さらば、14歳の君と私。
「シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇」を観てきた。(ネタバレを含みます)
最初に私がエヴァを観たのは高校生になってからだったと思う。
TVシリーズが放送されていたのが小学校に入った頃。旧劇場版上映時もまだ小学生。当時アニメオタクなお姉さんによる英才教育を受けていた私もさすがに深夜の再放送には手も足も出ず、時期を逸して世の中のブームとは関係なく10代半ばにDVDを借りてきて一気に観た。
エヴァを初めて観た時は受け止められなかった。その頃の私は忘れたいことが沢山あって、でも外ではひた隠しにして、自分を守るために世界の捉え方を変えた。
人間孤独論理。目に映るものや人は私自身の都合に合わせてフレームに写り込んでいるだけで、本当はいないことにした私は、ヒトが1つになることも、認め合ってみんなで生きることも望んでいなかったし、エヴァのコアに母親の魂があるというTVシリーズの設定もなんかいやだった。でも人類がどうこうよりも結局みんな自分のことにいっぱいいっぱいで、身勝手なこの世界が好きだった。
生きるって事は、変わるって事さ。
それから何度も何度も観返しているうちに新劇が始まって、初めは友達と熱く語りあっていたけど、もうQの頃には一人でただ深く味わうみたいになった。全然オワンネーと思いながら気づけば自分も30代。孤独論理もいつの間にか影を潜めた。
エヴァに限らず漫画やアニメは今も大好きだけど、自分が子どもの頃や10代の頃の作品が何度もリメイクされすぎてて、いい加減ケリをつけてくれていいよ。
あの頃から逃げるように大人になった自分にまた覆いかぶさってくるような感覚が腹立たしいのか、救われた記憶が上書きされそうで自分を守りたいのか、よくわかんないけど、変わっていく世界で私もちゃんと生きていくからもう大丈夫だよ。
Many a small bird drive away a hawk
映画を観る前に庵野監督が出ていたプロフェッショナルを観たんだけど、番組の演出もあってか庵野さんは一層孤独に見えた。作り手も鑑賞者ももうあんたの世界に入っちゃったんだから、責任とりなさいよねと言われているかのように。Excusez-moi, Eiffel!
胸の大きいいい女
いい年してエヴァに乗るゲンドウw、親子喧嘩と合わせて思い出にも浸らせてもらえて、っていやいやちょっとゲンドウ気持ち悪!目も頭も割れてる!うえ!でっかいユイCG顔も怖い!綾波の手作りツバメwwとかフィナーレだけでも結構ツッコミつつ最後はぶわ〜〜っと一気に駆け抜けるような感覚を得ながら終わった。(ネオンジェネシスとか声に出すんだね、ふふ笑)
マリ可愛かったな。神話も台詞もなんか綺麗に終わった。
また会うためのおまじない
90年代後半、「新時代を担う君たちへ」と大人からの呪縛をたくさん受けた気がする。新しい世紀になってもノストラダムスが予言したようなことは起きなかったけれど、アメリカがテロ攻撃を受けて世界が揺れた。でも子どもの頃の自分にはまだどこか遠くて、何も変わらない自分や日常にもがいていた。
今ももがいてるよ。それでもちょっとはマシになってきたよ。
さようなら、14歳の君と私。
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