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#5 大阪と、温泉と、そしてお稲荷さん?
前回はこちら
年末に一人旅をしました。
昨年12月の上旬頃、「あ、大黒様の神社かお寺に行く流れなんだなー」と思ったのです。
大黒様は大国主神様と習合しているとのことで、大阪の大国主神社に行こうと思いました。
大国主神様と云えば島根の出雲大社なんだけど、このときは思いつかなかったので、出雲に行くのはまだもう少し先なのでしょう。
もう1ヶ所、伏見稲荷さんにお参りしたいとも思いました。
そこで1泊2日で行こう! と思った訳なのです。
どうして年末にしたかはあまり覚えていない。ただ、仕事が休みだし、「あ、年末に一人旅する流れかー」と思っただけ。
去年も年末に旅行しましたし、美味しいもの食べてゆっくり温泉に浸かりたいなー! というノリでした。
青春18切符で大阪へ。
大阪メトロ御堂筋線の大国町駅で降ります。
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この写真にちらと写っている通り、この神社では年明けに「大国(だいこく)祭り」が行われるようです。
私は年末に行ったので人出も少なく、落ち着いて参拝できましたが、お祭りの時はきっととっても賑やかになるのでしょうね!
境内を撮るのはあれかな……と何となく思って撮りませんでしたが、おっきな大国様の木像がおいでです。
マップのレビューに撮ってらっしゃる方がおられるので、ご覧になるとよいかと。
実物はユーモラスで存在感が大きく、「うおおっ!」と感じました。
で、実はその後に今宮戎神社に行きました。
予定になかった上に写真も撮りそびれましたが、「大黒様にお参りしたなら恵比寿様もやろー!」というこれまたノリで。
大国主神社からは歩いてすぐ(10分弱くらい?)。
どちらの神社もすがすがしく、清浄で穏やかでいられました。
大黒様も恵比寿様も、よく見る七福神のイラストみたいに「にかーっ」て笑っておられるような感じ。
ありがとうございました。
※これは完全に余談なのですけど、今宮戎神社に年末にお参りしたからなのか、年始にスーパーで突然「魚を捌いて食べよう!」と思い立ち、初めて自分で三枚おろしをしました。
恵比寿様は七福神のイラストでもいつも釣り竿にお魚を持ってらっしゃるでしょ。
あのときは大変だったけど、自分で捌いたお魚はめっちゃくちゃ美味しかったなあ……。
骨までおせんべいにして食べ尽くしたのでそれも楽しかったです。写真残ってないけど、、、、、
大阪から青春18切符で滋賀県の石山駅に戻ります。
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何の因果か、ここでも芭蕉。(前回記事参照)
……そう考えてみると、私は基本的に旅の下調べをしないな……。それはそれでもったいないことなのかもしれない。
気軽に「また今度来よう!」と思いがちです。
お宿はこちら。
石山駅からバスに乗り、南郷温泉で下車すると目の前に「つぼた屋」さんが現れます。
早めにチェックインして先にお風呂をいただきました。
この南郷温泉が今日の第2の目的です。
入ってみると……熱い! まさに目の覚めるような熱さ。
少しずつ体を慣らし、ゆっくりゆっくりと湯船に浸かりました。
誰が言っていたのだったか、「ぬるいお風呂は疲れた身体によい」「熱いお風呂は疲れた心によい」なんて言葉もあり。
下調べもせずにここまで来たので、つまりこの熱ーーい温泉が今の私に必要な温泉だったのでしょう。
きりっとしてしゃきっとして、何かが自分の底から沸いてくる感じ。
お部屋で少し休んでからお食事をいただきました。
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前菜しか写真を撮りそびれたのは理由がありまして、食堂でご一緒した同じく一人旅の女性とまったりお話していたからなのです。
その方と、宿のご主人や奥様と、今日は何処に行ってきて明日は何処に行くのか、この近辺のお寺や観光地のお話、そして私が明日行きたいお稲荷さんのお話など……
私はあまり、そういう風に宿の方やお客さんとお話をした経験はなかったのですが、とても楽しくまた興味深かったです。
「瀬田の唐橋よりも南の鹿跳橋の方が綺麗な景色が見られる」とか、宿から南に行った立木観音さんの階段が800段あるお話とか、お稲荷さんで美味しいお蕎麦のお店とか。
こんな風に一期一会を楽しむのもありなのだなあ、と思いました。
お料理もとっても美味しかったです!
温泉に入って美味しいご飯を食べてゆっくり休む、これを幸せと言わずして何と言う。
翌朝、宿を後にしました。
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また来る日まで!
で……そのままお稲荷さんに行くはずが、「なんか違うのでは……?」と思ったのです。
何やら呼ばれていない感じがしました。
瀬田川沿いをぶらぶら散策します。
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バス停1駅分歩いたところ、ちょうどバスがやってきました。
そうか、これに乗ればいいのか。
駅と逆方面でしたが乗りました。
あ、そうか、昨日宿のご主人が仰ってた鹿跳橋に行く流れかな?
と思ったら違いました。立木観音さんに行く流れだったようです。
スカートでコロコロ持って、上りましたよ800段!!
無計画で行くとそうなる……まあそれも旅の楽しみです。
スニーカーだったのが救い。神社に行くときはスニーカーか革靴と決めています。砂利が敷き詰めてあることが多いためです。
階段の途中途中に和歌の石碑が。
それらに一つ一つ励まされながら進みました。
たくさんの方々の思いがこもっているのね。
そして頂上。
これも写真を撮るのは控えましたが、たくさんのろうそくに灯がともっていてとても幻想的。
また厄除けの鐘も鳴らしました。
鳴り響くその音を目を閉じてじっと聞いているだけで、こことは違う幽玄の世界にいるよう。
それ自体が心を癒してくれるかのようでした。
ありがたく恩恵を頂戴つかまつりました。
帰りは階段ではなく緩やかな道を歩きました。
その結果宿の前の細い道に出たのはご愛嬌。
ああ~くたくた!
私は昼からお稲荷さんに行くという一縷の望みも諦め、次回にしようと思いました。
今回はきっとこれで良かったのでしょう。
また来たいな!
その次回というのは2月。
また機会があったら書きます。この次の記事にしようかしら?
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