バレエ感想⑫英国ロイヤルバレエ「シンデレラ」inシネマ
久々のロイヤルバレエシネマを楽しみにしていました!シンデレラは音楽もストーリーも大好きで、見る前からワクワク!人気があるみたいで、平日にも関わらず端っこの席しか取れませんでした。
さて、いつもの通りロイヤルシネマはダーシー・バッセルと男性の司会進行で始まります。ここで何だか気になったのですが、なんとなく画面が暗く、画質が悪い…。IMAXのアバターやらスパイダーマンを見た後だからか、どうも画像の荒さと暗さが気になります。しかも私が端に座ったからかもですが、何となく映像が縦長に映っている気がして気になりました。
ダーシー達は、監督のケヴィン・オヘアや、シンデレラの舞台を作り上げたスタッフ達と共にプロダクションの説明を進めて行きます。シンデレラが上映されて75周年、なぜ10年間ロイヤルオペラハウスで上映されなかったのかという質問については、「ロイヤルバレエ独自の演目を追求したかったから」とのこと。アシュトン作品は充分ロイヤルバレエらしい演目だと思いますが、もっと独自性が必要だったんですかね…。
王子役のワディム・ムンタギロフはアシュトンのステップはとても難しく、シンデレラを半ばリフトしながら舞台を縦横無尽に駆け回ることが多い。これを簡単なように見せるのが大変。とコメントしてました。ムンタギロフ、すごく英語が上手くなっててビックリ。
さて、肝心の舞台ですが、やっぱりなんか暗い。照明がと言うわけで無く、舞台の全体の色合いが1幕は暗いみたいで、映像もなんか暗かったです。
ギャリー・エイヴィスとルカ・アクリ扮する、継姉たちがステージ上で弾けます。衣装の方が言っていたのですが、姉達のテーマはファッション中毒と消毒中毒者。全ては上辺だけで、衣装は人工培養の花をイメージされています。対してシンデレラや妖精達は、自然の花をイメージした衣装だそうです。
ケバケバしい衣装をきたお姉様方がノリノリで舞台を進めていきます。他の回は女性が演じたこともあるみたいですが、お姉さん役やりたい男性ダンサー多そう。衣装を色々変えたり、ネックレスぶん回したり、超楽しそうだもん(笑
しかし、とにかく照明が暗い!
妖精達が出てきたら変わるかなと思ったら、もっと暗くなりました。金子ふみさん、とても綺麗なんだけど、マリアネラと並ぶと超ガリガリでビックリ。絞りすぎでは?と心配。
四季の精たちも、オサリヴァン、ハミルトン、ユフィ、マグリ、と超豪華キャストでみんな上手なのですが、とにかく照明が暗い。マリアネラが馬車に乗っていく場面もとても綺麗なのですが、照明が本当に不自然なレベルで暗くて残念。
休憩のインタビューでは、ラウラ・モレーラが登場。今回シンデレラを演じるだけで無く、なんとコーチも行っています。アシュトンのスタイルを伝えるために、数ヶ月特訓したことや、学生時代に練習したことなどを話してました。モレーラがシンデレラ!?と思いましたが、ネットに画像出てるから本当なんだな…。稀代のプリンシパルであり、キャラクターダンサーでもあるモレーラの引退は本当に残念です。
さて、2幕ですが、、最初から中尾さん登場!上手い!ちょっと白鳥の湖っぽいけど、本当に上手い!
ただ、照明がやっぱり暗い!空は曇ってるし、シンデレラが出てきたら明るくなるのかと思ってたけど、本当に暗い!ずっと暗い!
おそらく幻想的な空気を出そうとしてるのだと思いますが、暗すぎます!
途中でなぜかオレンジが出てくるのですが、当時はオレンジは高価な食べ物だったらしいです。お姉様方のオレンジの取り合いは面白かったですが、全体を通して照明が暗すぎるのが残念でした。マリアネラのソロも、ムンタギロフのソロも本当に美しいのに、照明が暗すぎる!
結局最後までなんだか暗い照明なのが、本当に残念でした。
今回これだけ全体が暗いのは照明のせいなのか、カメラのせいなのかわからなかったのですが、マリアネラが2010年のシンデレラデビュー時の話をしていた際に、当時の写真が何枚か出てきており、全てとっても明るかったので、これは演出のせいだなと確信。個人的には明るい方が好きだから、もっと明るくしてほしいですね。
3幕もやっぱり暗い。テンポも速いし、見ていて飽きないのですが、とにかく暗い。結局最後のカーテンコールが一番明るかったんじゃないかと思います。
うーん、せっかくの新プロダクションなのに、みんな上手なのに、映像が暗くて残念でした。