ルッキズムは昭和のかほり
特筆する才能などないが、ミスコンで勝ち抜く方法は誰から教わることもなく心得ていた。私がミスコンに出た昭和の終わりは、こうしたコンテストの審査委員は全員おじさんだった。おじさんたちの質問内容はよく覚えていないくらい他愛のないものであり、自分のアピールはあくまで控えめに、そして、多少惚けた回答をするのがウケるコツだった。これは何もミスコンだけでなく、その後の就職活動のインタビューでも同じ手法が通用した。当時の一部上場企業の面接者もミスコンの審査員も同じ年代の男性で同じような人物が