂わせる。
たったひとりに、確かに、強く、届くもの
情報が、溢れかえっている。
大切な情報も、求めていた情報も、
興味のない情報も、不必要な情報も、
全部が等しく、流れてくる。
ありとあらゆる知識、ぶつけられた怒り、
遠くの誰かの、小さな喜び。
何を受け止めたらいいんだろう。
私は何を求めているのだろう。
考えているうちにも、
次々と流れ、まばたきしている間に
もう、遠くまで過ぎ去っている。
何十億人の言葉が、迫っては、
あざ笑うこともせずに