ミライのキャリア#25資格とは?
【えりな】
今回から資格とキャリアの話です。
【Caol】
前回までの起業編、繰り返し「専門性」という言葉が出てきましたが、専門のもっともわかりやすい形が資格ですね。医師免許を持っていれば医師で、医療の専門家です。えりなさんは、資格についてどんなイメージを持っています?
【えりな】
専門性を証明するもの、というイメージですね!
国家資格の種類
【Caol】
あと、就職や転職でのキャリアアップ、独立起業につながるのが資格、というイメージもありますよね。で、例えば、国家資格ってありますよね。
えりなさん、あれ、何種類くらいあるか知ってます?
【えりな】
え〜、どれくらいだろ。100種類くらい?
【ホリデー】
そんなあるかな〜。
【Caol】
なんとその数、313種類あります。
【ホリデーえりな】
そんなにあるんだ〜〜!
【Caol】
世の中にはいろんな仕事があって、いろんな資格がある、ってことですね。
じゃあ、そんな資格をどうとらえればいいのか。そのために今回は2つの物差しで資格を見ていきます。
【ホリデー】
よろしくです。
独占資格↔︎スキルの証明
【Caol】
まず1つめの物差しは独占資格かスキルの証明か、というものです。
独占資格というのは、資格取得=職業選択となる高度な専門家となる資格、もう一方はスキルや学習の証明になる資格。この物差しでは資格はこの2種類に分類される、というわけではなく、この中間にあたるものもあります。
【ホリデー】
ほ〜、なるほど。
【えりな】
資格と言っても色々あるんですね。
【Caol】
ではこの独占↔︎スキルの証明という物差しで、資格を分けてみますね。
まず、独占資格にあたるのは、資格取得=職業選択となる高度な専門家となる資格、これは医師や弁護士ですね。法的には業務独占と名称独占があるもの。
【ホリデー】
独占、って自分のやることを職業に独占される、って意味ってことですかね?【Caol】
そうですね。資格を持っていない人がやってはいけない、やると法に基づき処罰されるというのが、業務独占です。医師免許を持っていない人が手術をしてはいけない、というもの。起業するときにお世話になる税理士さんは業務独占です。
【えりな】
資格をもって初めて仕事の肩書きを名乗る…みんなが憧れるやつだー!
名称独占のみの資格・設置義務資格
【Caol】
独占資格に近いのは、名称独占のみの資格または、設置義務資格。
名称独占というものは資格を持っていないものが勝手にその名称を名乗れないというもの。保育士などです。業務独占ではないんだけれど、だいたいは、資格がないと採用がない、ほぼできないものがほとんど。
設置義務資格というのは、特定の事業を行う際に、事務所や会社に必ず資格持ちがいなければならない、という資格で、宅建こと宅地建物取引士がそれ。
【ホリデー】
あ、僕、「食品衛生責任者」の資格持っていますけど、これは設置義務資格、ってやつですかね?
【Caol】
そうですね。
【えりな】
ホリデーさん、なんでそんなの持っているんですかw
【ホリデー】
うちの会社、なぜかキッチンカー事業やっている不思議なデザイン会社でwそれで取る必要がありましてw
【えりな】
なにやっているのですかwお弁当売っているデザイン会社って、なかなかないですよね。
【ホリデー】
ぜひ、食べに来てね〜!
スキルや学習の証明になる資格
【Caol】
はい。では話をもどして、2つ目の、スキルや学習の証明になる資格。
これは、法的には「技能検定」というもので、特定の仕事のスキルを検定し、証明として資格をだすものです。ファイナンシャルプランナーなどがこれ。唯一のデザイン系国家資格「ウェブデザイン技能士」もそうですね。
【ホリデー】
そんなのあるんだ。全然知らなかったw
【Caol】
正直、キャリアによっては、持っていた方がいい資格ですが、なくてもその業務ができます。つまり、キャリアアップや転職の際に有利にはなるが、なくても困らない資格。
【ホリデー】
デザイン系の資格かあ、考えた事もなかったな。確かになくても特に困ってないですね。
【えりな】
ホリデーさんほどの人が考えたこともなかったって、ほんとなくてもいいってことですもんね…
ちなみに話し上手を証明する資格ってないんですよ…
独立・起業↔︎組織に必要
【Caol】
別の物差しは、独立、起業ができるものか、組織に必要なものか、ですね。設置義務資格の全ては組織に必要なもので、独立起業には向かないもの。
【ホリデー】
ん?独立起業に向かないんですか?
【Caol】
だって、ホリデーさん持っている「食品衛生責任者」あっても、それだけを根拠に独立します、って無理でしょ?その組織の誰かが本来の業務のついでに持ってればいいわけだし。
【ホリデー】
たしかに〜。
【Caol】
この物差しで見ると、医療だと、理学療法士、作業療法士は組織に必要な資格で、やることはすごく似ているのですが、柔道整復師は独立起業ができるものになります。
【ホリデー】
てか、柔道整復師なる資格があるんだ。。柔道整体って、そんな市民権あるんですかね?
【えりな】
聞いたことないです〜。
【Caol】
いわゆる接骨院の先生ですね。医師がいなくてもけがの治療、リハビリができる、医師の業務独占である医療行為の一部ができる資格です。名前が似ていますが、整体師やマッサージの人とは違います。整体師と区別するために「整復師」という名前にして、名称独占しています。
ヤバい人を見つける資格
【Caol】
非常に単純化した見方ですが、資格取得がたいへんな資格ほど、キャリアには役に立つ、といえます。
とはいえ「なんでこんな簡単な資格試験があるんだろう」というものにも別の意義があったりします。
【えりな】
ほほ〜。なんでしょう。
【Caol】
例えば、危険物取扱責任者という資格は、義務教育を終わっていれば誰でも受けられますし、実業高校では在学中に取得が奨励されています。高校生が1週間くらいまじめに講習会を受けて勉強すれば取得できるものです。
で、なんで、これがあるかというと、これに落ちるヤバい人をみつけるため、という説明を聞いて実に納得しました。そういう人は危険物を扱ってはいけない、ということですね。
【ホリデー】
なるほど。マイナスを炙り出す、みたいな考え方なのか。えりなちゃん、大丈夫?受かる?
【えりな】
ホリデーさんの私の印象ってどんなんですか!やめてくださいよw
まあでも考えてみれば資格って難しければいいってわけじゃないですね。そういう目的もあるのか〜
【Caol】
今、私が持っている資格は「公認心理師」という独占資格にちかいもので、独立開業が可能なものです。次回は、こういう名称独占資格で高度な専門家がどんなことをしているのか、その実態について話をします。
【えりな】
次回は士業の実際です。お楽しみに。
第2第4月曜日にPodcastを配信