バレエ感想㉖「眠れる森の美女」Kバレエトウキョウ新制作2023年版
2023年10月8日、熊川哲也版「眠れる森の美女」世界初演に行ってきました。
感想ですが、ネタバレは後で書くので、まずはネタバレしない範囲で書きます。
衣装と舞台装置が本当に美しい
以前「芸能人本気バレエ」という番組で、 芸能人に バレエを踊らせたいと言うテレビ局のディレクターに対し、熊川さんが「衣装が泣く」と言っていたのがとても印象的で、Kバレエは衣装に力を入れているカンパニーというイメージでした。
今回の眠れる森の美女も衣装や装置にとても力を入れていることが伝わってきたので、絶対に見に行こうと思っていました。衣装デザイナーは、セルビア出身のアンゲリーナ・アトラギッチさんです。
衣装デザイナーとしてバレエ界では著名な方で、ロシアのミハイロフスキーバレエでナチョ・ドゥアト版の「眠れる森の美女」「ラ・バヤデール」「白鳥の湖」の衣装もこの方がデザインされています。
日本で制作するのは初めてだそうですが、世界的にはとても有名な方らしいです。ちょっと調べてみたのですが、ご本人はセルビア出身。ただしお母様はハンガリー人とのことです。
今回の舞台ですが、ダニエル・オストリングがデザインした特徴的なサークル型のセット、そしてアンゲリーナさんがデザインされた衣装が本当に素敵でした。
どの衣装も素敵だったのですが、個人的に1番印象に残ったのは、バレリーナたちの体型が貧相に見えなかったことです。残念ながら西洋人向けに作られたバレエの衣装を着ると日本人の体格の悪さが際立ち、胴長短足に見えることが多いです。割と有名なバレエ団の衣装であっても、足の短さや体格の貧相さが目立つようなデザインのものは多く、見ていてがっかりしてしまう事はとても多いです。今回アンゲリーナさんがデザインされた衣装は見た目も華やかで素敵なだけでなく、日本のバレエ団の課題である体格の貧相さが目立たないデザインとなっており、とても嬉しかったです。
また、セルビア関係者との付き合いが多い私としてはセルビア出身の新たな有名人を発見できた気分でとてもうれしいです。アンゲリーナさんぜひ日本でも何かイベントを開いてほしいですし、もっと日本で知られてほしいです。
感想(ネタバレなし)
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