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CAたちの第2章         Vol.1

Balloon Studio MARCO ディレクター Marcoさん 全日空

CBA世界公認バルーンARTIST ウェディングドレス部門優勝;テーブルデコレーション部門優勝;ウィンドウディスプレイ部門優勝

世界大会WBCドレス部門準優勝


Marcoさんと私の共通項は、法律事務所勤務経験、猫好きさんと美的感覚ですね(笑)。

Marco: そうそう。美に対する価値観が同じ人って少ないですよね。二人の共通点は妥協しないところです。そうした拘りがものづくりに生かされているような気がします。(笑)

弊社CAPRES合同会社のウェブサイトも製作していただきました。注文が多くてすみません!ところで、Marcoさんの名刺にはバルーンアーティストではなく、Directorになっていますね。ウェブ関連に加え、幅広く総合的なアートディレクションの分野で活躍されていますね。

Marco: 元々大学で機械工学研究室に在籍していたので、プログラミングには興味がありました。

私の仕事は、バルーンがメインですが、色々な人との関わりの中で、様々なジャンルのアートに触れる機会があり、刺激を受けました。
将来的にはバルーンだけではなく、色々なジャンルのアートに携わっていけたらな、なんて考えて、名刺の肩書きもDirectorにしています。

ロゴデザイン、イラストレーション、グラフィックデザイン、色々齧りました。
中でも、ウェブサイトを作るWeb designに強く惹かれるようになり、本業の傍ら、プログラミングスクールで本格的に学びました。
起美さんのWeb サイトのお話をいただいた時はとても嬉しかったです。と、同時に「素敵なサイトを作らなきゃ!」っていうプレッシャーも半端なかったですがね(笑)

本当にイメージ通りのものが出来上がり、感謝です。Marcoさんは法律事務所でご一緒していたときから、よくPCのマウスや鉛筆書きで、当時のオフィスネタの漫画や私の大好きなパリの街を舞台にしたイラスト等を描いてくれていましたよね。今でも作品集は大切にとってあります。

Marco: えーーーーーーーー。やだやだ。懐かしいなぁ。取っていてくれたなんて。ありがとうございます。実はパリには一度も行ったことがないんですよ。全日空時代も関空ベースだったため、パリ便はありませんでした。

イラストのほかにもインド舞踊にはまり、インドのどこの地域かまでは覚えておりませんが、小さな村に修行にいったのを覚えております。

Marco: はい。東インドのオリッサ州で一カ月ほど修行しました。今思えば、勇気ある行動だったなぁと懐かしく思います。

よく報道で女性だけで行動するのは大変危険だと聞きますが、滞在中、怖い思いをしたことはありませんでしたか。

Marco: ありました。細心の注意を払っていても、払いきれないくらい。安全はただではありません。現地の人の情報を集めて危ないところには近づかない、常に見えない危険に備える等、自己防衛できない人はインドでなくとも行くべきではないと思います。

そうですよね。CA時代にも、滞在ホテルは治安を考慮して選ばれておりましたが、ワンブロック先は決して歩いてはいけないとか、ローカルバスを使ってはいけないとか、細かな注意が蓄積されておりそれに従い行動していました。Marcoさんは好奇心と類まれなる器用さと集中力を必要とするアート関連の仕事を手掛けていらっしゃいますが、ANAのCAになったのはどういうきっかけですか。

Marco: 大学時代にハワイにJAL便で行った際、担当のCAに声をかけられ、受けてみたらと勧められたからです。折角、JALのCAにお声をかけていただいたのですが、私が受けるときにJALの採用はなく、ご縁あって全日空のCAになりました。起美さんはJAL出身ですよね。あ、そういえば、起美さんは、初代ミス慶應ですよね。なぜ女子アナでなくなぜCAになったのですか。

はは。今はなき当時のミスコン主催のサークルが、初めてスポンサーつきで開催したミスコンで優勝したから初代と言われているようです。昔だから今みたいにインターネット投票とかはなく、当日一発勝負でなぜか選ばれました。 受けましたよ。CX。女子アナ登竜門といわれているタイトルの初代が、実はCXの女子アナを最終カメラテストで落ちたなんて、笑えるわよね~。自虐ネタとして今でも使っていますが。女子アナ受かっていたら人生変わっていたかな。 身内に1960年代に外国エアラインのスチュワーデスをしていた者がおり飛行機をバックに制服姿で外国人と並んで記念撮影している写真などを垣間見たときの衝撃が大きかったのと、高校時代の友人が短大を出て一足先にJALに入ったため、世界を飛び回る楽しそうな話を聞いているうちに心はCAに。そして何より毎日通勤電車に乗ってルーティーン生活を送らないでよいのだという点に強く惹かれました。

Marco: それ、よくわかります。特に起美さんは自由人だから。

何がCA時代で一番印象に残っています? 良い意味でも悪い意味でも。

Marco: アンティークが好きだったので、ロンドンで蚤の市通いを楽しんでいたことでしょうか。魅力的な掘り出し物を探し歩いておりました。趣味にお金を使いたかったので滞在先では食事代をケチっていました。(笑)

私はもっぱら飲む、食べる、買う(服!)だったかな。

Marco: とにかく趣味ファーストで生きていました。よく言えば自分への投資期間でした。

それはよいことです。意味のない散財は何も残らないけれど、自分が好きなことを追求するために時間もお金も費やすことは、まさに“CAPRES”に役立つわけです。

Marco: 当時はDJの真似事をしていたので、レコードやファッションはマックイーンの洋服に傾倒しており、ロンドンに心酔していました。クラシックカーも大好きです。

同期や同じグループの方で今でもCAとして活躍されている方はいますか。

Marco: 皆さん辞めていると思います。でも交流は続いています。寝食を共にした仲間の絆は強いですよね。

CAをやめた経緯とその後のことをお話しください。

Marco: 3年くらいで一通り自分の中でこの仕事が完結し、別の世界に飛び込みたかったためです。CAの仕事をしていると、休みが不規則なためにできないことがたくさんあります。辞めてすぐにアテネフランセでフランス語を学び始めました。フランスにアートの勉強をしに行きたいと思い通い始めたものの、その過程で興味が別のベクトルへ移ってしまいました。ドイツの照明作家の代理店で働きはじめ、青山界隈でアーティーな生活をしておりました。そうこうしているうちに、自分の中でも方向性がつかめず迷走してしまい、リセットしようと法律事務所で働き始めてみたり。CAって潰しがきかないんですよ。

わかります。はっきり言って潰しはききません。昭和時代であれば、元スチュワーデス(当時はスチュワーデスという呼称が一般的であった)というと、まだまだ希少な存在だったため、第二の人生が人々から注目されたという印象があります。私は米系法律事務所に勤めていた時はHRとして採用もしておりました。秘書なら何とかなるだろうと応募をいただくのですが、事務職の経験が全くない、英語力が業務に通用しない等の理由で、採用を見送ることも多くありました。

Marco: 職種が限られますよね。国家資格等取れば別ですが、ホテルのコンシェルジュとかエアライン専門学校とかに行く方が多いでしょうか。

最近日本でも採用はメンバーシップ型でなくジョブ型に移行しています。そうなると、尚更、幅が狭くなるのではなかと思います。今の時代は「マス」ではなく「個」の時代。CAとして勤務している間に、自分の「興味」や「得意」を見極めて、ネットワークを広げていくのが大切だと思います。世の中はご縁で動いているものだと、常々感じます。


Marco: その通りです。バルーンに行きついたのもご縁の賜物です。

バルーンに出会い、アーティストとして独自の編み込みバルーンのスタンドを確立し、忙しい毎日を送ってらっしゃる。賞を取ったマックイーンへのオマージュドレスが大変印象的で、バルーンを劣化させて色の濃淡を出す等、細部までクリエイトするのは好きでないとできませんよね。

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Marco: フィギュアスケートの羽生結弦氏のバルーンドレススタンドを作ったことから始まり、独自の世界観で作品を生み出してまいりました。
国内最大のバルーンコンベンションにて、ウェディングドレス部門優勝、ウィンドウディスプレイ部門優勝、テーブルデコレーション部門優勝、世界大会WBC(World Balloon Convention)部門で準優勝、また、CBA世界公認バルーンアーティストの資格を取る等実績を重ねてまいりました。
今後もバルーンの価値を高めていきたいとの思いで、毎日奮闘しています。

素晴らしい目標ですね。常に新しい技法を探求され、オリジナルの作品を追求するのは根気のいる仕事ですが、大きな夢が叶いますように。                   



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